藤田佳三さんは、赤絵や安南手が人気で、
同じ絵付けでも、少し渋いためか、
古いファン方には人気ですが、
目立たない感じになっているのが、
絵粉引の器です。

絵粉引7寸鉢 17,850円
径21cmH6.5cm甘庵個人としては、とても好きな器です。
粉引掛けの上に、鉄と銅の下絵が、
品良く、力強く描かれていて、
静かな華やかさを盛っています。

茶や黒の線描はベンガラ(酸化鉄)で描かれ、
実や花の赤茶はタンパン(酸化銅)で描かれています。
安南手の絵の具の呉須や、
焼き上がった釉薬の上に描く赤絵のベンガラほどには、
筆が走りにくく、絵柄全体が、
素朴でいて、力で描く部分が感じとれて、
安南手や赤絵とはまた違う趣があります。

食材や料理を選ばず盛り映えがして、
丈夫で使い勝手がよく、
使う事で少しずつ侘びて行く要素は、
器好きにはたまりません。
甘庵
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TVコマーシャルを無意識に見ていて、
「ああ~藤田佳三さんの器だ」とか、
「藤田さんの器みたい」と言うことが、
結構あります。
後で伺うと、やはり藤田さんの器で、
ご本人が使われる経緯を知っていることもあれば、
TVを見ていて「あっ」自分の器だと思うこともあるそうです。

そんな中で、しっかりお話しがあって採用されているのが、
「粉引汲み出し」です。
サントリーさん「伊右衛門」の濃いお茶のコマーシャルで、
発売当初から使われていて、未だ頻繁に登場します。
WEBサイトで検索したみたら、
「伊右衛門」のトップページの、
スライドから登場しています。
http://www.suntory.co.jp/softdrink/iyemon/?fromid=topmain
ムービーでご覧になるなら、
「味わう夫婦篇」で。
http://www.suntory.co.jp/softdrink/iyemon/brand/cm/archive_2009.html
お茶を主人公にしたコマーシャルですから、
見た目にも最大限にお茶の味わいと引き出せる、
藤田さんの粉引汲み出しが選ばれたのでしょう。
粉引汲み出し 2,100円
径9.6cmH5.6cm銀花でもよくこの汲み出しを使っていて、
S社のお茶ではないのですが、
お茶をお飲みになったお客さまからも、
掌の良さ、口当たりの良さから、
要望されることが多い器ですが、
人気でいつも在庫がなくて、
申し分けない状況です。

今回の個展には、多く届いたのですが、
お待ちかねていたお客様も多かったために、
大分少なくなってきています。
気になる方は、お早めにどうぞ。
甘庵
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藤田佳三さんの安南手は人気があって、
今回の個展でもずいぶん色々なアイテムが、
とどいたのですが、ずいぶん減ってきています。
安南手舟形鉢 4,725円
W27cmD11cmH5.5cmご紹介したかったものもあったのですが、
やはり少しでも在庫のあるものをご紹介しないと、
おしかりを受けそうなので、
きょうは、まだ辛うじて残っている、
人気の安南手舟形鉢をご紹介します。

何を持って頂いても、
盛り映えしますし、
丸い器がが多い中で、
楕円の形が食卓に変化がつき、
しっかり焼かれているので、
電子レンジでもオーブンでも、
色々な意味で多才な器で、
様々な使い方に対応できるものです。

天然の木灰で調整された灰釉が、
高温でとけて、達者な絵柄が滲みだしているところが、
安南のお約束の見所です。
茶人や先人たちが見いだした、
和の美意識のもと、面面と受け継がれた手法ですが、
現代の食卓でも、さらにその実力を発揮できています。
甘庵
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ご紹介する赤絵の七寸皿を、
少し近くによって、じっくり見ると、
手が掛かっている、
でもスピード感のある筆遣いの、
丁寧な絵柄が楽しめます。
赤絵七寸皿 7,875円 径22cmH3.5cm それを甘庵流に一口にいってしまうと、
「華があります」
華やかですが、ケバイところがなく、
とても上品で雅です。
京都で生まれ育った、
藤田さんの感性が十分に活かされていると思います。

昨日藤田さんに教わったのですが、
見込み中心部の細部をみてみると、
花の中央に鳥が描かれています。
じっと見ても、曖昧にみていると、
気づかないかもしれない、
花と同化している、小さな鳥は、
ハチドリでしょうか。
わざとわかりにくいように描いているように思えます。
これが、藤田さんらしいお茶目な部分です。

皿の縁取りにも、華やかな唐草調の草花文が、
丁寧に描かれていて、
手に取って長く眺めていても、
飽きることなく、気持ちが華やかになっていきます。
こんなに華やかに描かれている赤絵七寸皿ですが、
不思議なくらいに、料理を引き立てて、
盛り映えがするのも、さすがに器作りの上手い、
藤田佳三さんならではです。
甘庵
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多くの方が楽しみになさって、
お待ちいただいていたと思います。
藤田佳三さんの個展がいよいよ始まります。


