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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

一番身近な漆器 汁椀/飯椀 #3

今日も、はじめての漆器として椀をお薦めしているお話しです。
椀の使い方として一番身近なのは、汁椀だと思います。
使う機会が多いのですから、漆器のイメージが決まるのも、
この汁椀に大きな責任があります。
それなのに、本来の漆器の良さが伝わらず、
それより、使いにくいという誤解が伝わってしまっていることもあります。

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太田修嗣 根来合鹿椀 みずき 18,900円
径13~12cm 高さ7.1cm


たしかに、自分のことを思い浮かべても、
なんだかあいまいな椀と出会っていた気がします。
半世紀以上まえの子供のころで、
はっきりと記憶がありません。
同じころで、好きだった絵唐津の湯のみなどは、
しっかりとした記憶があるのですが・・・。
多分、本当の漆器に出会っていなかったのだと思います。

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松室裕重 筋文椀 栃 12,600円
径12.6cm 高さ6.2cm


大学を卒業するころから、
身近な工芸としての漆器を意識し始めました。
と同時に、片寄っている自分の好みの椀には、
なかなか出会いませんでした。
価格も大きなポイントだったのも要因です。

その後、荻窪銀花をはじめて、
アンテナを広げたのですが、
それでも、気に入った椀を店頭に並べるには、
数年がかかりました。

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太田修嗣 草文椀 山桜 16,800円
径13cm 高さ7.5cm


毎日使える椀は、
丈夫で飽きがこない手仕事を理解すれば、
納得して買え、使う事で元がとれる価格。
今は、お薦め出来る椀がいっぱいあります。
漆器好きなので、新しい椀に出会うと、
手仕事の数量なので、自分で欲しくなることしばしばです。

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太田修嗣 根来端反椀 楓 18,900円
径12.5~12.2cm 高さ7.5cm


手にいれたら、汁椀とバンバン使って欲しいのですが、
飯碗としてもぜひ使ってみてください。
ご飯の味がひと味アップしますよ。
陶器や磁器にない軽さ、口当たり、
独特の手持ちの心地良さに味をしめて、
飯碗として探し選ぶ方も増えています。

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松室裕重 3.9寸椀 ケヤキ 12600円
径11.6cm 高さ7cm


汁椀でも飯碗でも、使う事でこそ活きるのは、
他の器とも共通しています。
使う事で良い感じに侘びることも、
元が取れていくことも、同じです。
手を抜かず作られた漆器にしかない、
心地良さは、間違って漆器のイメージを変えるはずです。
ぜひ手に入れて使ってください。

             甘庵


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加藤 財 心うるおす急須ポット 展のお知らせ

秋日和の好天が続き過ごしやすい荻窪です。
秋から冬にかけて魅力的は企画展がつづき、
甘庵ドキドキワクワクしております。

現在の漆器がならび、しっとりして荻窪銀花になっていますが、
来週11月6日金曜日からはお待ちかねの方が多いと思いますが、
加藤財さんの急須ポット展がはじまります。

本日10/30金にDMの発送をいたしました。
メールでお便り差し上げているかたには、
DMの制作画像を添付いたしました。

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加藤 財 心うるおす急須ポット 展 
11月6日(金)~11月17日(火)
11/4水.5木.11水はお休みです
最終日は18時までです

宝珠が思い浮かぶまろやかな掌の、
たから急須から注がれたお茶には
不思議な力があるかもしれません。
急いではお茶を煎れにくく、
自然とゆったりした動きになり、
いつの間にか時が穏やかに流れれいきます。
心が静まり澄んできます。
碗に注がれた翠のしずくは、
喉の渇きだけでなく、
心の渇きも潤す魅力があります。

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似た感じでも、ハンドル、蓋のツマミ、蓋の際など、
全て一つずつの表情を持っていた、手にしたときの感覚も随分違います。
切れが良く、美味しお茶が入るの、どれをとってもですが、
微妙な部分はお好みなのです。
今回は、個展に目指してつくる、彫りのシリーズが充実しています。
総数200点ほどがならびますので、良い出会いがあると思います。
ぜひ、早めのお出かけください。

HP「作品と会場」今回は、サイズや価格と一つずつアップするのは、
加藤さんの急須ポットは難しいと思います。
遠方に方は、会期が始まってから(まだ全く内容はわかりません)、
なるべく細かい要望を具体的に、
甘庵宛:ginka@kan-an.comまでお知らせいただければ、
現況で近いものの在庫があれば、まずは取り置き、
画像、容積や価格をメールでお知らせいたします。

ただ、粗忽者が一人で切り回していますので、
少々時間がかかったりすることや、
タイミングで売れてしまっていたりする場合があるときに、
手仕事で数に限りもありますので、
ご理解いてだけるようお願いいたします。

             甘庵

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使って活きる漆器

木の素地に漆を何度もしっかり染みこますように塗り、
木肌を活かした仕事の漆器は、
木の器を、木の持ち味を活かしたまま、
使いやすくするために生み出された、
基本的な漆器です。

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太田修嗣 鉢茶托 キハダ 6,300円
径14~13.5cm 高さ4cm


特別な下地を施さず、皮膜層の厚みもなく、
残念な仕事のために剥げるような不幸はおきません。
使いもむことで、表面が摺り減り、
ときに素地がでてくることもありますが、
しっかり漆を染みこませてあると、
使いこんで行き年単位で変わる表情は、
陶器が侘びていく美しさと共通した好ましさがあります。

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茶托としては深めのフォルムですが抱え込むような様子は、
取り合わせる碗で温かさを強調する秋から冬のご馳走になりますね。
左:藤田佳三 粉引面取り湯のみ大 5,40円 径7.3cmH10cm
右:光藤佐 粉引マルチカップ径10cm 高さ7.5cm 2,000円


特に日本産の漆を使っていると、
なぜか趣の深さがあって、
しっとりと落ち着いて手に馴染む器に変わっていきます。

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見込み縁にさっと引かれた朱漆がリズムを生み出しています。

頃合いの大きさを深さが、小鉢としていろいろ使えます。
さりげない姿としっかりして塗り仕事が、
お菓子や料理を出会うことで、
急に艶めかしほどの盛り映えをみせます。

木の器は使い出すと、
やみつきになる魅力があります。
簡単に洗え、手入れに手間がかからず、
使うほど味わいの出る来る漆器として、
甘庵のお薦めできる鉢茶托です。

              甘庵

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一番身近な漆器 大椀 #2

はじめての漆器として、椀をお薦めしていますが、
そのときに、お客様のお話しを伺い、
通常の汁椀のより大きめのサイズの大椀を、
お薦めすることがよくあります。

気兼ねなく使っていただき、
出番が多くなることで、
漆器への誤解をとき、信頼感ともっていただき、
次の漆器を手になさりたくなり、
また荻窪銀花へお尋ねいただくという、
大好きな漆器の良さを分かって頂き、
漆器好きの仲間を増やそうという甘庵の作戦です。

