今朝はちょっと焦ったなー。
開店は11時からですが、
通常は9時前後には店に来ています。
開店すると、店からでれませんし、
銀行や郵便局や、消耗品の買い物などは、
開店前にすませます。
また、店内が狭いのので、
企画展の荷ほどきや梱包は休みの日なりを予定して行いますが、
それ以外の事はやはり開店前に、
新聞紙を“うつわ”の店を広げて行います。
さて、今日は月末。
そこで銀行や郵便局周りをして、
さて、送金などをネットでと、
ブラウザーを立ち上げてみると・・・・。
あらら、いつまでも時計が回っていて・・・・。
ええー、つながらない??
おかしいなー。
Internet Exploler がご機嫌わるいかな?
では、MacOXのぼくとしては,
Safariを立ち上げて・・・・。
亜あー、やっぱりつながらない。
AirMac(無線ラン)がおかしいのかな?
モデムがおかしのか・・・再起動?
いや、Mac自体が・・・再起動?
うむ、いっこうに解決しない。
では、予備の前のMac立ち上げて・・・やっぱりだめ。
うーん、と悩みながら、
どこかにマウスが動いていて、
ウインドウ内のリンク部分にあったらしく、
何気なく無意識にクリックをしてしまい、
突然他のHPが!!
開くじゃん!!

ええーってことは??
もしかして、銀花のHPのプロバイダーが落ちてる?
プロバイダーのHPも開かない。
早速プロバイダーに電話。
間違いなくサーバーの故障中。
どえー!!
メールもネット接続は違うADSLで繋がっていますので、
今朝、問い合わせメールにお答えして、
HPをご紹介した方など、
どうして開かないんだろうと、
悩まれているかもしれないぞー。
そこで慌てて、メールを存じ上げている方だけどでもと、
メールマガジンで緊急配信。
HPが見えないことと、お詫びのメールです。
まぁー、こうしてブログでも、
このことをネタにお話ししておくのも、
少しはお知らせになるかと思っております。
ついでにお詫びします。
そんなわけで、今日は加藤さんのお話ではないのですが、
お許しください。
閑庵
加藤さんの作る急須やポットは、
すぐに“たから急須”だとわかります。
ところが、一つとして同じ物がないと言っていいくらいに、
顔つきがみんな違うんです。
加藤さんの手か生まれているので、
同じDNAを持つ子供たちのように、
共通する特徴や匂いや気配をもっています。
ところが、同じような形やタイプでも、
大きさだけでなく、蓋やつまみや取っ手や、
蓋の際、腰の張り、取っ手の着け具合、
少しずつが、皆それぞれで、
結果をして、一つずつが全て違ったいます。

食器の用に、そろえることも、
確かな一つの技術であり、
気配りや経験がないと、
ロクロ成形だけではない、さまざまな行程を経て完成したときに、
なかなか揃わないものです。
それとはべつに、
はじめから、一つずつ作って行き、
あえて、顔つきや体つきさえも変え、
それでいて、完璧なまでもディテールで、
作り上げることは、全てにおいて、
別の対応をしていかないといけないことになります。
削り出す角度も違えば、付ける位置も違うし、
蓋を取り違えることもできませんから、
途中で破損すれば、
全てがアウト。

そんなことからお客様が、
「全部違うので、迷ってしまいます」というと、
「同じ物ができないんので、いい加減で、適当に作っています」などと、
マジな顔していう加藤さんなんですよ。
急須は一つで使うもので、
もともと揃う必要もないのですが、
それ以上に、煎茶を入れるときに、
急須自体が目にご馳走なんです。
その意味でも、一つになる理屈です。
だって、良い物を作ろうと思ったら、
同じ物は出来ない作り方になっていくと思います。
ダビンチでもモナリザは一枚だけしか描かなかった。
いえ、仮に描こうしても、描けなかったと思いますよ。
エネルギーをつぎ込んだ物は、
なかなか同じ物は出来にくいのではないのでしょうかね。

顔つきが違うからこそ、
お見合いをしていただき、
悩んで選んでいただき、
使い出したあとで、
やっぱり私の急須が一番ハンサム。と、
言って欲しい物です。
それも出会いの縁。
“うつわ”との縁ですから。
閑庵
加藤財さんの急須やポットをご希望の方は注文を承ります。
荻窪「銀花」: ginka@netlaputa.ne.jp
在庫があればお知らいたします。
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加藤さんの急須ポットを使い出すと、
すっかりその魅力の虜になる方が多いです。
その訳として、
使いやすい。
切れが良い。
お茶が美味しい。
姿が美しい。
形が可愛い。
などなど、沢山の賛美を伺えます。

これらの言葉を頂けるだけの魅力は、
姿や形以上に、加藤さんの急須ポットへの思い入れが、
使うことで滲んで来るのだと思います。
同時に、そんな加藤さんの作る姿勢が、
そのまま姿や形にも投影されていることも確かです。
少し近づいて、仕事の丁寧さを見ていただければ、
わかりやすいと思います。

注ぎ口や、取っ手、蓋口。
どれも、実にシャープで、きりっとした仕事です。
蓋のつまみの、急須やポットそれぞれの形に、
合わせて納めてあるので、
一つずつ違います。

