もうすぐ迎える中秋の名月にむかって、
丸くなってきている月は、
満月の月とは一味違う味わいを感じました。

荒川尚也 霙文花入 棗 32,400円 旧価格品 単品
径20.5cmH20.5cm
ご紹介する荒川尚也さんの旧作の花入に、
イメージが重なりました。
霙文という複雑に発泡させたアワ文は、
クレーターなどの月の表情のようです。
丸めの棗型は満月前の姿に重なります。

霙文は発泡させたガラスを作り、
それを粉砕して発泡剤を溶かして中で煮詰め、
泡の入ったガラス粉に発泡剤が絡ませます。

坩堝から巻き取ったところに、
上のガラス粉を全面にまぶしつけて、
坩堝にいれてその上にガラスの層を作り、
細かい泡を絡みながら発泡させて、
白くみえるような細かなアワ文に仕上げたのが、
この花入の霙文です。

手間がかかり、
単価も高くなることなどから、
現在はほとんど制作されていません。
若くてエネルギーも溢れていて、
寝ずに根を詰めて作っていた、
ごく一時期に作られて作品です。
荒川さんの作品には、
検品チェックの後にサインをいれています。
そのほとんどが晴耕社ガラス工房から、
Seikousyaと刻まれていますが、
この花入には単品制作などのときに使われる、
Naoyaと刻まれています。
甘庵
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