今回もお薦めできる大椀がならんでいますので、
ご紹介してみます。

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太田修嗣 根来高台大椀 楓 27,300円 径15.2cm 高さ9.8cm
裾の広がる高めの高台の気品ある姿ながら、
補強の荒めの麻布部分が下塗りの黒漆が、
朱漆の中の見え隠れしていて、
華麗な根来椀に仕上がっています。

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松室裕重 4.2寸椀 ケヤキ 13,650円 径12.6cm 高さ8.5cm/
補強の下地処理で黒く見える縁と高台以外は、
ケヤキの木目を楽しめる大振りの椀です。
丈夫さと、気がるに使えるリーズナブルな価格が魅力です。

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太田修嗣 石目大椀 楓 25,200円 径15cm 高さ9.5cm
漆器では珍しい色の椀です。
一旦乾いた色漆を粉にして、
蒔いて塗り重ねる方法で仕上げてあります。
見込みには花文の線ぼりが楽しく、
低めの高台は安定感があるので、
鉢にも使いたい大椀です。

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太田修嗣 洗朱根来椀 楓 27,300円 径15cm 高さ9cm
画像たとわかりにくいかもしれませんが、
洗朱は、本朱にくらべるとすこし黄色味がかった明るい朱色です。
この椀の高台も少し外の広がっていて、
気品あるフォルムのなかに、軽快感があります。

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太田修嗣 根来合鹿椀大 みずき 23,100円 径13.6~13.2cm 高さ9cm
一年に一度の大食らいを楽しめる祭りのときに使われたという椀から、
合鹿椀と呼ばれたどっしりとして形が特徴です。
補強の布が見せる豪快なヘラ根来がアクセントになって、
一段と豪快さのある椀に仕立てています。

けんちん汁や具だくさんの味噌汁などに、
親子丼や海鮮丼やいくら丼・・・小丼に、
鍋を囲むときに取り鉢にすると熱くなく冷めずに、
汁のたっぷりの煮物や、あつあつの料理には、
など、いろいろ楽しめて冷めずに盛り映えも抜群。
はじめての漆器として大椀をお薦めします。

                甘庵


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お客様からの画像 藤田佳三編 #2+α

前回の企画「藤田佳三展」終了から一週間、
皆様からの嬉しいお便りや画像が届いています。
また藤田さんの器ではないのですが、
素敵で美味しそうな画像応募にもご協力をいただいて、
甘庵心より皆さんの嬉しお気持ちに感謝いたします。

O県からいつもご注文をいただくMYさまからも、
お送りした藤田さんの荷物が届いてすぐに、
嬉しおたよりがきました。

何十年も東京に住んでいたのに、
ついに一度も訪れることのなかった銀花さん。
なのにやっと覚えたパソコンの画面上で、
地方に移っても気になっていたお店が覗けるようになりました。
そして出合った藤田さんの器。
ともかく愛らしいのです。
華美すぎず、さりとて地味でもなく、
ぼってりでもなく程よい質感。
夫婦二人、 もうこれ以上食器は必要ないのに、
どうしても傍に置いておきたい。
で、いくつか我が家へ嫁いでもらいました。
よく働いてもらっています。
何より私の拙い料理が数段、上等に見えるのが嬉しい。
過去の器選びの数々の失敗を乗り越え、
失敗のない品を揃えて下さる銀花さんと藤田さんに感謝です。
 
甘:そうだったんですか~。遠くに行かれてから、
  ご縁をいただいたんですね。それもまた感謝です。
  これからも、お気に召していただける器を、
  ご紹介できるように、頑張ります。
 

CSさんからはおたよりとほのぼのする画像が届いています。
cs-fujita.jpg
写真は携帯で撮った微妙なものですが、
海鮮丼を作ったとき、
もう一品!と思い、戸越銀座で購入した枝豆豆腐をのせてみました。
本当はケーキをこれにのっけて食べたら
レトロな感じがしていいだろうなぁ~
なんて思って連れて帰って来たのですが、
お豆腐をのっけても、ひじきをのっけても、
お料理が一段ランクアップした感じになります。
私みたいな料理嫌い&初心者には、
料理を好きになるきっかけをくれたうつわなので、
これからも大切にたくさんつかいたいと思います。

甘:器を選び盛りつけるところまでが料理です。
  料理の腕がどんどん上がるのが、目に見えていますね。


今回の藤田さんの赤絵7寸皿と安南高台鉢と、
巳亦さんのガラスの競演画像を、
携帯から直接送ってくださったのは、MTさんです。
t_m-fujita.jpg
こんばんは。
先日は、藤田佳三さんの個展楽しかったです。
上手く扱えるか分かりませんが楽しんで活用できたらなあと思っています


アメリカ在住のYIさまからは、次回企画展になる加藤財さんの、
愛用の急須とダーリン作の愛情のつまった中華まんの画像です。
yi-kato.jpg
一月ぐらいにどこからかレシピを見つけた旦那
(Mr.kaminari仮名アメリカ人です!)
が作ってくれた中華まんです。
軽い昼食にしたように思います。 
写真からは全く気配がないかと思いますが、
アメリカの自宅で撮ったものです。
加藤さんのポットのような、繊細で、かつ実用的なポットは、
こちらには絶対ありませんので大切にしたいと思います。
次回はもう少しアメリカチックな食卓での写真がとれれば、
また送らせていただきますね。

甘:はい是非よろしくお願いいたします。

時代のある器と現代の器の取り合わせが、
豪華なご馳走を演出している画像は、
初期からの荻窪銀花を支えてくださっているSUさんです。
s_u-kaiseki.jpg
銀花のうつわだけではないので
恐縮ですが、どうでしょうか。

甘:料理も器も美味しそうです!

まだまだ、引き続き画像とコメントを募集します。
現在開催中の「日常の漆器 使いやすくて丈夫 展」や、
次回の加藤財さんの急須やポットが、
活き活きしている画像を大募集します。
ほかにも、荻窪銀花から橋渡しさせていただいて器たちの、
暮らしのなかで、活躍している画像を大募集します。
日常の食卓での料理を盛りつけられている画像。
一輪の野草が活けてあったり、フラワーアレンジや、
四季折々の飾り付けやテーブルコーディネイト。
身近に使っていただいている画像とコメントを、
ぜひメールに添付してPCから携帯から、
甘庵宛:ginka@kan-an.comにお送りください。
ブログに載せるときに差し支えないように、
HNやペンネームも是非お知らせくださいね。

楽しみにお待ちしております。

               甘庵


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一番身近な漆器 椀 #1

自分の器をもつ習慣のある日本人にとって、
キャラクター絵柄の飯碗あたりからはじまり、
今現在も多くの方が自分の飯碗をもってらしゃると思います。

自分の好みで、磁器や陶器やせっ器違いや、
形や口縁の反り、掌などで選らんでいませんか。
ぜひ、自分のお椀も選らんでいただきたいと、
橋渡しの仕事をはじめてから、
お話しさせていただいています。

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味噌汁などにつかう椀から大椀まで、形や表情の違う椀が並びます。

毎日使い、手に持ち、口に触れる椀は、
熱い汁をいれられ、繰り返し洗われ、拭かれます。
漆器のなかでも一番過酷な条件であり、
一番身近に判断される器です。

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左から
松室裕重 3.9寸椀 ケヤキ 12600円 径11.6cm 高さ7cm
太田修嗣 草文椀 山桜 16,800円 径13cm 高さ7.5cm
太田修嗣 根来端反椀 楓 18,900円 径12.5~12.2cm 高さ7.5cm