“す”と呼ばれる、
お茶を漉す部分も実に丁寧に、細かく穴が穿ってあります。

本体部分、口、取っ手、す、蓋と、
五つのパーツをそれぞれに作り、
細かな細工を加えて、
組み立てることだけでも、
大変な仕事です。
ばくは、急須やポットを手に取り、目を近づけると、
作る課程の映像が浮かんで来て、
作業のデリケートさに、
思わず息を凝らしてしまいます。
閑庵
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加藤さんの急須やポットは、
自分の好みで選ぶことをしないで、
たとえば、無作為に選んでも、
加藤さんファンなら大多数の方が、
その姿を美しいと思って頂けるのではないでしょうか。
そう思えるほどに、一つずつの出来上がりのレベルが高いのは、
加藤さんの作り手としての姿勢が、大きく作用しているのではないでしょうか。

一つずつ、どれも手を抜かずに作る、
高いテンションを保って作る加藤さんの、
意外なキャラを少しばらしてしまいましょう。
作り手としては、実に実直に仕事をしますが、
個展中に作り手としては・・・どんなものでしょう。
初日の昨日は会場にいてくれました・・・・が、
「今いらした方が加藤さんですか?」
「はいそうです」
「尋ねたいことあったのですが・・・」
「あれ、いらっしゃいませんか?」
「はい、出て行かれて仕舞われましたよ」
と、少しお客さんが来るとすぐに逃げてしまう加藤さんです・・・が、

加藤さんの理屈では、
「狭いところに自分がうろうろしていては、
鬱陶しいだろうから、外にいっていました」
なんだそうですが、
要するに、加藤さんは大変シャイなんですね。
お客さまが多くなるとすぐに照れて逃げ出して仕舞う加藤さんです。

この照れ屋の加藤さんから生み出される、
急須やポットも、シャイかもしれませんね。
物静かで、凛としてはいても、
にぎやかな気配や、ギラギラしたところがなく、
身だしなみの良い、美しい姿をしています。
閑庵
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ぼくが、財(たから)急須と呼んでいる加藤さんの急須類は、
どれをとっても、一つ一つの顔を持ち、姿がよく、何よりお茶が美味しくはいります。財急須は、是非皆さんに、使っていただきたい器のひとつです。
すでに使っていただいている皆さんは、きっと、うなずいて下さっていると思います。

こつこつと、一生懸命作っていただいているのですが、
なかなか数が出来ずに、日ごろは沢山お目に掛けることが出来ませんが、
個展の時には、おおよそ百五十個あまりの、急須やポットが並びます。大きさや形も様々で、選ぶとき本当に迷ってしまうくらいです。そこで今回は、「財急須の選び方三ケ条」を皆さんにお広めいたしましょう。
第一条:まず、お茶を決める。
財急須の完成度は高く、適当にどれかを選んでも、大丈夫なくらいです。あと残されたのは、使う側の選び方だと思います。それにはまず、入れようとするお茶を、決めていただきたいと思います。日ごろは、「器は、何種類にも使えるほうがよい」とお話ししていますが、例外的な器も有ります。急須はその中の一つです。それぞれのお茶を、美味しく入れるには、ベストな大きさが有ります。また、香りも、お茶の命のです。 玉露やせん茶を美味しく点てるには、やや小振りな急須に少し多めの茶葉と、お茶に合った湯の温度でしっかり点てたいものです。食後にたっぷり呑むほうじ茶などは、大振りの茶わんに、熱々のがほしいですね。こんなときには、急須よりポットをお勧めします。香りを楽しむためなら、お茶ごとに急須やポットを決めたいものです。同じ日本茶の仲間でも、玉露とほうじ茶では違うと思います。ましてや、ウーロン茶などの中国茶や、やはり香りや種類が多い紅茶などとも、出来れば、急須やポットを替えたいものです。お茶に合わせて大きさを選び、形や色も、お茶を一層楽しむために選びましょう。

第二条:手に合わせる。
加藤さんの個展の時には、お水をメジャーカップに入れて用意しています。お茶を入れられるのは皆さんなので、実際に試していただくのが一番です。掌の形や、注ぐときの手の返し方は、人皆それぞれです。取っ手の形や付き具合、つまみの形、胴の張などは微妙に違うために、手にしたときにしっくりくる物と、そうでないものが出てきます。水切れも、まず間違いないのですが、やはり器との相性でずいぶん違うことですから、試していただくのがよいでしょう。

第三条:迷いは禁物
財急須は一つと同じものは有りません。似てても違うんです。でも財急須って、すぐにわかります。沢山の人の中から、出会いを見つけるのに近いと思っています。一期一会です。最後は、自分の好みで選ぶよりありません。三百個あると、前の二ヶ条で、大きさや形で絞っていっても、まだ目移りするものです。あとは、皆さまの感やひらめきです。 迷っていると、他の方に選ばれてしまうかもしれませんよ。そんな時に、手に出来なかった急須が、ますますよく見えたりしてしまいます。そんなことが無いように自分を信じて、迷わずつれて帰って、美味しいお茶を点てる楽しみを、じっくりと味わって下さい。
閑庵
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23日金曜日からの加藤財さんの作陶姿勢はストイックで、
姿勢が作風として反映された急須ポットは、
誰もが認めるシャープな仕上がりです。

