物語のある木の匙
武井順一さんの小匙をご紹介します。
ティスプーンほどの大きさですが、
ケヤキやサクラや山桜などの木目をいかしながら、
柄や柄頭や、すくう部分に楽しい彫刻が施されています。
左から順に、武井順一 小さじ 3,150円 ケヤキ材 漆仕上げ L17cm
武井順一 小さじ 3,150円 山桜材 漆仕上げ L15cm
武井順一 小さじ 2,620円 ケヤキ材 漆仕上げ L16.5cm小さな匙で、ティタイムがより楽しくなります。
すくうデザートがよりスイートになるかも。
絵柄からは、物語が語られてきます。
左から順に、武井順一 小さじ 3,360円 ケヤキ材 漆仕上げ L17.5cm
武井順一 小さじ 2,625円 山桜材 漆仕上げ L16cm
武井順一 小さじ 2,625円 山桜材 漆仕上げ L15cm見栄えだけではなく、
口当たりは金属にない柔らかさをもっています。
大方のかたが好まれるように、
金属の箸より木の箸のほうが、
口当たりがよいのと同じです。
左から順に、武井順一 小さじ 3,150円 ケヤキ材 漆仕上げ L17cm
武井順一 小さじ 2,625円 山桜材 漆仕上げ L16.5cm
武井順一 小さじ 3,150円 山桜材 漆仕上げ L16cm仕上げは、漆を何度も重ねて塗った仕上げです。
綺麗にというより、使いやすく、
長く使って頂くためです。
それでも、お気に入りになってバンバン使えば、
すくう先が器で擦れたり、
ゴシゴシ洗うことで、柄の角が擦れたりすることもあるでしょう。
その時にも、お時間と手間分が掛かりますが、
もう一度漆を塗り直すことで、
新品みたいにリメイクできます。
長く可愛がっていただける匙だと思います。
甘庵
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原口潔さんの作る真鍮の匙やフォークは、
まるでアンティークのような気配をもっています。
原口潔 フォークサーバー 3,500円 真鍮 L17~18.5cmW4cm原口さんは、真鍮を素材にした彫刻家で、
真鍮の持つ質感や表情を整えるところまでが、
彼らしい重厚な仕事です。

鍛金匙とされるだけあって、
硬質感のある槌目や、一つずつの顔つきが違い、
また古色のある色合いや表情も、
それぞれ一つずつです。

荻窪銀花では3年目の参加ですが、
あいにく今年は体調を崩されていて、
アイテムが少なく、残念がるファンの方が多く、
早く元気になってくれるのを、
楽しみにしています。
甘庵
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サラダや煮物や豆料理なと、
匙があると取り分けが楽な料理に、
規制のステンレスのディナースプーンを使うのは、
せっかくのお料理の味わいが半減しちゃいます。

一本あると楽しくなる、趣があって使いやすい、
取り分けの木の匙をご紹介します。
武井順一 大匙 5,880円 ウールナット材 漆 L25.5cmこちらは、武井順一さんの大さじで、
和でも洋でも邪魔をせず、
でも、大きめの柄を彫り抜いてある、
チャーミングな匙の姿に、
ちょっと使いたい・・・料理と取り分けたくなる、
そんな匙です。
伊藤玲 取り分け匙 漆仕上げ
上:5,700円 L24.5cm
下:3,300円 L115.5cm伊藤さんの匙は、大きい方は大鉢に、
小さい方はディナースプーンより短いですが、
すくう部分が大きくて、
豆料理や、鉢に添えて出すときに、
家庭サイズでいろいろ使いたくなる匙です。
ステンレスの硬質感のある匙とも、
量産された木や竹の匙とも違う、
手仕事の木の匙ならではの柔らかさが、
料理に優しく、手に持った心地良さがあります。
また、細部の仕上がりや、漆の仕上げが、
使いなれると、手放すことが出来ない、
使いやすさと魅力を体験していただけます。
甘庵
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昨年は開催が出来なかった稲垣明子さんの個展が、
まもなく始まります。
稲垣明子 美しく研がれた器 展9月3日(金)~20日(月)
9/1水.2水.8水.15水はお休みです
最終日は18時までです
薄造りの磁器も質感の濃い陶器も、
素材が違っても稲垣さんの生み出すフォルムは、
共通してシャープに研がれています。
形から思う以上に使い勝手が良く、
手に馴染み温かみを感じ、料理が映え、
日常からよそ行きまで幅広く使える身近な器です 。
ぜひご来店ください。
もちろん
HPの「催し物会場と作品」でも、
開催後になるべく早くご覧いただけるように、
書き換えますので、遠方の方はそちらもお楽しみになさってください。
甘庵
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武井順一さんは小さな匙から大きな鉢や家具まで、
木との会話を楽しんだような楽しい仕事をされます。
その武井さんが箸箱をつくると、こんな感じです。
武井順一 マイ箸セット 6,300円
上:栗・楢 ウレタン L23cm
下:サクラ・栓 ウレタン L23cm箸はいつものように削り出した刃後を適当に残し、
持ちやすく木目を楽しめる仕事です。
それを入れる箸箱は、木の塊から削りだしてあります。

時には、箸と、箸箱のフタと、身と、
全部材種が変えてくることも、
使い混むほどに、木の色合いや表情に差が出てくるのを、
楽しめるのは使い手の特権です。

箸を入れてフタを閉じると、
良い感じにきゅっと納まります。
きついわけではないのですが、
フタが浮つかずに、しっくりした納まり。
それは、一つずつ手で削っては合わせて、
具合を計りながら仕上げているからです。
この「マイ箸セット」は、あえて漆しあげではなく、
ウレタンで仕上げています。
といっても、通常のウレタン塗装ではなく、
木地の中に染みこんで地固めをするもので、
歴史的な木造建築や仏像などの文化的遺産を、
保存保全のために開発されたものです。
木の素地の感触をなるべくいかして、
でも、さらっと洗う事で汚れがとれて、
出先で食べたままでも、
汚れが染みこみにくい塗装です。
いずれにしても、エコ感覚だけではなく、
お気に入りの自分の箸で食べる安心だったり、
手持ちや口触りの美味しさを大切できる、
楽しいアイテムです。
甘庵
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伊藤玲さんは、アイヌの木彫に興味を持ち、
勉強したことが、木の仕事を始めたきっかけと聞いています。
柄や柄の頭に、古い文様の基本である、
吉兆文は、渦、唐草など世界中共通するところが多く、
原始からのパワーの源だったり、
縁起の良い、喜ばしい事を招くためや、
祓いや厄除け的な力を持つと信じられています。
伊藤玲 文様柄頭の匙 漆仕上げ 2,200円 L15.5cm その効能のほどを深く追求するよりも、
ハッピーなこと、縁起の良いことなら、
喜ばしことと思い受け取るぐらいでよいのでは、
朝のTVで星占いがハッピーな時には、
ちょっと気分が明るくなるような、そんな感じです。