その分、飯碗と同様に、
お気に入りの器で食べる心地良さを、
くみ取りやすく、使うほど元がとれる器です。

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左から
太田修嗣 根来高台大椀 楓 27,300円 径15.2cm 高さ9.8cm
太田修嗣 石目大椀 楓 25,200円 径15cm 高さ9.5cm
太田修嗣 洗朱根来椀 楓 27,300円 径15cm 高さ9cm


だからこそ、椀選びは大切です。
また焼きものの飯碗にくらべて、
価格も上がるので選択に躊躇する方も多いでしょう。
でも、だからこそ気に入った器を選らんで長く使うことを、
ぜひお薦めします。

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左から
太田修嗣 根来合鹿椀 みずき 18,900円 径13~12cm 高さ7.1cm
太田修嗣 根来合鹿椀 みずき 23,100円 径13.6~13.2cm 高さ9cm
松室裕重 4.2寸椀 ケヤキ 13,650円 径12.6cm 高さ8.5cm
松室裕重 筋文椀 栃 12,600円 径12.6cm 高さ6.2cm


基本的性能に関しては、保証できる自信のある椀だけを、
取りそろえていますので、
選択の基準としては、使う方のお好みが一番大切です。
自分好みの椀をしっかりと選べば、
価格以上の、食を楽しむ時間が得ることを、
甘庵がお約束します。
                   甘庵


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お盆も多彩な器

お盆は魅力的な器です。
本来の目的の、飲み物やお料理を運ぶことから、
大皿として盛りつけることまで、
盆自体に機能性と品格があれば、
実に多彩な器として働きます。

匙を、運ぶ器として、搬器と呼んでいるのを本でみました。
わかりやすく、良い分類だと思い、
お客様へお話しするときに、使わせていただいています。


料理を器から口へ運ぶ搬器が匙ならば、
料理を持った器などを運ぶ搬器が盆です。
堅い高台に触れ、運ぶことは、重いことも、熱いこともあります。
過酷な条件の器です。
なまじっかオシャレなだけの仕上げでは、
限られた器を限られた条件での搬器になってしまいます。

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布張り盆 沢栗 36,750円
径37cm 高さ2.2cm


銀花でお薦めする盆は、
日常に使って頂きたいので、
一歩引いた仕上げや、少しざっくりしたテクスチャーの盆を、
甘庵は進めています。

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茶盆 沢栗 31,500円 
径36.5cm 高さ2.5cm


ノミ目を生かしてざっくり仕上げた木地に、
しっかり染みこませた摺り漆仕上げした盆は、
高台で擦れたり切れたりしても、
使っているからこその活き活きした表情として、
陶器が侘びていくのに似た魅力が出てきます。
その時に、器としての品格を盆がもっていることが、
大切だと思っています。

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茶盆 沢栗 36,750円
径37~36.5cm 高さ4.5cm


フォルムやディテールに気品がある盆は、
和紙や葉蘭などを敷き、大きく盛りつける楽しみが生まれます。
パーティトレーであったり、大皿となります。

もう一つ、大切な使い方があります。
膳です。
料理を盛りつけられた器をもり立てる額縁の役であり、
茶器を引き立て演出し、お手前、所作の時空を生み出し、
膳として、友と近しく酒を酌み交わす小さな結界をはり、
小さな床の間として、花を活けたり季節の縁起物のステージとなります。

盆を多彩に使うには、選び方だ大切でしょう。
盆の選びかたも、他の器同様に好みが一番ですがその次ぎに、
美味しそうな器というキーワードが有効なのも共通しています。

                 甘庵


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漆器の丼

使い頃の丼をつくる作り手は、
やきものでも少ないものです。
一番には価格設定を同じような大きさの鉢に比べて、
高くしたくないが、使い勝手が丈夫であり、
作り手らしさを持ち魅力的仕上げる必要から、
工程から手間を省くところが少ない。

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松室裕重 朱文麺鉢 栃 21,000円
径19cm 高さ9cm


さらに漆器は、日常使いから離れたイメージのためか、
そうイメージをねらってか、
漆器の丼をなかなか見かけない。

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優しい栃の木目の上に朱漆の線文施されています

軽く持ちやすく、熱い物が冷めず、器も熱くなりにくい。
冷たい物にも同じ事がいえます。
とくに温かさがご馳走になるこれからの時期、
麺類や丼ものをいただくには、
漆器の丼はぴったりの器です。

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太田修嗣 根来丼 栃 27,300円
径18~17.5cm 高さ7.5cm


器が熱くならないので、
鍋物の取り鉢にも漆器は抜群の効果を見せます。
食べる量によって、
小椀、椀、大椀、丼と選らべば、
鍋を囲むのが一段と楽しめます。

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口縁と高台の補強の麻布張り部分をヘラ根来に仕上げています。

丼として使いやすいのですから、
量などのバランスさえ合えば、
鉢としても、ボウルとしても、
使う範囲は広がるばかりです。
使えば元が取れ、器も活き活きします。

               甘庵


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多用な漆器

多目的な器と表現してしまうことに、
いささか抵抗が出てきているアマノジャクな甘庵です。

確かに、色々使えるのは良いことなのですが、
はじめからそう意識しすぎると、
特徴のない、個性なく、魅力的な気配にかける器になりそうです。

やはり器は、使い方のイメージを込めて作るべきです。
ここでいう使い方はメニューではなく、動作です。
たとえば、手に持って食べるイメージがあっても、
口を付けることや、液体を飲むことを、
イメージするのとしないのでは、
当然フォルムや、納まりが変わるはずです。

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太田修嗣 朱平鉢 楓 10,500円
径16~15.5cm 高さ5cm


この碁笥高台の平鉢は、木の歪みを意図的に意匠に取り入れた、
緩やかに波打つ口縁は、魅惑的な滑らかなフォルムに仕上がっています。
晴れの場の向付から、日常の総菜まで、
食材も和で洋でも隔たることなく受け入れられる、懐の広さをもっています。
手にして食べるときの掌の良さも、
置いたまま頂くときに安定感のある存在も、兼ね備えています。
ただし、口縁のシャープさはあえて、
口を付けることへの拒みに近いデザインで、
この器の魅力に通じていると思っています。

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太田修嗣 根来小椀 楓 12,600円
径12~11.6cm 高さ5.8cm


こちらの椀も、同じように木の歪みを、
椀の美しさに取り入れています。
椀として毎日使うことを想定して堅牢にするために、
縁に少し厚めの麻布を巻いています。
上塗りの朱をしごくように塗ることで、
荒めの麻布のテクスチャーが、力強い根来調に表現されています。
手に持ち、口を付け、汁をすすり、具をかきいれる、
そんな日本人独特の日常食が裏付けられた椀らしさを、
しっかりもちながらも、どこかモダンで、
和から少し遠のいた食材を盛ってみたい、
食べてみたいと感じさせる小椀でもあります。