もともと、お茶が好きと言う原点から突き詰めた結果は、
“たから急須”のリピーターが多いことでわかります。
しかも、急須をもとめると次はポットを、
ポットを使うと急須も欲しくなり、
煎茶、番茶、ほうじ茶、紅茶、烏龍茶・・・と、
お茶に毎に替えたいと、
2つ目3つ目とそろえてくれる方が多いのも特徴です。
大好きなお茶の急須が作れることを喜びとし、
自分の仕事に謙虚で真摯な加藤財さんの暮らしぶりは、
ある意味で作り手の当たり前の姿ですが、
誘惑や情報過多の今にあるぼくには、少々羨ましく、浮世離れして見えます。
そのゆったりした時間の中でこつこつと作り出された急須だからこそ、
茶葉からじっくりと旨味を醸し出すことが出来るのかもしれません。

加藤財(かとうたから)さんの急須やポットの姿は、
その丸さの魅力に尽きるといってよいでしょう。
しかし、蓋口は小さく、高台部分も小さく、
作りも限りなく薄く仕立てられています。
そのため、合理主義的教育を受けた私たちには、
茶葉が入れにくいのでは、壊れやすいのでは、
倒れやすいのではと、とかく心配が絶えません。
本来は煎茶も紅茶もウーロン茶もすべて嗜好品であり、
それらが愛され呑まれたのは、文人達の社交の場であったり、貴族のサロンでした。
お茶類はのどの渇きを潤す溜にだけ呑むのでなく、
その過程全てを楽しむべきものですし、そこに意味があります。
水を選び沸かし、急須や碗を仕立て、気に入りの茶を選び、
ころ合いの加減の湯を注ぎ、立つ香りを聞き、
時を読んで緑の露を注ぎきり、芳しい薫りと、
旨味と、渋味を喫する。

かつての文人達はそこに小宇宙を愉しんだそうです。
私たちはそこまで掘り下げずとも、せっかく呑んだりお出しするお茶を、
多少気取って娯しむのもまんざらではないでしょうか。
抹茶だと気楽にといっても、多少は趣や緊張を味わえるのですから、
煎茶や紅茶にもセレモニーを盛り込んで楽しみましょう。
その時こそ、財急須(たからきゅうす)の良さがわかっていただけると思います。
合理主義の教育を受けたからこそ、
口が小さいなら茶葉を匙でいれ、
心配するより食器とは別のタイミングで洗えば、
この可愛いらしい丸さを手でふれ楽しめて、
さらに心にゆとりを持つことが合理的生活に大切だということを味わいながら、
美味しいお茶が呑めます。
便利さに短縮された時間に、かえって追われがちな暮らしのなかで、
ゆったりとお茶を喫する時間を持つきっかけには、
財急須は格好のアイテムでしょう。
閑庵
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皆さん昨夜は月をご覧になりましたか?
荻窪からは雲もなく、とても綺麗にみれました。
今日は昨日より空の色は青くないけど、
朝夕には秋風が心地よく吹いてくれます。
そんな秋風に乗って、アキアカネ(ナツアカネかもしれませんね)がやってきたようです。
先日溢れて、全国の皆さんにも名前が知られた善福寺川に近いところで、
空に舞う数匹のトンボを見かけました。
夏の高原ではたくさん見ても、
街では秋にならないとあまり見ないのは、
気温で移動するそうですから、
やはり、秋がやってきたということですね。

蜻蛉(とんぼ)は、神話の世界から勝ち虫ともいわれるそうで、
勝ち栗を武士たちが験を担いで好むように、
日本では身近な虫として、
図案などでも好まれました。
鐔(刀のつば)などの刀剣小道具や、
染色などに良く見かけますが、
“うつわ”にもががかれていました。
なかでも有名なのは、元は今のベトナムあたりで焼かれた、
安南手に、蜻蛉と雲を絵柄にしたものが有ります。
構成まで、好まれた図柄で、写しとしても多く見かけます。
ヨーロッパでは蜻蛉は虫を捕って食べるせいか、
あまり良いイメージではないようです。
そんなヨーロッパで“うつわ”や工芸品に好んで蜻蛉の図案や、
立体を構図を使ったのが、エミール・ガレです。
当時のジャポニカ好みという背景もあったのでしょう。
蜻蛉以外でも、日本的な気配と多く感じますね。
だから、日本人に好かれ、結果作品も多く、
おかげさまで・・・観光地や高原や・・・あちこちの美術館で、
見ることが出来るのですね。
ありがたいことです。
閑庵
今日は十五夜=中秋の名月ですね。
昨日の帰り道でも、綺麗な輝きが見えていました。
今夜も荻窪近辺は晴れの予報。
帰り道は月を見ながら帰りましょう。
日中はまだ気温が上がることがあっても、
朝夕はずいぶん過ごしやすくなり、
秋風が吹くと、ちょっと前まで想像するのもはばかれたのに、
暖かい物が、恋しくなるという、わかりやすい性格です。
「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言った物です。
この陽気はまさに、彼岸も近いということですね。
それなら、ファッションだけでなく、
“うつわ”も、ちょっと季節先取りで!
というわけで、土鍋のお話し。