お話しを伊藤さんの匙に戻して、
吉兆文を参考にしたデザインを、
柄や柄の頭に彫りこまれた匙は、
柄がつかみやすいという恩恵も在りです。
伊藤玲 文様柄の匙 漆仕上げ 2,400円 L14cmシンプルな器でセットしていても、
この匙を添えてみれば、
ちょっとトロピカルなデザートや、
エキゾチックな雰囲気や、
エスニックなカラーを演出できます。

楽しんで使ってもらえば、
きっとハッピーな匙に・・・いいえ、
パワーアイテムになる匙かもしれませんよ。
甘庵
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武井順一さんの箸は手にすると、
不思議なくらいに手に馴染みます。
箸先は大人しく整えられて、
素直な所作でつかみやすく整えられています。
武井順一 箸2,625円 なら材 漆
長:長さ24cm 一番太いところで径0.99cm
短:長さ21.5cm 一番太いところで径0.98cm手の部分がいかにも武井さんらしさが残る、
刃の後を残したディテールになっています。
とはいえ、切れる刃物の刃後はとても滑らかです。

さざ波のようにも見える、
刃後の重なりが適度な抵抗感と、
引っかかりをもたらしながらも、
手に優しい持ち心地です。
表面を守りながらも木目を活かす漆仕上げは、
木の呼吸を感じ取らせる塗装で、
合成樹脂にありがちな、滑る感じがありません。

毎日使う事で、何気ない心地良さが、
続く飽きのこない箸に仕上がっています。
甘庵
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堀内繁樹さんは、京都で打ち出し全般を修行していて、
甘庵の面倒くさい注文やお願いでも、
いつでもさらっと答えてくれてしまいます。
神社仏閣のための飾り金物から、
身の回りで使う銅打ち出しの薬罐や鍋から、
今回の真鍮の匙まで、淡々とした真摯な仕事を見せてくれます。
堀内繁樹 真鍮小さじ 1,680円 L12.5cm腕が良いからこそ、作業時間に無駄がないので、
結果として品物の値段にも大いに反映して、
品質が高く、手仕事としては求めやすい価格で、
提供してくれます。

奇をてらうことがないフォルムと納まりで、
丈夫で飽きのこない、長く愛される打ち出しの器を、
いつも提供してくれます。
堀口茂樹 真鍮デザートフォーク 2,100円 L13cmW1.3堀内さんの匙やフォークのように、
銀花で提供する金属の器などは、
基本てきにメッキをしないで、
金属が時間とともに、ゆっくり錆びの皮膜をつくり、
侘びていくのを楽しむことを提案しているからです。

確かに、真鍮や銅は管理しだいでは錆びる事がありますが、
管理はそう難し事ではありません。
使ったあとには、普段の食器と同じように洗い、
しまうときには、水気をきっちりと拭き取ってもらえば、
そう簡単には錆びたりしません。
もし、錆びてしまっても、錆び自体に毒などありませんので、
そのまま使っても平気ですが、
もう一度綺麗にすることも簡単です。
金属磨きで研磨すれば直ぐに、
はじめの輝きに戻りますので、
心配なく、しまい込むことなく、
ドンドン使って頂く方が、
自然に良い感じに皮膜ができて、
侘びた表情を楽しんでいただけます。
甘庵
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茶葉を取り分ける匙を、茶匙といいますから、
これは、コーヒー匙。
茶さじは使い方によっては、
茶葉を粉にしていくばかりですので、
使い時のご注意をよくお話します。
押してすくうと、茶葉を痛めてしまいます。
武井順一 茶さじ 山桜材 漆仕上げ
右から:大 3,990円×1 径6cm
小柄長 2,625円×4 径4.5cm
小 2,625円×4 径4~4.5cm煎茶道では、茶匙にあたるモノは、
大きな受けトイのような部分に、
茶入れから振り出すようにしているのは、
茶葉を痛めないための所作なのでしょう。

話しを戻して、コーヒー匙。
これは有効だと思います。
豆でも、挽いた粉でも、
きちんと計ることにも、
ミルやドリッパーに入れるときにも、
浅いスプーンなどでは、
使いにくいものです。
柄の裏側も外側に沿うように彫られていて、
指馴染みがよく短い柄でもつかみやすいんです。オマケについているプラスティックの匙では、
コーヒーも嗜好の飲料なのですから、
すこし道具も楽しんで欲しいところです。

武井さんのコーヒー匙は、
丸さといい、柄の形といい、
削り出した裏面の刃の後といい、
心惹かれる部分大です。
木目の美しい可愛い形の匙に仕上がっています。
甘庵
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瓶に入ったマスタードや柚胡椒などの調味料や、
ふたものの入れた自作の練り味噌やペーストなどを、
底や隅まで残さず取るのに、
ティスプーンだとどうも取り損なってしまうし、
食卓に出すときにも、色気がない。
伊藤玲 長い柄匙 漆仕上げ 600円 L13.5~11cmそんな思いをなさった方にお薦めの、
伊藤玲さんの新作長い柄の小さい匙です。
これはなかなか便利そうですよ。
他にもいろいろ使えそうですね。

木の匙って、どこか語るところがあったり、
小さくても存在感があります。
調味料も、少量でひと味加える役目ですから、
少し演出効果があった方が、
楽しく使えると思いませんか。