漆器を選ぶときにも、やきもの器と同様に、
手に入れるときには、自分のなかで、
食べるイメージがいっぱいわき出すもの、
美味しそうな漆器を手に入れてください。
信頼の置ける出会いであれば、毎日使っていただくことで、
心地良さや使いやすさから、直ぐに元が取れ、
それ以上の豊かさをもらえることを、
甘庵がしっかりと請け合います。

                 甘庵




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漆器日和

秋らしい天候が続く荻窪です。
紅葉はまだまだですが、それでも少しずつ秋の気配になってきています。
皆様のお住まいでは、いかがですか。
既に紅葉が楽しめるところもあることでしょう。

今日から、日常の漆器展がはじまりました。
漆器は多くの方が好ましいと思いながらも、
使いづらい物という誤解から、
日常の器にはふさわしくないと思う方が多いのは、
ぼくに残念でしかたありません。

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手間のかかるのは手仕事に共通する部分ですが、
近代化のなかでも、変わることなく、
昔ながらの手仕事部分が多く、
それはそのまま工程時間となり、
時給計算という乱暴は方法にしても、
手を省かないからこそ価格に反映してしまいます。

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太田修嗣 根来合鹿椀 みずき 23100円@
径13.6~13.2cm 高さ9cm


たとえば椀をみれば、
材種はいろいろですが、
堅木ともいわれる広葉樹で、
下地から仕上がりの塗りまで、
作り手それぞれの工程へ行き着いたのは、
まずは、毎日使うことを考えて、
丈夫で使い心地の良い椀を提供しようとした結果です。

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松室裕重 ケヤキ椀 欅 13,650円
径12.5cm 高さ8.7cm


漆器は木の素地に漆を塗ったものですから、
他の塗装製品と同じに、堅い物には弱いです。
それは使っているときも、洗うときでも同じことです。
箸の文化で生まれた椀ですから、
ナイフやフォークなど金属のカトラリーを、
使って食べたりするのは避けてください。

中性洗剤で柔らかい布やスポンジをつかって、
洗ってください。
手の甲で擦って痛くない素材が目安です。
食洗機は急激な温度と乾燥が、
素地の木に良くないのでさけてください。

その当たりは、荻窪銀花HPの「うつわへの思いやり」の、
「漆器への思いやり」にも詳しく説明してあります。
また、ブログの過去ログにもいくつかあるので、
合わせてご覧いただければ幸いです。

普段使いの漆器

漆器の使い方

器と話す 4 漆器の声

漆器も他の手仕事器同様に、つかってこそ活きてくる日常の器です。
まずは、ご自分の椀から漆器と毎日使う悦びに出会ってください。

                        甘庵


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藤田佳三展の巡回のお知らせ

好評のうち昨日で終了した藤田佳三さんの個展が、
いつも荻窪銀花の企画を巡回先として開催してくださる、
山梨県都留市の「もえぎ」さんではじまります。

09fujita182.jpg

休みを使って模様替えをしてきました。
銀花では売り切れた器も、
少数ですが藤田さんから補充が届きました。

09fujita183.jpg

対面販売を基本としているので、
HPやブログはありませんので、
ネット販売や通信販売はしていません。
お近くの方はぜひお出かけになってみてください。
銀花では品不足の器もならんでいますよ。
加藤財さんのポットや急須なども在庫でならんでいました。
器好きでしたら、行く価値十分にあると思いますよ。

09fujita184.jpg

銀花のHP「リンク」にももえぎさんご紹介してありますが、
都留ICから10分ほど、都留文科大学に近いところです。

09fujita185.jpg

そろそろ紅葉も見えてきています。
富士五湖方面へのドライブのついでにでも、
お立ち寄りいただくのもよろしいですね。
ただ、日曜は定休日です。
営業時間など電話でお確かめください。
ライフギャラリーもえぎ
〒402-053 
山梨県都留市上谷6-13-35
TEL:0554-43-7347

              甘庵


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お客様からの画像 藤田佳三編 #1

盛況の内に始まった藤田佳三さんの個展も最終日になりました。
今回も随分たくさん作っていただき、
山ほどと言って良いほどのレイアウトだったのがウソのような、
会場になっています。
ファンの皆様に感謝するばかりです。

そんな藤田さんファンから先日応募した、
身近で活躍している器の画像をお願い募集したところ、
さっそくお便りがいただきました。
ありがとうございます。
さっそく、まず第一回目としてご紹介したします。

k_i-fujita.jpg
11月に加藤財さんの急須ポット展が開催されると聞き、思い出しまして…。
昨年加藤さんの白急須を分けていただいた時のものです。
上賀茂神社に行って紅葉を愛で、名物・焼き餅を買ってきて、
藤田さんの器(焼き餅を載せた赤絵の小皿と粉引の湯飲み)と
加藤さんの急須で一服中…の写真です。


先日、皆さんに応募するきっかけを作ってくれた、
K市のIさん・・・・ってコメントに地名が!
Iさん、K市がどこか分かっちゃったじゃん!!
藤田佳三 赤絵5寸皿にのった「焼き餅」と、
加藤財さんの後手急須白でいれた緑茶。
う~ん至福のひとときですね~。
そういえば、藤田さんは上賀茂神社近くで育ったそうですよ。
よく焼き餅をお土産で持って来てくださいます。


 mrs.s-fujita
添付した写真は(携帯カメラですみません)恥ずかしいのですが...
旦那さんが飲み会で一人ゴハンの時のものです。
一人の時は、基本的に料理はしません。グータラ女ですね。(笑)
ですから冷蔵庫に中途半端に残ったものをいただくのですが、
藤田さんの器に盛り付けると残り物って感じにならないだけではなく美味しそうに見えるんです。
(私にはですが...)


この画像が、すなふさんから届いたのが夕方で空きだしたおなかをならして、
メールを読んだ甘庵です。
使われている器は、
藤田佳三 安南手長角皿に三種盛り合わせといったお総菜。
巳亦敬一 緑楕円小鉢の副菜。
藤田佳三 紅安南小湯飲みの緑茶。
すなふさんの仰るように、器と盛りつけはとても大切です。
盛りつけまでが料理なのですから。
コメントがなければ、あり合わせどころか、
ご馳走ではないですか。
冷蔵庫にあるだけでこれだけ盛りつけできるのですから、
きっちりお料理をしているのは十分にくみ取れちゃいます。



Snufkin-fujita01.jpg
ブログで写真を募集されているのを拝見し、
今回購入した藤田さんの器に、料理やお菓子を盛りつけて写真を撮ってみました。
以前から愛用している湯飲みと四角い小皿も一緒です。
料理は、和風ロールキャベツ、野菜のごま和えとみそ漬け、果物盛り合わせです。


Sさんに送っていただいた安南尽くしの2枚の画像は、
全て今回の個展でお求めいただいた藤田佳三さんの器です。
安南手舟形豆皿・安南手隅切り四方皿
安南手舟形鉢・安南手小湯呑・安南手輪花6寸皿魚文
彩りや盛りつけのバランスが素晴らしいですね。
もてなされてみたい膳ですね~。