村木さんは、使いやすい土鍋を作ってくれます。
画像の鍋は村木さんの作られた土鍋です。
今回の個展に、新作が間に合えばと思っていましたが、
土鍋は普通のやきものとは違う焼き方なので、
個展の後で入荷して、ご覧頂くようになりそうです。
鍋物の土鍋だけでなく、シチューや煮込み、
あるいはご飯や、玄米を炊く物など、
色々作っていらっしゃいます。
ところで、「堝」っていう字をご存じですか?_
今は、金属やガラスを溶かす時に使う、
坩堝(るつぼ)というときぐらいしか使われませんが、
平安ぐらいまでは、金属で出来たナベを鍋。
土で出来たナベを堝と、表記を分けていたのですが、
金属の鍋が主流になってから、土でできたものを、
土鍋と呼び、表すようになったそうです。

でも、“うつわ屋”としては、
堝 とか、土堝とか表記したほうが、
なんだか、土鍋の柔らかさが伝わって好いように思うのですが・・・。
最近の土鍋ですが・・・・、
量産の土鍋は土に特殊な薬品をしれて、
素地を作っているので、
使い込んで行くと、ヒビが入ったり、
鍋が煮詰まったような、表情にはなりません。
子供のころ、お蕎麦屋さんに鍋焼きうどんをたのむと、
それはそれは、年期の入った、
醤油色にあちこち変身した、熱々の土鍋できました。
近年は、どこかさらっとした、
確かに使っているけど、
使い込んだ味わいのない土鍋です。
あれが、火にかけても丈夫にするための薬品を、
土に入れた土鍋です。
鉱物質のものですから、身体に訳ではなく、
確かに少々荒い使い方でも、
ヒビ割れることないのですが・・・・。
ぼくの好みでは、美味しそうではないです。
鍋焼きうどんは、やっぱり鍋もすっかり焼かれた感じで、
つゆの味がしそうでないといけません。
ついでに、土鍋の使いはじめを簡単にお話ししておきます。
土鍋は使いはじめのやり方で、
寿命が全く変わって来ます。
はじめに米のとぎ汁を・・・・、
とぎ汁のかわりにお米を少しいてもいいですが、
もったいないので・・・、
適量いれて、鍋の裏底が濡れていたら、
よくぬぐって、はじめは弱い火に掛けて、
中火ぐらいにしていき、
沸騰しだしたら、吹き出さないようにして、
鍋自体を煮詰めきもちで、しばらく火をかけて、
さめるまでそのまま待ってください。
理屈はヒビはどうしても入るので、
はじめになるべく細かく、おくことで、
火にかけて膨張したときに広がる分を、
沢山のヒビで分割すれば、ヒビ一本あたりのヒビの巾が非常に狭く、
水や湯が滲んだり漏れたりしません。
また詳しくご紹介しますが、おおよそはこんな感じです。
閑庵
今日お休みできて三連休という方も多いのでしょう。
店が始まる前に所用で、車で移動したのですが・・・。
いやはや、どうもいつもと勝手が違いまして・・・。
タイミングが違うために、怖い思いしたり、
不思議だなーと思いながら見てますが、
それでスムーズな流れにならないと思われることが・・・。
確かに車は多いのですが、
平日の朝の通勤時間などと特に変わる量でもないと、
そんな風に思えます。
やはり、不慣れな道であったり、お休みだから、
のんびり運転されているのでしょう。
皆さん事故のないように。
さて、開店時間ぎりぎりで店にたどり着き、
開店準備を始めたぼくでしたが、
こういうときに限って、お電話の問い合わせが重なるものです。
現在開催中の村木さんが会場においでになられるかなどという、
村木さん関係の問い合わせと、
増えて来ているのが、次回の加藤財さんに関してのお問い合わせ。
始まる前からありがたい事です。

メールを受け取れない、比較的ご高齢の方などには、
今回のDMをお送りしました。
メールをお受け取りになられる方には、
いつものようにメルマガをお送りします。
DMでは、急須4点、ポット5点、土瓶1点の、
合計9点の画像でしたが、
メールから会場内の画像を見て頂ければ、
かなりの画像枚数と、情報量が含まれた、
HPからはリンクしていないページをご覧になれる、
アドレスをお知らせしています。
今回の村木さんで、巾500pixelの画像が10点。
巾250pixelの画像が30点ほど掲載されています。
次回は、急須とポットと土瓶などと、
ほぼ3アイテムなのですが、
一つとして同じ物がない加藤さんなので・・・。
なんだかんだと一つずつなので、
やはり省くことできないので、
きっと同じように枚数以上を掲載するようになるのではないかと思っております。
ご期待ください!
とはいっても、登録されていない方は、ご覧になれません。
登録は、何も面倒なことはありません。
ginka@netlaputa.ne.jp へ、お知らせメール希望。
とメールをください。
携帯などでご覧いただいていて、PCへこのアドレス打つのが、
ごめんどうなら、WEB検索(GoogleやYahooなど)で、
荻窪銀花 と検索してくだされば、
荻窪銀花のHPがすぐに見つかるはずです。
トップページの左の列を下がったいただくと、
封筒マークをクリックすれば、
アドレスが入力されてメーラーが立ち上がるはず。
今すぐに、お知らせメール希望とメール送信してください。