デフレスパイラルで安価にくらせるのは、
庶民のぼくは、恩恵には預かっているのですが、
あまりに味気なくなっている気がする昨今です。
料理や食卓で調味料を使う時に、
手で彫りだして漆をしっかり塗った、
一本の小さな木の匙を使うだけで、
気持ちは少しリッチに、心だけ貴族になれる、
小さな木の匙だと思っています。
甘庵
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武井順一さんの作り出す器は、
小さなスプーンから抱えないと持てないような鉢まで、
原木から木取り、材種や木目を活かそうと、
木との会話から始まっています。
材種が違えば木目も違い、同じ材種でも木によって色合いも違います。形にするには、武井さん自身の器への、
認識と使い手への思いやりが込められています。
そこには、武井さんが諸外国の民芸の買い付けをしていたことや、
それらを自分の店でお客様へ手渡ししていたことも、
根本になっている事でしょう。
武井順一 大さじ 4935円 左から順に、
ウォールナット材 漆仕上げ L21.5cm
山桜材 漆仕上げ L21.5cm
山桜材 漆仕上げ L20.5cm
山桜材 漆仕上げ L19.5cm
山桜材 漆仕上げ L20.5cm軽井沢で育ったモダンな感覚をもち、
食いしん坊であり器が大好きなことから、
まず自分が楽しんで器を作り出しているのは、
いつも自分が使う立場になっているからだと思います。
武井順一 大さじ 4935円 左から順に、
山桜材 漆仕上げ L20cm
山桜材 漆仕上げ L20.5cm
山桜材 漆仕上げ L21cm
山桜材 漆仕上げ L20.5cm
山桜材 漆仕上げ L21.5cm
ケヤキ材 漆仕上げ L21cmそんな武井さんの匙のファンが、
一度使うと、また一本、次にも一本と、
顔つきや肌色がそれぞれ個性のある匙との、
出会いを楽しみながら選び、
買い足されていくのも、頷けます。
甘庵
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自宅で餃子を作る餃子好きの方には、
お薦めの、伊藤玲さんのヘラ匙です。
もちろん、餃子だけはなく、
点心の詰め物などに重宝します。

ほかにも練り物を取り分けたり、
自家製のジャムを塗ったりするときにも、
木のヘラの優しいタッチです。
伊藤玲 ヘラ匙 ケヤキ漆仕上げ 1,600円 L14cmこれらも漆仕上げですから、
餃子の匂いもしっかり洗えば気になりません。
使って洗った後に、パンにジャム塗っても、
問題ありません。
まぁーそう言う機会はあまりないですよね。
伊藤玲 ヘラ匙 沢クルミ漆仕上げ 2,200円 L18cmディップや、タルタルソースみたいな時にも、良いですよ。
匙だとすくう凹みに残ってしまい、
どうもよろしくないときありませんか。
そう言うタイプ食材には、
ぜひ使って見て欲しいヘラ匙です。
伊藤玲 バターナイフ おんこ漆仕上げ(一回) 1,500円 L16.6cm軽くて手にしたときに、
木の質感がしっくりとしていて、
心地よく馴染みます。
プラスティックや金属にはない、
木が持つどくときに温かさが、
使っていて、気持ちの良いものです。
甘庵
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武井順一さんは、匙から家具まで、
楽しい木の仕事を見せてくれます。
匙と箸展でも、武井さんらしい匙と箸をみせてくれます。
その中から今日は、サラダサーバーを2点ご紹介します。
武井順一 サラダサーバー 組12,600円
山桜材 漆 L30cm初めのサーバーは、関節技の得意な・・・。
柄の上の部分にヒンジが付いていて曲がります。

曲がる利点としては、
大きなさらばボールからずれ落ちていかない・・・。
そうなんですが、それよりも、
木の匙に曲がる部分が付いているのが楽しいんです。

ゲストに取り分けてあげて、
ちょっと見せびらかしたい気分になり、
きっと注目されて、楽しい会話のにも弾みがつくのでは。
武井順一 サラダサーバー 組12,600円
ケヤキ材 漆 L24cmもう一つのサーバーは、
ケヤキの木目を活かした木取りで、
すくう部分から柄にいたるフォルムが、
リズミカルで美ししいサーバーです。

ノミ跡が適当に残されていて、
力強さと繊細さを兼ね備えた、
木彫の存在感を楽しめます。

木との相性のよい漆仕上げは、
合成塗料とは違い、
使い込んで行くことで、
ケヤキの堅さもあって艶やかに、
変化していくことを楽しめます。
いずれのサーバーも、
使う楽しさを味わえることは、
間違いないでしょう。
甘庵
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木の匙を長くつくられている伊藤玲さんの、
たくさん作ってきた匙のなかで、
ファンの方が日常で長く使われている匙は、
きっとこのシリーズだと思います。

申し分けないのですがサウスポーの方には、
使いにくい形ですが、
日本人の大多数の人が、
右で匙をお使いなる方には、
実に自然に器の料理をすくうことのできる匙です。
伊藤玲 匙 漆仕上げ 3,000円 L18cm大きい方は、家庭料理で匙を使う、
カレーやシチューなどに、ぴったりです。
正式なでナースプーンほど大ききないのですが、
そう大きくない日本の食卓で、
スプーンだけでなく箸も一緒に並ぶことが多いので、
使い勝手の良い大きさの匙です。
伊藤玲 小匙 漆仕上げ 1,000円×1 L12.5cm小さいほうは、デザートから料理、
なんでも使える機動力のある匙です。
形からくる手持ちの良さと使いやすさと、
飽きることのないシンプルな姿から、
一度手にして、使っていただけると、
長いファンになっていただけるようです。
甘庵
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匙と箸展がはじまってから、
2種の匙をご紹介してきましたが、
今日は企画展のもう一つの主役の、
箸をご紹介します。
江口忠博 蒔地塗箸 黒/朱 2,000円江口忠博さんのオーソドックスな、蒔地塗箸です。
素材はヒバ材で、朱と黒の2種あります。
長さ23.2cm 一番太いところで□0.92cm、
平均の重さが10.5gと、
ヒバ材の軽さと粘り強さを活かした箸です。
使い方を聞かれるのですが、
一般的は漆器の扱いと同じで、
使ったらスポンジと中性洗剤で、
普通に洗い、良く濯いで拭いてください。