Snufkin-fujita02.jpg
お菓子は、手製のアップルパイです。
藤田さんの器はどれも本当にすてきですね。
いろんな料理やお菓子に似合うので、とても使いやすいです。
色あいも柄もかわいくて、食べながらずっと眺めてしまいます。おいしさもひと
しおです。
魚の柄が好きなので、今回「安南手輪花6寸皿 魚文」を見つけてすごくうれし
かったです!
湯飲みは口当たりがすごくやわらかいですね。お茶だけでなく、
サラダや和え物、アジア風のデザートを盛りつけたりと、大活躍しています。


同じくSさんの画像。
一枚目では、6寸皿には果物が盛られています。
器の使い方はご自由に遊んでください。
違う盛りつけを楽しめて、いただく側にも嬉しいことです。
こうして、使って頂いている器たちは、
みなそれぞれのお客さまと出会い、
可愛がっていただいていて、活き活きとしています。
橋渡しの甘庵には、何より嬉しい晴れ姿です。

藤田佳三さんだけではなく、
荻窪銀花から橋渡しさせていただいて器たちの、
暮らしのなかで、活躍している画像を続けて大募集します。

日常の食卓での料理を盛りつけられている画像。
一輪の野草が活けてあったり、フラワーアレンジや、
四季折々の飾り付けやテーブルコーディネイト。
身近に使っていただいている画像にコメントやご意見を添えて、
ぜひお送りください。
ブログに載せるときに差し支えないように、
HNやペンネームも是非お知らせくださいね。

楽しみにお待ちしております。

               甘庵


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ハンドルのある器

藤田佳三さんは若いころ丹波の窯元にいたことがあり、
その時に、民芸丹波の手法のハンドルの付け方を体得し、
さらに自分なりの工夫で発展させています。

09fujita092.jpg
安南手マグカップ 4,200円
赤絵マグカップ 4,200円
赤絵急須(ポット) 12,600円


お餅を伸ばすような調子で、
粘土を伸ばしてハンドルをつくり、
取り付けていきます。
手早くて、丈夫ですが、手慣れた技がないと、
外れたり、接着部分に傷が出やすいことになります。

09fujita093.jpg
安南手カップ&ソーサー 6,300円

技があるからこそのスピードであり、美しさです。
結果として価格にも反映することです。
それは、生掛けの粉引にも、
安南や絵粉引の下絵や、赤絵の上絵などの、
細かな絵付けなど、工程全てに言えることです。

量産のような価格とは比べられませんが、
手仕事の手間を時給計算してみれば、
十二分に納得いただける価値のある仕事です。
出会いがあって、身近で使ってくだされば、
しっかり元がとれ、料理や飲み物を美味しく、
楽しく使う事ができる器です。

              甘庵

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碁笥高台の器

東京生まれのぼくから見ると、
京都で生まれ育った藤田佳三さんには、
どこかしら雅で斬新な感じがあって、
それが伝統的な器の中だからこそ、
反映していると感じています。

華やかでいながら使ってしまう潔さをもち、
伝統的でありながらも新しい感覚を取り入れていく、
歴史的にみても多くの新しい発信をしてきた、
京都らしい工芸だと、ぼくは思っています。

さて、今日のお題にある「碁笥高台」は、
「ごけこうだい」と読みます。
碁笥は碁石をいれる器で、
その高台の形を器の取り入れてそう呼ばれたと聞いています。

この碁笥高台は、デザインされた欧米の器に良く使われています。
その感覚と伝統をバランスよく構成して作られた器2種を、
今日はご紹介します。

09fujita088.jpg
安南椀(カップ)3,360円
Φ10.5cmH7.5

多目的な器といわれると、実は抵抗あるぼくです。
わがままに、見立てる楽しみのある器を表現したいところです。
なので、まずは一つの目的をしっかり満たした上で、
いろいろ使って見たくなる、試してみたくなるのが、
良い器だと思っています。

09fujita089.jpg
見込み絵は飲み干したとき食べ進んだときの楽しみになります
碗(カップ)と表記されているように、
まず口当たりが良いです。
多目的でオシャレな使い方とされても、
口当たりの芳しくない器で、飲み物をいただくのは寂しものです。
飲み口の良さは飲み物の味に大いに関わるからです。
その上で、フォルムやデザインから色々使える器が、
ぼくが薦める好ましい器です。
その意味でも満点合格の器です。
カフェオレも、手軽なお薄も、お汁粉も、
プリンも、ちょっとサラダも、濁り酒も・・・・。
イメージは切りありません。

09fujita091.jpg
安南筒湯のみ 2,730円
Φ7cmH7.5

少し小振りの湯のみです。
暖かさがご馳走になって行く季節、
開いた碗よりも、掌のなかに納めて湯のみから、
暖かさをもらいながら熱いお茶を頂くのは、
ちょっと嬉しいおもてなしになりますよね。

09fujita090.jpg
安南手の表情を楽しむには垂直面が多いので、
じつに好都合の形です。

少しくだけた形の碁笥高台で、
少しずつ侘びていくのを楽しめる陶器ですが、
品格をもっているところが、お薦め出来る大切な点です。

見慣れた高台のある碗や湯呑みとは少し違うフォルムは、
見方によっては、とてもモダンな器だと思います。
使い手の気持ちもモダンにして、自由な発想で、
見立てを楽しみながら使っていただきたい、
甘庵お薦めの器です。

                甘庵


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呑兵衛の酒器

藤田佳三さんと酒を呑むのはとても楽しいです。
作り出す器が華やかで、温かで、楽しいのによく似ています。
作り手とお話ししていると、器は作り手の分身だからだと感じます。
まさに、その模範例のような藤田さんです。

藤田さんは呑兵衛と言っても良いでしょう。
でも、片寄ってイメージを持たれるとイケナイので、
詳しく説明と付け加えれば、
楽しいお酒です。
サービス精神旺盛なので、宴でのお話しも上手いです。
適度に呑める方ですが、人に迷惑をかけたりも、変貌することもない、
スマートな呑兵衛です。

そんな藤田さんの酒器もそのままですね。
楽しく、美味しく、華やかです。

09fujita083.jpg
赤絵片口一合五勺 6,300円 Φ10cmH10.5cm
刷毛目ぐい呑み 5,250円 Φ7.5cmH5cm
粉引ぐい呑み 3,150円 ΦΦ7.5cmH5cm


手酌の酒量の目安によく言われる一合半入りの高めの姿の片口です。
するすると注ぎ心地がいいですよ。
刷毛目のぐい呑みは原土で挽いた存在感のある逸品です。
粉引ぐい呑みには、指の納りがいいエクボがあります。

09fujita084.jpg
鉄絵片口 3,570円 Φ11.5cmH6cm
原土灰釉ぐい呑み 5,250円 Φ6.5cmH5.3cm
赤絵ぐい呑み 3,150円 ΦΦ5.5cmH5cm


堅く焼かれた粉引ベースの片口で、
酒の面に映る、清楚な見込み絵がチャーミングです。
灰釉の禾目(のぎめ)が原土に絡んだ表情が綺麗なぐい呑みです。
小振りですが、華やかな赤絵の施された酒盃です。