荻窪銀花の楽しい催しのお知らせが次々と、
(2週間ごとに企画展内容がかわります)
送られていくはずです。
よろしくお願いいたします。
と、宣伝ブログになりました。
でも、なるべく沢山の方に、
見て、触れて、求めてもらっって、
使って頂きたいと、切に願っております。
“うつわ”の良さは使ってはじめてわかるものですから、
よろしくお願いいたします。
閑庵
村木さんの作品には、
ざっくりした紙にチョークで描いたような表情の描かれた文様があります。

これ、まさにチョークで描きます。
ただ紙の変わりに、素焼きの土肌。
クレヨンやチョークではないのですが、
その変わりに専用チョークで描きます。
村木さんは自作しているようです。
やきものの絵柄を描く、絵の具は、
全て金属で、普通は酸化金属です。
酸化鉄(ベンガラ)や酸化コバルト(呉須:ゴス)などを、
水にといて筆で描かれます。当然、伝統的な描き方で、
線書きや濃淡が出やすいです。
それぞれ、鉄絵(鉄砂などともいわれます)や染め付けですが、
チョーク絵だと、湿式の絵と違う、
乾いたところに、乾いたチョークで描かれて、
かすれた素地の凹凸が感じられる線で、
描かれます。

肌合いは、アスファルトやコンクリートの路面に、
チョークやろう石で、石蹴りのステージや、
三角ベースのホームとベースを描くあの感じの表情です。
ザラザラ、がりがり、っていうかんじで、
茶色や褐色や、ブルーが描かれます。
描かれた線が生き生きとしたスピード感を持ったまま、
湯呑みや飯碗やポットの肌を覆って、
使う楽しみを演出してくれています。
閑庵
釉薬(うわぐすり)は、藁(わら)や木を燃やした灰や、
長石や石灰などの鉱物などを調合してつくります。
色薬の時には、そこに酸化金属を添加していきます。
鉱物だけでで調合した釉薬は、
含有する各要素が安定しているために、
焼き上がりの色合いや、安定した性能を得られます。
藁灰や木灰のような植物の灰が加えて調合された釉薬は、
窯の焼き方や雰囲気で、表情が変わったり、
色合いも安定しにくいですが、
やきものとして柔らかな表情が得られると思います。
極端にいえば、堅牢で、製品として安定していることに、
主眼がおかれている建物などで使うタイルや、
洗面器のようなせっ器の釉薬は、
表情が無機質で堅い感覚になってしまいますが、
安定した釉薬を作るために、鉱物質の材料で作られます。
型に鋳込んで作られる量産の食器も仕方ないことですが、
それに近い部分をもっています。

荻窪銀花で扱う“うつわ”の、ほとんどの釉薬は、
植物を焼いた灰を加えて調合されています。
歩留まり(生産効率)が悪く、不安定でも、
やきものを表情として釉薬が重要だからです。
植物の灰で作られた釉薬の表情は、
柔らかく、とても暖かみがあるからです。
また、使うことで少しずつ変わるさまを楽しめるからです。
前置きが長くなりましたが、
村木さんも当然!!植物の灰で調合した薬を多くお使いです。
よく使う釉薬のなかで、さりげなくて、品のある白い釉薬があります。
もちろん、ご自分で調合さされたものです。
この釉薬に使われる灰の材料を伺って、
なるほどー。って思いました。
伺うまで、藁(わら)か・・・籾殻(もみがら)か何かの、
珪酸分の多い、植物ベースなんだなー。と。
うーん。
その灰の材料が、言われてみればなるほどだったのですが、
伺うまでは想像できませんでした。

なんと「ビールの絞りかす」だそうです。
なんでも、アトリエのお近くに「地ビール」の工場があり、
そこでその「ビールの絞りかす」出会ったそうです。
もらい受けてもそのままでは使えませんから、
まずそれを燃やします。
その灰を集めて・・・まだ使えませんよ。
燃やした灰の中には釉薬を濁らせたり綺麗に見せない、
NaOH(苛性ソーダ)などが入っています。
それらが水溶生のために、水(お湯が速く仕事ができます)に溶かし、
灰が沈殿したら、上澄みを流してしまいます。
目的に応じて何度も水に溶かして、苛性ソーダ分を抜きます。
そんな手間をかけた、「ビールの絞りかす」の灰で調合された“秘伝”の釉薬は、
ごらんのように、非常に穏やかで気品にあふれています。
そんな大切な釉薬作りの“秘伝”を、
村木さんがあっさりと話してしまうのは、
材料や作り方は“秘伝”ではなく、
手をかけてでも作り出す心意気と姿勢が、
一番大切だと思われているからです。

なぜなら、人それぞれで、他人にはまねの出来ない、
作り手の自身の個性こそが、
一番の“秘伝”であり魅力だからです。
釉薬作りの方法や材料は“秘伝”ではない。といえる、
自負であり自信の現れと、ぼくは思いました。
閑庵
嬉しいことがありました。
“うつわ屋”は作り手が作った器を、
作り手の心意気まで含めてしっかり選んで、
橋渡しするのが仕事です。
その時に、ついついよけいなお話しをしすぎてしまいますが、
本当のところは、お客様に使って頂ければ、
自然におわかり頂けるというのがよろしいわけです。
今日は村木さんの器の橋渡しで嬉しい事がありました。
ひとかたは、前にお使い頂いていて、
「飽きない」「手持ちが軽い」「丈夫」との、
三拍子のお褒めをいただき、
リピーターとして、新しいアイテムをお求めにいただきました。
嬉しいことです。
何年も使って頂いてますます、
気に入って、買い足していただけるのは、
何よりのご褒美です。