余り長く水に付けておくと、
漆は水分と通していくので、
下地の木が膨らみ、漆の塗面とストレスがおきて、
長い間には悪い影響が出るかもしれません。
とはいいながら、実際にはそれよりも、
頻度が高くつかっていただくと、
堅い器の表面でザラザラや、
堅いスポンジでゴシゴシなど、
日々の繰り返しで、箸先が摩滅していき、
先っぽだけが、すり切れて下地が見えて来ることで、
取り替えを考えられるようです。

やはり箸は、ある程度の年数で、
消耗していくものと思います。
その点でも、価格も大切な要素だと思っています。
使用して頂く期間は、
人によって違うようですが、
5~10年の単位のようです。
年に200回使ったとして5年で、
2,000円÷200×5=2円/回
一回当たり2円。
十年ですと、1円ですね。
漆箸ならではの、手持ちの良さや、
口先へもっていったときの心地良さの代償としてなら、
納得いただける金額ではないでしょうか。
甘庵
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武井順一さんの匙
昨日ご紹介した伊藤玲さんの匙と並んで、
銀花ではファンの多いのが武井順一さん匙です。
ザクザクっと削り出す音が聞こえそうな、
ダイナミックな質感の伊藤さんの匙とはまた違う、
木目のとらえ方や遊び心満載の彫刻的は匙です。
武井順一 長さじ 4,935円 ×2
上:ケヤキ材 漆仕上げ L25.5cm
下:ケヤキ材 漆仕上げ L24.5cm
今日はジャムや蜂蜜を取り出すのに良さそうな、
チャーミングな匙を2点ご紹介します。

素材はどちらもケヤキ材で、
天使とブドウを収穫する女性像が、
それぞれ6.5cm,8.5cmの大きさで、
柄の頭に巧みに彫り出されています。

漆仕上げなので、じゃんじゃん使ってガンガン洗えて、
丈夫で摺り減るほど長く使えます。
その時には、メンテナンスも承ります。
こんな匙でジャムを取り出す食卓は、
なんだかとっても楽しくなりそうです。
甘庵
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毎年帰省のラッシュのニュースを聞く頃に、
荻窪銀花には匙と箸が並んでします。
食卓に並ぶ器は、皿や鉢や碗などが主役で、
カトラリーと分類される匙や箸などは脇役です。
匙と箸展では主役になります。

毎日少しずつ、匙と箸をご紹介していきます。
今日は、伊藤玲さんの作る、
ダイナミックな手彫りに漆仕上げの匙から、
小さい匙、細い匙をご紹介します。
伊藤玲 木の匙 600円 W2.5~3cm L8.5~9cmいつも一番人気の短くて平たい匙です。
お菓子のプリンに付いている匙から、
「これで十分食べれる大きさなんだ~」と、
木で作ってみようと思い立ったと、
伊藤さんに伺ってから随分たちますが、
使いやすさと可愛らしさから、
いまでも根強い人気の匙です。
伊藤玲 木の匙 600円 W1.5~2cm L9.5~12cmこれらも、吟味した塩や薬味を取り分けるときなどに、
味気ない既製の金属匙とはひと味違って、
食卓にそえると、可愛い大きさと姿から、
せっかくの調味料や薬味を、より楽しめます。
でも、お気づきのように、
端材など、その時の手も元の材から、
手で一つずつ削る出しているので、
形や大きさも一つずつの顔をしています。
数センチの木の匙ですが、
出会いを楽しんで頂くことになります。
甘庵
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荻窪銀花は今日までお休みをいただいていますが、
明日からは匙匙と箸 普段の脇役が主役 展がはじまります。
8月13日(金)~31日(火)
お盆で帰省されている方も多い時期ですが、
上京されている方は是非お時間をつくられて、
お出かけください。



普段は脇役の匙や箸などカトラリーを、
主役にした企画展です。
それぞれの堅木の木肌や木目を活かし、
一つずつ削りだして、木の呼吸を止めない、
漆で仕上げしています。
真鍮は、ひたすらたたくことで伸ばし形を整えて、
リズミカルな鎚目が美しく仕上がっています。