どれも、使い込んでいっぱい呑ませてあげると・・・、
自分で呑むくせに酒飲みは、酒器が呑むと言い訳のような表現する方が・・。
ともかく、使いこんで行くことで、
良い感じに仕上がって行くのが楽しみな酒器ばかりです。

                     甘庵


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料理と器の画像とコメント募集

人気の作り手藤田佳三さんの個展後半になり、
ご近所の顔見知りから、まだ見知らぬ遠方のお客様まで、
器を手に入れてからの感想や、
無事に届いて気に入っていただいている様子など、
橋渡し冥利に尽きるお便りが届き、
甘庵悦びに満ちております。

そんな中に、既に藤田さんの器のユーザーであるK市のIさんから、
今回選らんでいただいた器を早速使って頂いている様子の画像が、
メールに添付されていました。

09fujita015.jpg
芋好きなぼくにはたまらない画像です
「副菜を添えるのにちょうどよい大きさで、地味すぎず派手すぎな い絵柄。」
「昨日お届けいただいた藤田さんの器に、早速ポテサラを盛ってみました。」
「盛りつけの下手さは勘弁していただくとして…携帯で撮った写真ですけど、
シンプルポテサラがちょっと美味しそうに見えるから不思議(そうでもないか?笑)。」

メールで掲載許可を
「そのまま、ブログに使わせ頂こうかな。マジですよ。」

「どうぞどうぞ(笑)。」
快いお返事いただきました。
では気が変わらない内に。

09fujita085.jpg
紅安南四方小鉢 2,625円
□8.8cmH6cm

気兼ねなく日常の器として使われいる様子は、
器が育っていくことが想像できて楽しみです。
数年後に少し侘びで落ち着いたときに、
まだ画像を送ってもうえるようお願いしておきましょう。

09fujita086.jpg
ロクロ挽きのあとまだ柔らかいうちに
整えられた四角くは優しい形です

使われている器を見せていただんくのは、
器好きで器の橋渡しをはじめた甘庵にとっては、
とっても嬉しです。
そこで、このブログでご紹介させていただける、
皆さんからのコメントや画像を大募集します。
今回の藤田さん器をお求めいただいた方も、
前に銀花で器をお求めいただいている方、
器の近況写真、盛りつけされている画像、
器への感想やコメントなど、
またご自身のブログに掲載しているなどの情報を、
ぜひぜひメールでお送りください。
ぜひ、貴方の愛用の器をブログへ掲載させてください。

                甘庵


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器は料理の一部

料理に合わせて器を選び、盛りつけることは、
食べる楽しみには切り離せない、
味わいに関わる料理の一部です。
藤田佳三さんの器は華がありながらも、
出しゃばることなく料理を優しく引き立てます。

絵柄のない無地の粉引きでも、
明るい色合いの赤絵や安南手でも、
渋い色合いで落ち着いた気配の鉄絵や刷毛目も、
料理を盛り付けたときが一番華やぎます。

09fujita081.jpg
粉引長角皿 4,200円
W25.5cmD13cmH2.5cm

粉引きは、品よく盛り付けても大胆に盛り付けても、
凛とした格調が生まれます。

09fujita080.jpg
赤絵4寸小鉢 3,150円
Φ14cmH4.5cm

赤絵は、楽しく豪華にしつらえても、清楚に整えられても、
煌めきのある晴れを演出します。

09fujita082.jpg
安南手輪花7.5寸皿 8,925円
Φ22.5cmH4cm

安南は、よそ行きの盛りつけでも、お総菜を盛りつけても、
料理を抱えて味わいを引き立たせます。

09fujita079.jpg
絵粉引4寸鉢 3,150円
Φ12cmH6.3cm

絵粉引は、気合いと入れた盛りつけでも、無造作に盛りつけても、
控えめな様子で自然に料理の味を支えます。

藤田さんは、料理を楽しみ味わう食いしん坊で、
明るいお酒を美味しく頂く方です。
器作りには、その精神が満ちています。
作り出したどの器も、たくさんの出番があって、
可愛がってもれえるようにと、
イメージして生み出されています。

                   甘庵


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藤田さんの匙

「ぼくは湯豆腐が大好きで・・・」と藤田佳三さんが、
お客様にこの匙とつくってきっかけを話していました。
毎日のように食べているそうです。
なるほど、さすが京都人ですね~。

09fujita077.jpg
鉄絵匙 大 2,520円 L22cmD8cm
鉄の黒茶の縁取りや唐草に、
タンパン(酸化銅)で赤く発色させた実が、
温かい鍋を楽しむ小道具として、活躍しそうです。

09fujita078.jpg
鉄絵匙セット(皿付)2,100円
匙 L12.5cmD6.5cm 皿 径7.5cmH1.5cm

一人ずつ人数分欲しくなる、
手頃な匙で、柄がおさまるように縁をつまんだ、
小皿がついているのも嬉しいところです。

このような、実用的な器(搬器)でも、
さりげなく、使いやすくつくりながらも、
藤田さんらしい、華のあるところを、
しっかり主張しています。
鍋を囲むのが楽しみになる匙です。
 
              甘庵


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ベースは粉引き

藤田佳三さんの赤絵や安南手は、
大変好評をいただいています。
華があって、盛り映えがして、使いやすいのですから、
そうなるのは必然なのです。

09fujita033.jpg
粉引八角鉢 4,200円
柔らかで温かみのある表情は、
土もののなかでも、陶器で、粉引きベースだからです。
そのため使い込むことで、
素地の色合いが侘びて行くところが魅力です。

09fujita031.jpg
赤絵楕円皿 5,250円 1点物
初めて手に入れ使う方には、
いきなり使ってしまって色が変わっていくことに、
びっくりなさる方がたまにおいでなので、
藤田さんの器以外でも、陶器には共通する、
使い初めの注意点を、荻窪銀花のHP内、
「うつわへの思いやり」から、
添付しておきます。

*******
やきものは、特に土ものは、(出来ることなら石ものでも)
使う前に、水やお湯に十分にくぐらせて下さい。
そうしていただくだけで、冷たいものは冷たく、
暖かいものは暖かく食べることが出来るだけでなく、
お茶や汁を注いだり、盛り付ける前に、
素地に水がしみ込ませておくことで、
器も急に汚れにくなり、使っていただくほどに、
侘びた美しさに変わっていくことでしょう。
近年やたらと使い始めは煮るということを、
推奨することが書いてあるのを見かけます。
あえて言わせていただければ、必要ないと思っています。
丈夫になるとも言われていますが全く確証がありません。
煮て頂いても、変わることのないやきものを選んで欲しいと思います。
思いやりを持って変わる様を楽しむのが陶器やせっ器であり、
変わらず美しいのが磁器という、
それぞれの持ち味であり美しさだと思います。
*******

09fujita025.jpg
安南舟形豆皿 1,890円
つまり、お求め頂いたら、
さっと水で流して、そのまま綺麗な水にどっぷりつけて、
数時間、出来れば一晩つけて置いてから、
食器用の洗剤で洗ってください。
食器棚に一旦しまった場合は、
使う度に、料理の温度合わせて水や湯を、
器の渇き具合に合わせて、浸したり流してください。
そうすることで、少しずつ侘びていき、
陶器ならではの魅力が引き立ってきます。
            