もうひとかたは、たぶん一番距離が近いブログ読者だと思います。
それを知ったときも、とても嬉しかったのですが・・・。
荻窪銀花の入っているビルの大家さんです。
その大家さんが、村木さんのご飯茶碗を昨日お求め頂いて、
今日早速、その茶碗の大の追加注文頂ました。
今回制作が間に合わなかったのですが、
お時間を頂けると言うことです。

「使って良かったので」というご注文は、
ぼくにも村木さんにも、もう何よりのご褒美です。
しかも、鉢もできないかとまで。
「何もわからないのですが」とおっしゃるのですが、
それは、やきものの知識を多少知っていることよりも、
「使って心地よい」と判断いただける方が、
もう、全然、ずーっと、確かな判断だと、ぼくは確信しています。
器は使う物で、使うことではじめて、
自分の好みや善し悪しになるのですから、
一等確かな、うれしい判断と思っています。
休み明けに早速村木さんに報告して、
嬉しいなー、注文しなくちゃ。
閑庵
一昨日のことです。
お客さまが手に取った器の説明をしているところへ、
その器の作り手が現れました。

こういう事ってなぜか良くあることです。
一昨日は企画展中ということで、
浜松から作り手の村木さん出かけてきてくださったので、
あり得る事ではあるのですが、
作品のお話しをしていたり、
作り手のお話をしていたり、
お客様が選んでくださって包んでいたりするところへ、
当のご本人が来店することって言うことを、
良く経験します。
一昨日のお客様も、こうして作り手の村木さんと会話しながら、
村木さんの器を選んでいかれました。
その時お客様はきっと感じられたはずです。
選んだ器が、村木さんの分身であること。
村木さんの人柄や、作り手としての姿勢そのままで、
それは村木さん優しさや、真面目さや・・・ちょっと頑固さも含めて、
きっちりかっちり、作り上げられていて、
器として使いやすいように、
しっかり焼き上げられています。
器は、汚れにくく、丈夫で使って欲しいという、村木さんの気持ちからです。

派手さや、わかりやすさより、
選んで頂いて、使ってもらう方にとって、
丈夫で、心地よく、使いやすい器で、
満足感を得ることを最優先している村木さんです。

そんな村木さんと、同世代のぼくが、
いわゆる世間話をすれば、おじさん同士のたわいないことですが・・・、
結果として、村木さんへは”やっぱり真面目”という印象の上書きをしました。
ぼくは器の話以外でしたが、”器は作り手の分身”と改めて思いました。
閑庵
ぼくのPC暦は、はじめからMacintoshだったので、
OSの変化あまり左右されず、
知識も操作も積み重ねで来ました。
新しいOS毎の便利になっていくんだーぐらいで思っていました。
アプリケーションも同じで、新しい物もいろいろ出てきて、
PCで出来る範囲が広がり、依存度も増えるばかりです。
iTunes もそうでした。
すぐに、なくてはならないものに。
そんなぼくのPC暦には大きな事件・・・変換?が、
昨年の暮れにやってきました。
慣れ親しんだ、PowerBookがやばい信号を発信。
このままクラッシュしたら仕事全てに支障が来てしまう。
ちょっとパニックになり、速攻で新しいiBookに変更。
ClassicというそれまでのOSが起動できるはずなので、
疑問も持たずに移行してみたものの・・・えらいことに・・・・、
まぁーそれはいいとして。
その時に、それまでの周辺機器が使えなくなるので、
売ってしまい、そのお金を元に、やはりダメになってきた、
CDレコーダーの変わりにiPodを手に入れました。
うーん、これが大変便利!!
音良いし。
iTunesもどんどんバージョンアップしてきているので、
ずぼらなぼくでも音楽管理が楽になり、
自転車通勤も、地方出張への車中も、店でも家でも、
音のでかたはいろいろで、
イヤホンだったり、アンプ通してスピーカーだったり、
カーステレオだったりですが、
今やなくてはならないiPodです。
うーん。でも薄くて軽いみたいで、
いいなーiPod nano。
きりがないですよね。
由としましょう。
さてさて、ぼくの旧iPodから流れるRBを背景に、
今日は作り手の村木さんが来てくださったので、
久々にゆっくりお話しさせていただきました。
そのことは明日以降に書きましょう。
閑庵
今日から昨日お話しした村木さんの個展がはじまりました。
飾り付けのほとんどが今朝になって、
いつもより早く店に出て、
飾り付けいつもの用に新聞紙との格闘でした。

始まるまでには何とか片づいていましたが、
新聞紙から解くきながら、
釉掛け、ロクロ引き、端の処理、高台の削り、
掌、口作り、蓋の合わせ、ス(急須やポットの茶こし部分)の」作り、
どれをとっても、その丁寧で真面目な姿勢には、
やはり感心します。

“うつわ”なので使うことでさらに丁寧な仕事が、
無理なくじんわりと伝わってきます。
急須ポットは切れよく、茶葉は豊かに広がり、
美味しくお茶を楽しめます。
湯呑みはなめらか口当たりで、掌も良く、
美味しくお茶をいただけます。
飯碗は、自分にあった大きさや、
手の納まり、色合いで選べば、
美味しいご飯をいただけるのは間違いありません。
マグは豊かなフォルムとしっかりしたハンドルで、
コーヒーの香りを楽しむにも、
たっぷりミルクを飲むにも、
具だくさんのスープにも使えます。