藤田佳三 華のある普段器 展
11月26日(金)~12月13日(月)
11/23(火).24(水).25(木).12/1(水).8(水)はお休みです
最終日は18時までです人気の赤絵や安南手や、
使うほどの味わいが出る絵粉引や粉引など、
盛り映えがして使いやすい、
藤田さんの普段器です。
新作や手を加えた器がいっぱい届き、
今年もたっぷり楽しませてくれます。


初日開店時間はいつものように11時ですが・・・。
1つでも多く持って来てくださろうと、
ギリギリまで窯焚きをして、
当日朝に届くので、
開店時はかなりバタバタしてしまうかもしれませんが、
その時には、どうかご了承ください。
甘庵
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ご自身のブログの中でかつて、
武井さんの林の中のイメージを形にしたいという、
以下の記事かありました。
文箱 84,000円
ホウ 拭き漆
W37cmD26.5cmH11cm林の中
ある時、林の中をイメージした何かを作りたいと思い、
たくさんスケッチしました。
林のなかの空気を描いてみたいと思ったのです。
林の中に流れるモヤのようなもの、
それが自分を包み込んで・・・
立体的に続く林は、3Dな彫りです。形になって「文箱」としてご覧いただけます。
反対側は遠景になっていきます。表と側面に続くのは、
林の幹や枝に流れるモヤの構図は、
静寂に包まれた幻想的な林です。
基本は、しっかり作られた指物の箱です。深い重なりのフタを開ければ、
しっかり作られた、文箱が表れます。
両紙や文具をしつらえて、
文机の片隅に飾られれば、
それは充実した書斎になることでしょう。
甘庵
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武井順一さんが作る木の器は、
その大半が、生まれ育った軽井沢を中心にした、
地元の材木を使っています。
朴葉形皿 52,500円
ケヤキ 拭き漆
W38cmD20.5cmH4.3cm古い材木屋さんの片隅で出会うこともあれば、
樹皮のついた丸太の時もあり、
民家の梁や柱など古材を頂くこともあるそうです。
それらは全て、信州だったり北関東の森のめぐみです。
本当の朴葉のようは立体感のある皿を裏に返すと、
確かにケヤキ材だと実感します。作り出すイメージや生み出すパワーも、
緑多い環境の中での暮らしから、
インスパイヤーされている気がします。
見る角度ごとに違う表情を楽しめるのは、
自然の造形を写しとれている証しですね。今日ご紹介する「朴葉皿」も、
幼いころに遊んだ森の中や、
日課のワンちゃんとの散歩の途中で、
心地良さの中で、何気なく目にしていて、
武井さんの心象に刻みこまれていたからこその、
作品だとおもいます。
ケヤキの木目も、ディテールの葉脈一本ずつからも、
森のめぐみを感じとれます。四季折々の森の香りや、
夏の濃い緑からの木漏れ日や、
カサコソいう秋の音などが、
この朴葉形の大皿から伝わってきます。
甘庵
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武井順一さんの個展も終盤になりました。
まだまだご紹介した作品が多く悩むところですが、
今日は手鏡を2点ご紹介します。
うさぎ文様手鏡 18,900円
ウールナット 拭き漆
L25cmW11.5cmD1.5cm鏡の部分は機能として鏡がはめ込められている点では、
特別ではありませんが、
全体としてのフォルムや、柄の部分に、
彫りあげられた装飾は、雅で貴族的で、
心豊かな身だしなみを感じてしまうのは、
手鏡に縁がないからの幻想でしょうか。
植物文様手鏡 25,200円
ホウ 拭き漆
L32cmW12.5cmD1.5cm鏡には何か不思議な力がありそうで、
こうした個性あるフレームに納まった鏡は、
変身の魔力を秘めているかもしれませんね。
並べると採種の色や質感の違いが見えます。この手鏡2点も、ウールナットとホウという、
それぞれの素材を活かして仕上げられています。
ウサギの表情までみてとれます。月の見上げているのか天空に向かって伸び上がるウサギが、
心地の良い握りにもなる柄になっていますが、
裏には壁掛けに出来るな彫り込みもあります。
1.5cmの厚みに彫りの中に、立体感のある直物の息吹を感じます。滑らかで緻密な木目を品良くしあげた手鏡は、
萌え出す枝ようにも、実から芽が出たようにも見えます。
こちらも、壁のかぎ釘に、柄の穿った部分を掛けるか、
穿った部分に紐を通して掛けることで、
壁に掛けることもできます。
優雅で楽しい道具でも、
暮らしのなかで使う事を、
しっかり意識したモノ作りが、
武井さんらしさでもあります。
甘庵
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今日は武井順一さんの茶入れ2点をご紹介します。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、
円筒ではなく、楕円筒に仕上げられている、
ヤマザクラとヒノキのそれぞれの材種を活かした茶入れです。
左のヤマザクラはフタの中心から放射状にしのぎ目が彫られています。
右のヒノキはリズミカルな刃後が心地よいテクスチャーになっています。煎茶の保存を優先して、
プラスティックの密閉容器にいれて、
冷蔵庫や冷凍庫へ入れる方もいますが、
保存にはいいかもしれませんが、
嗜好品のお茶をいただくときの、
アイテムとしては、なんだか寂しい限りです。
上から見ると楕円筒なのがわかります。
見込みも深く、むだなく彫られています。ゆったりした時間を過ごす時、
心穏やかにお茶を楽しむには、
お気に入りの茶器が大切です。
急須や土瓶や茶碗や湯呑みを、
自分好みにしたなら、
茶入れもぜひ自分好みに。
山桜茶入れ 16,800円
ヤマザクラ 拭き漆
W9.8cmD9.2cmH10cmこの茶入れは、煎茶葉以外にも使えそうです。
紅茶や、コーヒーも似合いそうです。
そしてなにより、開ける感触が素敵なんです。
山桜茶入れ 15,750円
ヒノキ 拭き漆
W9.8cmD9.2cmH10cm木の塊を刳りぬいて、フタと身を合わせる、
印籠部分など丁寧に作られたふたものは、
手にして、開けるときに、
作り手のモノを作る姿勢や、
人柄まで分かる気がします。
ふたものを良く作られる武井さんの茶入れは、
使い勝手を考えた力強く使いやすいディテールと、
使う楽しみを大切にしたフォルムを、
兼ね備えていて、日々の茶事を、
心豊かなものにしてくれるアイテムです。
甘庵
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荻窪銀花のお客様の、ある高齢な婦人が、
「年を重ねると軽い器が使いやすくなってきて・・・」と、
手持ちの軽い器を望んでいて、
自分の器を漆の碗や鉢になさっていき、
合わせる匙として漆器に優しい、
武井順一さんの木の匙を選んでくれました。
さじ大 4,935円
ヤマザクラ・ウールナット 拭き漆
L20cmW4cm
さじ大 4,935円
ヤマザクラ・ケヤキ 拭き漆
L18~21.5cmW4~4.3cm大変気に入ってくださった後日談として、
「外出したときに、金属のスプーンでスープを頂くと、
スプーンが熱いのに閉口します」と伺いました。