薬味のための小さなものから、
サラダサーバーまで、色々と並んで、
楽しい会場になります。
甘庵
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さてさて昨日の続き、フリーデザイナーの美器と隠居とよばれる胡散臭いオヤジのやきもの珍問答です。
「じゃー、どう違うの?どこか見分けるとこないの?」
「まー定義としては、素地が吸水性のあるものは陶器で、
ないものがせっ器となっているがな。
一般的に陶器の方が柔らかな感じを持った器だな。
それに手持ちも軽いといえるな」
「それって、弱いってことなの?」
「たしかに、一部のせっ器はとても丈夫で堅さもあるといえる、
逆に陶器の中にはとても柔らかなものもある。
ただ、普通の器として作られたものなら、
使いやすさから言っても、程度がある。
過剰に気にしなくてはいけない柔らかさでは器とは言えないと、
わしは考えているがの。そりゃー落としたり、ぶつけたりすれば割れるが、
普通に器として使っている分には、支障がないはずだよ」
「美器はそそっかしいけど、それでも案外器を割った経験ないな。
でもね、端っこが掛けたりしちゃうことがあるよ」
「そう、皆さんチップしてしまうことが、多いようだな。
そのほとんどが、洗う時のようだぞ」
「そうなんだよね。落として割れば諦めが付く感じなんだけど、
気がつくとお気に入りの器に限って、口が欠けたりしてるんだよね」
「美器ちゃんは、水切りカゴはどんなものを使っているかい?」
「美器はステンレスの針金の太いのみたいのでできてるやつだよ」
「やはりな。そのタイプをお使いの方がおおいようだな。
錆びないし、プラスチックより汚れ目立ちにくいしな。
だがね美器ちゃん。算数で『円と円との接点は一点である』ってそう習っただろう」
「うん習ったよ。あーあー話がどんどん広がっちゃうなー、
今度は幾何ね。おじさんそれは算数というより数学の幾何だよね」
「そうそう、幾何じゃ。そこで、美器ちゃんの使っているステンレスの水切りカゴにお皿を立てるとする。
その時受けるカゴは、ステンレスの丸い棒だよね。
ということは皿を一点で支え受けるんだよ。
静かに立てたつもりでも、数ミリの落下があったり、
おいたときに当たる部分は、一点になる理屈じゃよ。
当然急いでいたり、うっかりして、少しでも落とすことになれば、
皿の重さと落ちたスピードとの衝突エネルギーが一点に集中するわけじゃ。
違った見方をすれば、皿の縁をナイフでたたく様なものじゃよ」
「うーん、そっかー。なんだかこわくなっちゃうなー」
「いや、そう臆病にならなくても、この理屈を知っているだけで、
どこかで意識するからチップがすくなくなるよ。
ただ、それでも忙しいときや人寄せでいっぱい器を洗うときなどは、
そのステンレスの水切りカゴにタオルを一枚引いておくといいよ。
それだけで、全く違うから」
「そっかー、この前うちでパーティしたときに、
気を使った友達が洗ってくれたんだけど、酔っぱらっていたせいもあって、
ちょっと欠けててるのがあったんだよね。
でも、せっかく手伝ってくれたのに言えないしね。
そうゆう時はタオルだね」
「大昔は竹のカゴだったりしたのは、
器のためには、優しい配慮でもあったんだな」
「隠居ありがと。また勉強になっちゃったよ。
今度から使うときにお湯や水です濡らしてから使うようにするね。
特に使い始めのうちは気をつけなきゃね。
とくにに陶器はね。あと、器をどんどん使うことも大切だけど、
それなりの愛情や優しさを持つべきなんだね」
「そう、そうしてあげると、器は使うほどに色艶が増していくものだよ。
湯茶が少しずつしみ込み、貫入が美しく出てくるのを楽しむのは、
侘び寂の文化を日常の暮らしに取り込むことになるよ」
「でも、美器の優しさがたらなかったから、
このご飯じゃ碗は侘び寂でなくて、汚れになっちゃたんだね。
お茶わんに可愛そうなことしちゃたんだね」
「まー、美器ちゃんそこまでおもうなら、こうしようよ。
食器用の漂白剤があるだろう。あれを薄めてつけておけば、
このぐらいのしみならとれると思うよ。
まずはそれでいったんしみをとって、
その後漂白材の匂いがしなくなるまでよくすすいで、
よく乾かして、できれば、お日さまに干したほうがいいかもな。
これでだいたいは、始めからやり直しできるよ」
「わかった。試してみる。
それで今度は、侘び寂のきいたご飯茶わんにして見せに来るね」
「おお、それは楽しみじゃ。待っているよ」
「隠居ありがと、じゃまたねバイバイ」
「もう昼時だよ。ご飯食べていかないかい・・・・あららもう、帰っちまったよ」
まいどお後がよろしいようで。
甘庵
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さてさて昨日の続き、
フリーデザイナーの美器と隠居とよばれる胡散臭いオヤジのやきもの珍問答です。
「ずーっと先って?どうしてよ」
「碗は当然焼き物だろう。
それも、ほとんどが陶器なんだよ。中にはせっ器もあるがのー」
「また、なにそれ、陶器は知ってるよ。
焼き物っていう意味でしょ。
でも、せっきは石の器で原始人が使うやつじゃん」
「なるぼど。確かに発音はおなじだがな。
やきものの種類に、あるんじゃよ。
火へんに石とかいてセキ。それに器でせっ器じゃ」
「ふーん、わかんないやー」
「そうだよな。まぁー美味しくお茶をいただくのに、
ひち面倒くさい理屈はいらないよなー」
「うん、理屈はいらないけどさ、
あたしのご飯茶碗は、どうなったの?」
「ははは、そうだった。
陶器っていうのは土物といってな、
磁器とか瀬戸物とかいう石物とちがって、
素地が吸い込みやすいんじゃよ」
「やきものでも?」
「そうやきものでも。
だから、盛りつけたり、注いだものが急に吸い込まれないように、
先に湯や水に潜らせて、素地に水分をしみ込ませておくことで、
汚れが素地に入りにくくしているのだよ。
器になったやきものは、1200度を越す高温で焼いているから、
素地には水分がまったくなくて、
素地によっては陶器のように吸水性の大きなものもあって、
その場合はとくに使い始めのころが大切なんじゃよ。」
「じゃーお湯や水でぬらすのは、汚れない工夫なんだ」
「そう、その通り。
そこで素地ややきものの種類を知っておくことも、
少しは必要になってくる訳じゃ。
さっきのやきものの種類だけど、大きくわけて四つ。
土器と陶器とせっ器と磁器にわけられるんじゃよ。
そのうち土器は器ではあまり使われれないからおいといて」
「土器って縄文土器とか弥生土器とかなかったっけー」
「そうそう、それじゃよ。
今の暮らしにはなかなか不都合が多くてな、
普通は器には使われないが、それでも、植木鉢などは土器だな」
「なんか水入れたら漏りそうだものね」
「そう、その通りじゃよ。それが素地のちがいなんじゃよ。
素地が細かく緻密な順に、磁器、せっ器。陶器となるんじゃ。
そうだ、美紀ちゃんお菓子のおこし知っているかい?」
「おこし?雷おこしのおこし?」
「そう、そのおこし。磁器はおこしでいうなら、
さしずめ粟のおこしじゃ。
で、せっ器は米じゃ。
陶器は豆のおこしっていうところじゃ」
「ふーん。粒が粗いってこと?」
「そうそのとおり、また正解じゃ。
つまり磁器もせっ器も陶器もやきものというくくりであるだけに
組成はそう変わらないと考えてもいいんじゃよ。
ちちょうどおこしが粟や米や豆を飴で絡めて固めたように、
素地の違いがあるものの似たようななもんじゃ」
「ふーんそうなんだ。
でも磁器って白くて滑らかなやつだよね」
「やつではなく、滑らかな肌のやきものですよね。
ぐらい言いなさい」
「はーい」
「その白い肌はもう一つ分かりやすい特徴があるんじゃよ。
ほれ、そこの染め付けの湯飲みをとっておくれ、
そうそう、その青い絵のある・・・そうそれ。
美器ちゃんそれを、縁側とこ行って、
お天道さまに透かしてごらん。どうだい?」
「ああー、透けるよ。お日さまの光が透ける」
「そうなんじゃ。磁器の素地は、光を透かす性質を持っているんじゃ。
これを透光性といって・・・・」
「ほかのやきものはだめなのかな?
ああー私のご飯茶わんはだめだわーへぇー発見だなー」
「おお、妙に関心もっておるな・・」
「これも光透さないね」
「おいおい、その備前は高かったんだぞ・・・」
「なんだよ隠居~、
やきものは後生大切にしまっておいちゃだめだって言ってるじゃん」
「そうだがそれは、使うという意味で、
大事にすることで、器に愛情を持つことは必要じゃよ」
「この土ぽい素焼きのは、さっきので言うと何になるの?」
「さて、今美器ちゃんが持っている徳利は備前といわれるものじゃ。
美器ちゃんはどれだと思う?」
「うーん、光に透かしても、透けないんだから、
磁器ではないよね。後は、せっ器か陶器かって、ことだよねー」
「そうその通りじゃ」
「ああー、もしかしてわかったかも、これがせっ器でしょ。
そうだよきっとそうだ。だって、これの肌はざらざらで、
釉薬がかかっていないもん。
美器の粉引とは全然ちがもの。
で、美器のは陶器なんでしょ。
だったら残るのはせっ器じゃん。ピンポン正解でしょ」
「おお美器ちゃんすごいじゃないか。
その通りじゃ。この徳利の備前、
そこの花入れの信楽、
あっちの壺の常滑なんか、せっ器じゃ」
「ふーん、じゃー。釉薬がかかっていない、
土のまま焦げたものをいうのかな?」
「焦げたものねー。そうさなー。
たしかに、釉のかかっていない焼き〆は、
おおかたがせっ器だがね。
ここでややこしいのは、薬がかかっていても、
せっ器があり、しかも陶器との境が非常に不明瞭なんじゃよ」
「じゃー、どう違うの?どこか見分けるとこないの?」
つづく
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「ちぇーす。隠居いる?」
パソコンをつかってフリーで印刷原稿のデザインをしている美器は、
東京23区西側の町に小次郎という犬と住んでいる。
「何だ騒々しいね。おお隣の美器ちゃんかい。
そんなとこに立ってねーでお入りよ。
エアコンかけてんだから戸は閉めんだよ。
年寄りは熱中症ってのがこわいんだから、
かといったて~エコでいかねぇ~といけねいや・・・」
隠居と言われたこの男、隠居という歳でも無いのだが、
昼間から仕事もせずに、必ずといっていいほど家にいる。
どこか時代がかったいでたちからか、落ち着いた物腰のせいなのか、
ずいぶん前から近所では隠居とあだ名で通っている。
「温暖化ってのは一人一人が・・・」
「隠居、これ何だけどさ、見て変な色になっちゃったんだよ」
「・・・なんだい薮から棒に、美器ちゃんも良い年ごろなんだから、
時候の挨拶ぐれいしないってぇーと、世間様に通らねーぞ。
まぁー冷たい麦茶でも、いただきもんの水ようかんはどうだい」
「みずようかん後が甘いからな~いまいいや、
めんどくさいからいいや~」
「めんどくさいはご挨拶だな~それに、めんどうくさいだろ、
女の子がそう言葉をはしょるもんじゃーないよ」
「隠居だって、なんだか詰まった言葉つかってんじゃーん。
それより見てよ~、これ。美器が気に入って買ってきた白いご飯茶碗に、
ぶつぶつシミが出来ちゃった。もう、あったまきちゃう」
「どれどれ、おお、粉引だな。高台が大きいから鉢にも使えそうで、
どこかモダンだか、なかなかの作行きじゃないか。
美器ちゃんこれどうしたんだい」
「この間買ったのよ。ホラ裏のギャラリーで、2400円もしたんだから。
気に入っちゃって、高いかナーって思ったんだけど、
ご飯が美味しそうだから、奮発しちゃった」
「そうかい、そりゃいい買い物したじゃないか。
で、美器ちゃん、買って来てから何につかったのかな?」