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手にとっているだけで、
美味しそうな連想が広がる飾り付けでした。
閑庵
今月の企画展の作り手、村木律夫さんと加藤財さんお二人は、
どちらも、実に細やかで魅力的な仕事をみせてくれます。
今日はまず、村木さんのお話から、
9日金曜日からの個展の作り手、村木律夫さんは50代半ばです。
現在は静岡県浜松市で作陶しています。
ともかく真面目で律儀な作風には、頭が下がります。
村木さんの人柄が、そのままの作品を作り出しています。

丁寧な仕上がりや姿は、見た目だけでなく、
手にとって時、使い込んだときに、
安心と信頼を与えてくれます。
ロクロ目や、ひづみや、釉掛けの勢いを強く見せて、
手跡の優しさを、生のまま残す方法も、
土味の魅力をぼくらにわかりやすく伝えてくれます。
でも、これには危険もあります。
作り手が感性と安易を勘違いして、姿勢を崩してしまうと、
“へた上手”という言葉が有りましたが、
本当に下手な手を勘違いしてないだろうかと・・・、
時折見かけられてしまうのは、
まぁー、それは、ぼくの好みかもしれませんが。
ただ、手の技や作る姿勢を見極めるという点でも、
また、様々な“うつわ”の要素を決め込む、
基準としても、村木さんの作品は、規範になると思います。
一見はオーソドックスながら、強い個性も秘めていて、
ゆっくりディテールを見る楽しを味わえます。

ロクロ挽き、高台削り、釉掛け、焼成・・・。
それら一つずつは、“うつわ”を手にして、
ゆったりした気持ちで見つけていると、
じわーっと滲むようにわかってきます。
まぁーそう“うつわ”ばかり見ていられないから、
日常に使っているのが一番。
毎日使っていることで、気づかぬうちに、
確かな仕事の“うつわ”が当たり前になっていて、
“うつわ”を手にしたときに、
作り手の感性や姿勢が、自然に判断出来る用になると思います。

できるだけ様々な、しっかりした作り手の“うつわ”を、
なるべく日常で、多くの機会で使う事で、
“うつわ”への作り手の姿勢が、
無理なく見えてき来るようになると思います。
閑庵
各地で大きな被害を与えた、
強い台風の14号の動きを心配していましたが、
今のところ荻窪には大きな被害もなく、
過ぎ去りそうです。
日曜に近くの川があふれたばかりで、
近所の陶芸家のアトリエや、
お客様の車など、直接の被害も伺っていましたので、
本当に良かったです。
それでも湿度を含んだ強い南風が吹き、
気まぐれな間隔で雨も降りました。
今日は店が休みでした。
普段見る機会があまりない空をながめると、
まるで早送りの画像のようなとても速い雲の動きで、
改めて自然の力を見たきがしました。
皆様にも、何事もなかったことを願っています。
閑庵
昨夜の荻窪は、雨音がはっきり聞こえるほどの大変な大雨でした。
雷鳴も響き、稲光も見えていましたが、
呑気にテレビを見ながらすごしていると、
テロップに大雨洪水警報がながれた。
それでも他人事の感じで、警戒心のかけらもなく過ごしてしまった。
朝のテレビで、川が氾濫している杉並の映像が・・・。
住所はご近所!
善福寺川って、近所を流れてる川ではないですか。
昨日は日曜で営業は6時まで。
日が短くなってきても、まだ帰り道がほのかに明るいので、
いつも得した気分で帰ります。
曇りがちでもそう暗くなく、
いつもの道をマイカー(2輪=人力)で戻る途中。
善福寺川の欄干あたりでちょっととまり、
雨が降り出しそうなこんな日は、虫が多いからなのか、
よく見かけるコウモリを探すと、
はい、いました。
形は鳥のようにしっぽもなく、大きめのアゲハチョウぐらいで、
滑空の少ない飛び方で、ひらひら?ぱたぱたかな?
一羽・・・一匹なのかな・・。夕暮れの空に舞っていました。
その時には、そこが数時間後に水浸しになるなんて思ってもいませんでした。
今朝テレビで仕入れた映像知識で、
いつもの道を通ると、
川のご近所のお宅は、それぞれにお掃除してました。
ゴミが残るのでしょう、丁寧に履いている方、
塀に残った、結構高い冠水のあとをホースで水をかけて洗っている方、
地下車庫に、かなり大きなゴミが流れ混んでしまったため、
前の道路にゴミの山を作っている方、
冠水してしまった車のドアを開けて、かがんで水をくみ出している方・・・・。
うーん、普段の善福寺川からは想像できません。
自然災害という物に、甘くなっている自分を少し反省。
でも、すぐに忘れてしまうだろうから、
それも先行して反省。
閑庵
炭火で焼くと何でもワンランク味が上がります。
それに焼く事が仕事ではなく楽しみに変わります。
今年豊漁というサンマなどにはてきめんです。
簡単に始めるには、
廉価な七輪になると思いますが、
この七輪案外寿命が短いですし・・・。
ちょっとチープな感じるはぼくばかりではないはず。
そんなぼくが出会ったのが、
この焼き台と作り手が言っている代物。
瓦と同じ手法で作っています。
黒いのは釉薬ではなく、燻すことで黒くしています。
border="0">これはある陶芸家のところに行った時に出会いました。
その作り手の作品は、なかなか力量のあるものだったのですが、
どうも、この焼き台に心奪われてしまって、
我慢できずに、「その黒い物なんですか?」
陶芸家の厚意でこの焼き台の作り手を紹介して頂きました。