                  甘庵


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人気の藤田佳三さんの器

金曜日の初日から、お客さんも多く、
遅れていたHPへのアップしたとたん、
メールでのご注文や、問い合わせも多く、
前に手に入れて使って良かったと、
既に藤田さんの器をご愛用頂いているお客様たちはもちろん、
連休をつかって数百キロの遠方からお尋ねいただけたお客様や、
情報を調べていただいてお尋ねいただいたり、
本当に、橋渡し冥利につきる、ありがたいことです。

ずいぶん減ってきましたが、
まだまだ素敵な器がいっぱいです。
今日もお薦めしたい器を少しご紹介してみます。

09fujita076.jpg
鉄絵輪花高台鉢 3,150円 径10.5cmH7cm
安南で人気が爆発しているものと同形です。
これ甘庵としては、お薦めです。
作っている藤田さんも好きな器ですといったいました。
呉須絵(青)の安南よりは、少し渋い鉄絵と見込絵のタンパン(酸化銅)が、
良い感じに仕上がっていて、
料理をしっかり引き立てる、盛り映えする器です。
小盛りの料理から、デザートまで広い使い勝手です。

09fujita028.jpg
赤絵楕円小鉢 3,570円 W16.2cmD11.5cmH4.5cm
食卓がぱ~っと華やぐ器です。
藤田ワールドの赤絵付けですね。
晴れの場が多くなるこれからの季節には、
あると活躍する器です。
美しい楕円のプロポーションの器です。

09fujita037.jpg
絵粉引4.5寸鉢 3,570円 径14.2cmH4.9cm

これも甘庵好みの絵粉引の鉢です。
あると便利な使い頃の大きさで、
渋いのに華やかな絵柄は、
粉引のベースに、鉄で茶と黒が描かれ、
アクセントにはタンパン(酸化銅)を、
還元炎でしっかり焼けばこその、
綺麗な赤が冴えています。

どの器も、お薦め出来るのが藤田さんの器です。
使い方は自由です。
まず使っていただければ、
陶器のよさで、地の色合いが、
少しずつ落ち着いて来るところが、
焼きもの好き、器好き、料理好きを、
虜にするのでしょう。
まだ使ったいない皆さんも、
ここは、甘庵にだまされたと思って、
ぜひ、使ってもらいたい器です。

          甘庵


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使いたくなる使うと嬉しくなる器

藤田佳三さんの今回の納品は、
先日の夜に、台風の後を追うようにして、
車で納品してくれました。

赤絵も安南手も色々な種類をお持ちくださったので、
見応えあります。
それでも、人気の藤田さんなので、
店頭での応対や、メールのお返事でバタバタしていて、
HPも画像までをアップしたまま、
価格や寸法の表示に手が届きません。
ごめんなさい。

ご紹介したい良い器ばかりなので、
迷うところですが、
どれも素敵なので目についたものからご紹介します。

09fujita023.jpg
葉型浅鉢 3,570円 W19cmD14cmH3.6cm
楕円皿の変形で、葉型の赤絵鉢です。
形も面白いのですが、絵付けも華があって、
それでいて、盛りやすい良くできた器です。

09fujita034.jpg
安南手輪花6寸皿 4,725円 径18cmH3.7cm
輪花の皿で品格がある皿ですが、なにより使い勝手が抜群です。
料理の種類を選ぶことなく、
盛りつけが楽しく、ともかく美味しそうに、
いえ、美味しくいただけるの良い器ですね。

09fujita001.jpg
絵刷毛目楕円皿 22.5cmD10.5cmH2.5cm
藤田さん本来の仕事の一つ刷毛目に、
鉄絵が施された、ちょっと渋い感じですが、
使い込むとじわりじわりと使いやすさに惹かれていく、
飽きのこない、甘庵としてはお薦めの器です。

藤田さんのどの器にも共通していえるのが、
赤い絵でも青い絵でも茶色の絵でも、
使いたくなる、使うと嬉しくなる華のある器です。

            甘庵

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華がある器

今日から藤田佳三さんの個展が始まりました。
楽しみになさっていただいた方も多いと思います。
今年も頑張ってたくさんの華のある器が、
溢れんばかりに並びました。

09fujita981.jpg

それで、開店と同時のたくさんのお客様にご来店いただき、
既になくなってしまったアイテムもあります。

09fujita982.jpg

HPも今やっと画像のアップはできました。
価格や寸法も、接客の合間を見ながら書き加えたいと思いますが、
老眼の甘庵一人での作業ゆえ、
お待たせしてしまうかもしれません。

09fujita986.jpg

気になる器がありましたら、
枠にあるナンバーを書き込んで、
メールでお問い合せください。
価格、在庫、寸法等をお返事させて頂きます。

               甘庵


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赤絵と安南の器

今年も藤田佳三さんの個展が10/9金午前11時からはじまります。
お待ちかねの皆さんから、問い合わせが届くようになりました。
人気の赤絵と安南の器や、粉引、絵粉引などで、
新作を含めていっぱい届く予定です。

09fujitadm.jpg

それでも、一つのアイテムが5~6客が程度です。
お好みはそれぞれですが、
重なる事が多いのが藤田さんの器ですので、
全く同じ物は出来ません。
また、次の入荷はずいぶん先になると思いますので、
なるべく早くお出かけください。

                 甘庵


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開ける楽しみ

箱や蓋ものには、他の器にない開ける楽しみがあります。
個人的は箱や蓋ものが好きです。

はじめて手にしたときに、中がどうなっているかと、
想像を巡らして開けても、半ば無意識に開けても、
蓋を開けるときの、抵抗感や素材感など、
手から伝わる感触がたまらないものです。

武井順一さんは様々樹種を、
それぞれに活かした箱や蓋もので、
いつも期待を裏切らずに楽しませてくれます。

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波模様菓子器 シナ・モミジ 拭き漆 25,200円
Φ18.5cmH15.5cm

ちょっと懐かしさを憶えるのは、
菓子器という名称と穏やかな丸さと、
しっとりしたシナという材種からでしょうか。
隙間のない合わせで、開けるときの抵抗感が、
精度の高さの裏付けが心地よいです。

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薊紋箱 檜 拭き漆 42,000円
W21.5cmD13cmH11.5cm

全面に施された薊文の彫りは、
檜の良さが活かされていて、
動きがあってスピード感に溢れていて、
重厚感のある魅力的な箱です。

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蓋付き器 楢 拭き漆 25,200円
Φ13.8cmH11.5cm

角のある可愛らしキャラクターに見えます。
硬質感のある楢の肌に残る、
リズミカルな刃の後が、
光の加減で煌めくところや、
手にしたときの丸さが心地良く、
スムーズで安心感のある身と蓋の納まりも、
作り手姿勢が伝わってくる作品です。

「箱や蓋ものは作るのたのしいですね」
「彫り出すときに独特の緊張感があります」
という印象的な武井さんの言葉を、
手に取り開けることで実感できる箱と蓋ものです。

                甘庵


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手鏡

手鏡からは、器と違う趣を感じ取れます。
古代から鏡が不思議な力を持つという、
ストーリーがあるからかも知れません。
武井順一さんは、数本の手鏡を作ってくれました。
それぞれ表情の違う手鏡が、ならんでいます。