「美器のご飯茶碗にって買ったけど、
隠居が器はいろいろ工夫して使いなさいっていってたから、
昨日ちょうど彼氏が来るんで初めて使うのにいいかなって、
牛とブロッコリーを炒めてバルサミコ酢で味付けたの盛りつけたんだー」
「おおそりゃー、上手そうだね。で、美器ちゃん、
そん時に、この器お水かお湯をくぐらせたかい?」
「なにそれ、しないよ。だって買ってきたときに綺麗に洗って、
大事にしまって置いたから大丈夫きれいなんだからー」
「まぁーそりゃー不潔ではないだろうが、そうではなくてさ、
ほれ美器ちゃんお茶のお点前見たことあるだろう」
「うん、あるよ。飲んだこともあるよん。お菓子おいしそうだから、
隣のおばちゃんちで飲んだけど、苦かったなー」
「おおーそうかいお師匠さんとこでね。それなら、
その時にお師匠さんは、お茶を点てる碗に一度湯を注いで、
茶筅ですすぎ回してから湯をこぼしていただろう?」
「うーん、そっかなー。なんか竹でできたちっちゃい泡立て器見たいなやつでかき回してたけど。
そういえば、すぐにお茶を入れてくれなかったっけ」
「ははは、お菓子目当ての美器ちゃんには、まどろこしかったかな。
でもね、いろいろな動きの中には皆理由があるんだよ。
碗に湯を注いで茶筅を湯になじませて折れにくくして、
また竹だから折れていないことを確かめることもするんだよ。
それに碗を温める。これらはすべて、目の前のお客さまに。
一杯のお茶を美味しく点てるための心配りなんだよ」