ぼくも早速一つ手に入れて使ってみたところ、
すこぶる使い勝手も良く。
何より美味しい、火持ちがいい、
しかも、格好いいー。
なんだか趣があって、テーブルにあっても心豊かになる風情。

七輪のようにケイ藻土を型に流し込んで焼くのとは違い、
湿気などにも強くて寿命が長いです。
空気取り入れ口なども同じやきもので出来ていて、
なかなか心憎い意匠です。

サンマや、焼鳥や、焼き肉や、
松茸は・・・むりだから椎茸あたりや、
おにぎりも美味しいし、
鍋やってもなんだか美味しく感じるのは、
思い入れのせいかな?
閑庵
荻窪銀花の近くに美味しい釜飯が食べれる、
釜飯屋さんの「釜膳」さんがあります。
ご主人(フレンチならオーナーシェフですが)からのご要望で、
特注で釜を作りました。
昨日やっと納品できました。
お電話すると、
お休み時間にそうそうにお出かけくださいました。
検品をして頂こうと梱包をとくと、
ご主人が、次から次へとテーブルに並べてくださいました。
並んで行く数が増えて行くと、
ご主人の顔に笑顔が広がっていきました。

うん、出来上がりに満足していただき、
喜んで頂いている。
と、思っていましたが、
それだけではない、笑顔のボリューム。
それはもう、わくわくしているのが見え見え。
はい、ご主人もやっぱり器好き。
料理には器が大切だというお話しで盛り上がりながら、
しばし、並んだこの釜型の器を二人で愛でていました。
さて、ここでこの釜のサイズをお伝えしておかないと。
口径が6cm高さが4cmほどです。
それに見合う蓋がのります。
そう、おおよそで言えば大きめのぐい呑みぐらいです。
はい、小さいんです。
もちろん釜飯がはいるのではありません。
オリジナルのメニューで登場するそうです。
はじめはデザートの予定で、
プディングだそうです。
キャラメルをおこげに見立ててのお遊びも・・・。
近々に夕方放送の、とあるTVニュースの取材が有るそうで、
そこでちょうどデビュー紹介できそうだと、
大変喜んでおられました。
お持ち帰りになるためにまた包みながら、
他のメニューにも使えそうと・・・・、
イメージがぐんぐん広がっていっているようで、
それでまた、少年のような笑顔になっておられ、
こうのような納品させていただくのは、
本当に“うつわ屋”冥利につきます。
釜膳さんに感謝です。
閑庵
本当は休息のあと、
ブログなどもばんばん書き込んでいるはず・・・。
ところが、このところ全然書き込めないテイタラク。
休み明けのとたん。
何かと仕事がたまっている現象。
荷の入った段ボール箱も山積み。
メールボックスもお問い合わせなどたまっていて、
電話などのお問い合わせもいつもより多く・・・。
と、言い訳がましいですね。
でも、いつになくブログのネタもたまっています。
順にご紹介していきますが、
時間的経過のほどはお許しください。
休み明けの現象に、
ぼくの好みの作り手二人の来店がありました。
一人目は、急須屋と名乗る加藤財さんです。
加藤さんの急須やポットは、
雑誌などにも良く紹介されているので、
ご存じの方の多いかと思います。
作品をご存じの方にはいっそうお話しが、
リアルで面白いかと思います。
知らない方のために画像を紹介しておきます。

このしゃきっとした急須やポットを作る加藤さんは、
自分の事をいい加減な性格と自己判断したりします。
不思議でしょ。

蓋などは全く動かずぴたりとはまっている作りです。
ス(お茶を越す穴の開いた部分)の穴の並び方など、
見れば、どおしていい加減などといえるのでしょうか。
まぁー、どこまで本気かは置いておいても、
自分への戒めが強いからこそ、
このようにキチンとした作品が出来るのでしょうね。
お話ししていると、ともかく、真面目で実直。
まぁー、融通が利かないという感じでもあるのですが、
実はそう感じるのは、ぼくが俗物過ぎるからなのではと、
思いあたるので、少し反省。
もうひと方、違う日に訪れてくれたのは、
匙屋と名乗る、さかいあつしさん。
さかいさんの温かで心地の良い匙は、
さかいさんの人柄そのものです。

あんなに優しくて穏やかで暖かみのある人柄は、
そうそう出会うことがありません。
ぼくとの年齢差は(もちろんさかいさんのほうが若いんですよ)
おおよそ20歳。
でもお話ししていると、
ぼくの方がえばってはいますが、
どうも、さかいさんの大きな人柄に包まれているように感じて、
年齢が逆なのではないかと思えてしかたありません。
きっと第三者が見ていてもそう見えるかも・・・。

と、ぼくの身勝手な会話を、十分に楽しませて頂きました。
二人の作り手に言いたい放題言い放てるぼくは、とても幸せです。
閑庵