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手鏡 クルミ 拭き漆 25,200円
鏡面Φ14.5cm L27.5cm

丸い鏡面の裏に、飛ぶ練習をしている少女の魔女と、
教えているらしい魔女のメルヘンな彫りが、
武井さんらしい手鏡です。

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手鏡 朴 拭き漆 25,200円
鏡面Φ9.5cm L32cm

小さな鏡の入る実の部分から、
柄になる枝葉が出ている、
柔らなで滑らかなラインで構成された手鏡です。

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手鏡 ウォールナット 拭き漆 25,200円
鏡面W14.5cmD9.8cm L27.5cm

楕円の鏡の縁から柄までを、
全てダイア型の面で構成された、
軽快感のある手鏡です。

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手鏡 ウォールナット拭き漆 18,900円
鏡面Φ6.5cm L25.5cm

丸い鏡面は小さめで、裏にはフック用の穴が彫られ、
壁にかけられるようになっています。
跳ね上がる兎の柄が印象深い手鏡です。

それぞれに、鏡の要素以外の楽しみを、
期待させてくれるものばかりです。

                   甘庵


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心地の良い椅子

武井順一さんは器だけではなく、
家具などの大きなものも手がけます。
それでもやはり、隅々まで武井カラーが一杯です。
今回も椅子を2点お持ちいただきました。

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動物デザイン椅子 楢 ウレタン 63,000円
W36cmD44.5cmSH41cmH80cm


背もたれに顔があるシンプルな構成の椅子です。
脚はまさに足で・・・夜には歩き出すかもしれません。

09takei962.jpg
西アフリカ風椅子 楢・栓 ウレタン 42,000円
W50cmD43cmSH36cmH59cm


ご自分の足でトレードに出向いていたころ、
良く扱っていた西アフリカンの椅子のデザインを、
リスペクトしたそうです。
脚を長くして現代に使いやすいようにしたり、
サイズの見直しもありながら、
印象深いデザインに仕上がっています。

眺める楽しさ、座りたくなり、座る人を和ませる、
どちらの椅子にも共通した遊び心をもっているという、
武井ズムがあるようです。
     
                  甘庵


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楕円皿3種

手作業ならではの左右非対称や楕円形は、
どこか有機的な温もりのある形です。
今日ご紹介する楕円皿3種も、
シンプルな形だけに武井順一さんらしさに溢れた皿です。

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楕円皿 桂 拭き漆 12,600円
W35cmD15cmH2cm


プレート皿として、幅広い用途の使い勝手のよい皿です。
さざ波のようなリズミカルな刃のあとが、
プレーン形の皿にあった飽きの来ない地文様となっています。


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楕円深皿 栓 拭き漆 25,200円
W49.5cmD16cmH5cm


栓の木目が綺麗な少し深さのある楕円皿です。
艶やかな見込みも、刃の後の綺麗な外側も、
武井さんらしい優しい丸みの心穏やかなになる器です。

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楕円皿 ウォールナット 拭き漆 23,100円
W35.5cmD14cmH4cm


栓の楕円皿より一回り小振りですが、
栓とはまた違う、ウォールナットの素材感を活かした、
重厚感のある仕上げになっています。

どの皿も、漆仕上げになったいますので、
冷たい料理も温かい料理も、
油のある料理でも、濃い味付けの料理でも、
普通の食器のようにしっかり洗えるので、
何でも使っていただけますので、
手にした方の自由に使い方の工夫を楽しめます。

               甘庵

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丸い器

武井順一さんは、一膳の箸からダイニングセットまで、
作品のほとんどを手作業で、
自ら研いだ刃物で削り出しています。

彫刻やデザインされた文様を彫り出す作業は、
兎にするため、薊文を彫るために、
構成された様々な線や面を生み出していますが、
シンプルな器の時には、曲線と丸みが、
武井さんの器の特徴であり、そこに魅力があると思います。

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片口 山桜 拭き漆 15,750円
Φ12cmW14cmH6cm


半球にくちばしが生えたような、
小さめの口がつくシンプルなフォルムで、
ちょうど両掌のなかにすっぽり入る感触は、
しばらく心地よさを楽しんでしまう魅力があります。
思いの他軽い仕上がりになっていますが、
一木から彫り出された力強さと存在感は、
どの作品とも共通している点です。

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両耳付器 山桜 拭き漆 25,200円
W19cmD14.5cmH10cm


片口より一回り大きめで、
球体の上四分をカットしたほどの深めのフォルムの器です。
ぼくは手にしたときに、
祭事の荘厳さをイメージしてしまいました。
どこか緊張感と、丸さから来る親しみが、
交錯する不思議な趣の器です。

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器 山桜 拭き漆 23,100円
Φ15.5cmH7.5cm


これは、ボウルであり碗です。
実践的な使い形は幅広く、
使い出すと便利な愛用器になりそうです。
胴から高台までリズミカルなノミ目は、
手持ちがよく安心感があります。
見込みは丁寧に刳られて滑らかな丸い仕上げで、
使い手への優しさが溢れています。

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片口 山桜 拭き漆 63,000円
W36cmD18cmH13cm


圧倒的な存在感のある片口です。
重量もあるので、自然両手で支え注ぐ事になるはずです。
その時、掌から伝わる感触から、
この片口が丸い器を強く感じ取れることでしょう。
長い口のある姿も、丸いディテールの積み重ねから、
構成されています。
異形ですが、丸い器と言って過言ではない片口です。

他にも、武井さんに彫り出した器や作品には、
細部にわたり丸い、優しいフォルムやディテールに、
溢れているものばかりです。

                  甘庵


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彫り皿

薊文は、武井順一さんが良く使われる彫り柄です。
軽井沢で育っただけに身近に感じていたこともあるのでしょう。
高原の風を感じる優雅で気品あるデザインにまとまっています。
巧みな彫りで、薊文が活かされている皿を2点ご紹介します。

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薊紋六角皿 ウォールナット 拭き漆 12,600円
Φ16.5cmH1.8cm


角をゆったりと丸められた六角皿は、
菓子から料理まで幅広く使えそうで、
和でも洋で、エスニックな気配もあり、
多彩な食材を包み映えさせる皿に仕上がっています。

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薊紋皿 ウォールナット 拭き漆 14,700円
W27.5cmD18cmH1.8cm


アーモンド形の皿の縁部分に、
シンメトリーに彫られた薊文は、
柔らかく滑らかな曲線とシャープで凛とした線を、
同時に感じ取れるリズミカルな器です。
フラットな仕上がりの中程が、
盛りつけの使い勝手の良さを確信させてくれます。

「刃を研ぐ作業がかかせません」という武井さん。
切れる刃物と、躊躇のない作業が器に向く彫りとして、
適度な深さの彫りなのに、立体感のある力強い彫りを仕上げます。
それは、丈夫で、洗いやすく、汚れにくい、
器として使う時の使い勝手に繋がっていきます。

                    甘庵

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