「ふーん、なんだ目の前のお菓子をオアズケしてもったいぶって、
なお美味しく感じさせてるのかと思ったよ」
「ははは・・・なるほど美器ちゃんらしい発想だな。
それからね。碗を温めるのには、もう一つ大事な理由があるんだよ。
それは、目の前にいるこれからお茶を点てる美器ちゃんのためだけではなく、
ずーっと先にその碗でお茶を飲むことになるお客のためでもあるんだよ」
「ずーっと先って?どうしてよ」
つづく
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感謝祭最終日です
昨日からお盆休みになっている方も多いようで、
生活道路は車も少なく、荻窪の街も静かです。
今日まで荻窪銀花は、30年目の感謝祭です。
明日8/9月から8/12木は、
片付け等でお休みになります。
ただ、感謝祭のHPの
感謝祭会場も
常設品棚も、
8/12木まで閉じませんので、
在庫があるものは、感謝祭価格でご提供します。
お盆の休みに手が空く方は、
ぜひもう一度、ご自分にとっての買い得品を探してみてください。
左:木戸明彦 備前花入 桐共箱付 定価17500円
新築のお祝いなどの贈り物にぴったり。
右:巳亦敬一 ガラス花器 定価42000円
感謝祭中は定価の半額です。
左:武田千秋 絵替わり湯呑み 定価2100円 径8cm 高さ7cm
右:角掛政志 片口小 定価2415円 径7cm 高さ6.5cm
感謝祭価格は定価の25%引き(丸銀会員は定価の30%引き)
藤田佳三 粉引八角鉢 定価4,200円 径18cmH5cm
色絵鳥文鉢 定価8,000円 径15cm 高さ7cm
中條正康 緑地金彩魚鳥文4.5寸皿 定価4,500円 径13.5cm H1.5cm
中條正康 たんぽぽ・すみれ文長皿 定価5,500円 W25cmD8cmH2cm
中條正康 角皿 定価3,600円 □12cm
中條正康 絵替小皿 定価2,000円
感謝祭中常設品は定価の10%引き(丸銀会員は定価の20%引き)
常設の稲垣明子作品
グレートーン プレート(奥左:立っている皿)定価10,000円 径26.5cm
グレートーン スクエアプレート(奥左:立っている皿)定価6,300円 径26cm
結晶釉ボール(実の入っている)定価13,000円 径2
手前:練り込み鉢 定価12,000円
奥:グレートーンボウル(重ねてある) 定価4,600円
中:グレートーンボウル 定価2,800円
中右:グレートーンミニボウル 定価1,800円(重なっている)
中左:結晶釉そばちょこ 定価3,000円(青、重なっている)
右奥:面取り碗 定価4,500円 などなど8/13金からは、夏に恒例になっている、
匙と箸 普段の脇役が主役 展 を開催します。
材料を活かして削り出し漆を塗ったり、
真鍮を叩いて伸ばしたり、一つずつ作り出した
匙や箸には手に馴染む優しさがあります。
いつも脇役のカトラリーを、
主役としてご覧いただきます。
楽しいですよ。
甘庵
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鉢やボウルは、いくつも欲しくなる器で、
和の食卓には出番が多い器です。
そこで感謝祭に並ぶお得な鉢やボウルをご紹介します。
小野寺友子 粉引鉢 定価7140円 径26.6cmH6.5cm
定価の20%引き。丸銀会員は定価の25%引き。モダンな粉引の大鉢です。
煮物や炊き合わせなど和の料理も盛り映えしますが、
サラダボウルと使って頂くのも似合う器です。
角掛政志 粉引鉢 定価7140円 径25cmH6cm
角掛政志 粉引鉢 定価7140円 径25.5cmH7cm
定価の25%引き。丸銀会員は定価の30%引き。粉引のように化粧掛けしていますが、
せっ器素地のため丈夫で変わり方も緩やかです。
日常の器として楽に使えて、盛り映えの良い、
使い勝手の良い中鉢です。
小野寺友子 黒釉鉢
大:定価5,250円 径30.5cmH6.5cm
中:定価5,040円 径29.5cmH6cm
小:定価4,830円 径28cmH6cm
定価の25%引き。丸銀会員は定価の30%引き。磁土とせっ器の素地に施された黒釉は、
しっかり焼ききってまるで金属のような表情です。
滑らかな釉薬とはまるでことなる、
焦げたような質感は、あまり小綺麗と感じないかもしれませんが、
これが、盛り映えするんです!
しかも使い混むほどにドンドンしっとり良い質感に仕上がってきます。
山口利枝 麺鉢 定価4,200円 径19.5cmH9.5cm
定価の25%引き。丸銀会員は定価の30%引き。
麺鉢として軽く仕上げられ、
磁器の素地なので、丈夫で匂い移りもなく、
時にはボウルにも使ってもらいたい麺鉢です。
大河内夏樹 水たまりボウル 定価5,250円 径16.5cmH5.8cm
定価の30%引き。吹きガラスの柔らかさな表情のある、
手頃の大きさのガラスボウルです。
サラダや素麺鉢や、果物やデザートと、
きっと色々楽しんで使っていただけます。
まだまだ魅力的な鉢が並んでいます。
明日が最終日です。ぜひお出かけください。
甘庵
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感謝祭中は、
常設の棚の器も全て10%引きになります。
在庫があるのみですが、人気の作り手たちの、
器がびっしり並んだ棚は、器好きならお得なお買い物を、
選らんでいただけると思います。
巳亦敬一さんのガラス器
荒川尚也さんのガラス器巳亦敬一さん、
荒川尚也さんなどの人気のガラス器や、
光藤佐さん、
藤田佳三さん、
鶴見宗次さん、角掛政志さん、
稲垣明子さん、
中條正康さん、
小野寺友子さんなど、
やきものは、作り手も豊富で、種類も多く並んでいます。
藤田佳三さんの飯碗
光藤佐さんの器
角掛政志さんの器
鶴見宗次さんの器気になっていた作り手の器を、
お得な価格で手にいれる良いチャンスです。
ぜひご利用になってください。
甘庵
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感謝祭でお買い得なものは、
器ばかりではないところは、
手仕事の逸品を扱う荻窪銀花ならではです。
今日は器以外のお買い得品の例として、
アケビの籠から3点をご紹介します。
大きめな籠と特に小振りな2点をご紹介します。近年材料不足や編み手の高齢化で、
良質な国内の籠の生産が細くなるばかりなのは、
本当に残念なことです。

アケビ角元禄編み大 定価24,800円
W38cm D18cm H31cm
定価の20%引き。丸銀会員は定価の25%引き。ご紹介するのは、青森で編まれたアケビの籠です。
飽きのこない、丈夫な籠です。
20世紀の初めに欧米むけに作られたもので、
もともとは、ぼくらの世代のイメージになる、
買いものカゴというのではなく、
ファッションとしてのバック(手提げ籠)でした。

左:アケビ内外たすき掛け編み 定価16,500円
W22cm D9cm H18.5cm
右:アケビ角仲々編み 定価17,200円
W24cm D12.5cm H18cm
定価の20%引き。丸銀会員は定価の25%引き。いま若い方を中心にして、
日常のなかでのバッグとしてお持ちいただけているのが、
実は本来の姿に近いものなのです。
猛暑の夏に似合いのバッグですが、
近年は春から秋までお使いになる方が多いようです。
甘庵
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甘庵は「こだわり」という言葉が、
正直なところ苦手です。
本来は「どうでも良い事に執着する」意味合いをもっているからです。
荻窪銀花で橋渡ししていきたいのは、
細部まで作り手の心意気が行き届いた工芸品です。
うつわ屋として、1客の湯呑み、飯碗から、
大型の家具まで、共通している気持ちです。
クオリティの高さは日々使うことで、
にじみ出てくるように感じ取れるものです。
手仕事の工芸品では、そこに作り手の心意気が、
大きな作用を果たすと思っています。
心意気が目に見えてわかりやすいこととしては、
ディテールがあります。
そのあたりを、細々お話ししたりすると、
「こだわり」という言葉が聞こえます。
お褒めの言葉と素直に受け取ればよろしいのですが・・・。
日常で使える工芸を追求していくような同業者さんや、
長く続けている色々な専門店さんが、
減って言っている現状は、
決して他人事ではなく、身につまされる思いをしています。
存続のためにに、方向性を変えることを由としない決断として、
店をたたむ方々も多い事かと思うと、
「こだわり」は、近年の平均的な消費者の方々からは、
「どうでも良いことに執着している」ことに、
映っているのかもしれません。
モノ作りの心意気を理解し、伝えていくのこそ、
橋渡しとして大切な仕事だと思って、
気がつけば今年の夏で、30年目になりました。
贔屓にしていただいているお客様のおかげです。
感謝の思いで一杯です。
心意気を新たにして、明日からまたはじめる気合いで、
期待にお答え出来る橋渡しを続けていけるように努めます。
これからも、よろしくお願いいたします。
甘庵
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感謝の気持ちを価格でお返ししている期間ですから、
どれを選らんでも、使っていただけるなら、
とてもお得になりますが、
よりお得感を味わっていただける方法として、
大物一点狙いです。
サイズを感じて頂くのに右下の置いたのは官製はがきです。普段なかなか手を出しにくくても、
一つあると使える大皿などはその良い例です。

信田勝馬 粉引大皿 52,500円 径37cm 高さ6.5cm
定価の50%引きです。かなりの大きさなので、
使い勝手をしっかり考える必要もありますが、
収納場所などの悩みは、
普段から出して置いて、
お敷きや膳にしてみたり、
季節の飾りのステージやコンポートなど、
多目的に使う方法で結構解決できます。

村木律夫 プレート 定価15,750円 径29cm 高さ2cm
定価の50%引きです。皿そのままを飾ることも、
存在自体もオブジェとして美しく、
質感が高く、楽しめます。

村木律夫 黒釉銀彩大皿 定価21,000円 径30.5cmH2.5cm
定価の30%引きです。ゆったりと盛りつける大きめのお皿は、
やきものの魅力を堪能できる器です。
この機会をご利用ください。
甘庵
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雨がぱらぱらして蒸し暑い荻窪です。
今年は梅雨以来暑い日が続きます。
まだまだ夏日が続きそうです。
水分一杯とってしのぎましょう。

光藤佐 黒釉片口鉢6.5寸 定価7,000円 径19.5cmH7.8cm
光藤佐 黒釉片口鉢5.5寸 定価5,000円 径16.5cmH6.5cm
定価の25%引き。丸銀会員は定価の30%引き。さて今日も感謝祭会場のたくさんのお買い得品から、
いくつかの片口をご紹介します。
片口ですから注いで良し、
自然灰などから作られた釉薬をつかっているので、
渋いのですが、盛り映えが良く、
方向のある器として好まれる片口は、
一つあると便利な器です。
左:鶴見宗次 手ひねり片口 定価5,250円 W17.5cmD12.5cmH8cm
右:鶴見宗次 手ひねり片口 定価4,200円 W14cmD10cmH8.5cm
どちらも定価の30%引き片口好きの方多いと思います。
いくつも欲しい器です。
それぞれの表情や、注ぐモノによっても、
盛りつけする料理によっても、
浅い、深い、明るい色合い、濃い色合いと、
いろいろ使いたくなるのが片口です。
小野寺友子 灰釉銀彩片口 定価7,350円 W20cmD15cmH9cm
定価の20%引き。丸銀会員は定価の25%引き。
小野寺友子 粉引鉢4,830円 径17cmH7.5cm
定価の20%引き。丸銀会員は定価の25%引き。ぜひ、お得な価格の感謝祭会期中に、
気に入った片口と出会ってください。
甘庵
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感謝祭会場にあるのはどれをとっても、
気に入って使っていただけるなら、
お買い得なモノばかりです。
そんな一例を少しずつご紹介しまう。
今日はまた暑くなったので、タンブラーにします。
大河内夏樹 しっぽグラス♀大 定価3100円
定価の25%引き.丸銀会員は定価の30%引き!!ボトムが塊になっているロックタンブラーです。
心地よい重量感と光を集める効果が、
濃いめの酒をロックでゆったりと頂くのを、
楽しめるタンブラーです。

「しっぽ」の由来の、
溶けたガラスの姿を見せている、
アクセントも、手がかりになり、
リズム変化が心地よい仕上げになっています。

涼感溢れるガラスが他にも並びます。
出会いがあってスペースが空けば、
また違う器を出しています。
ご来店のタイミングも、
一期一会の出会いとなることでしょう。
HPもなるべく書き換え更新をしていますので、
目を通してください。
甘庵
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