口当たりの柔らかさと、温度の変わらない素材の、
木のスプーンを使い出すと、
金属の箸より木の箸が心地よいと、
思う人が多いように、
使い心地に魅了される方が多いです。

ご紹介している画像の匙は、
平均的なディナースプーンほどの大きさです。
丁寧に仕上げられたすくう部分の大きさや深さ、
柄との角度や納まりなどは、
際だった個性や主張をしていません。
それは、口に運ぶ器(搬器)としての、
機能をまず第一にしているからです。

その上で、1つずつの木の材種による、
表情や木目の違いをいかして、
柄や、全体の構成をまとめています。
結果として並べてみると、
1つずつの個性ある匙が、
楽しい姿を見せてくれます。

自分の感性とぴったりな一本と出会っていただけて、
マイスプーンとして一度使うと、
やめる事が出来ないのが木の匙の魅力です。
甘庵
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武井順一さんは、木を彫り削り出して、
匙、器から家具までの作品を生み出していますが、
常に敬意をもった視線で、木を見つめています。
山葡萄蔓花入れ 52,000円
ヤマブドウ 拭き漆仕上げ 落とし銅
W27cmD11cmH65cmいつもニュートラルな視点で、
加工する技に頼るような不遜なところがありません。
人柄のまま紳士な姿勢で木と会話しながら、
作り出しているとぼくは感じています。
立体的な造形は見る角度で違う表情をみせてくれます。今日ご紹介する花入れは、
ヤマブドウの蔓をそのまま活かして、
エネルギッシュに巻き上げる生命力を、
そのままにトリミングした作品です。
素地のままの色の薄い壁に引っかける部分は、
同じヤマブドウにねじを埋め込み、
壁にねじ込むことができてフックになります。ヤマブドウの姿を楽しむだけではなく、
これまた虫食いのケヤキをいかして、
有機的な造形を削り出して、
銅の落としを組み合わせて、
花入れに仕上げて、暮らしのなかで使う事で、
より楽しめる作品にしています。
ケヤキの花入れの端部はきゅっと曲がった形で、
蔓の隙間に入り混ませているだけなので、
花をいけるのに安定していますが、取り外せます。こうすることで、トリミングされた自然と、
武井さんの木の仕事のコラボレーションになっています。
作り手で有りながら、ディレクターの力も発揮した、
武井作品です。
甘庵
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武井順一さんが昨日今日と、
軽井沢からバスで通ってくれています。
世の中便利になったものです。
生まれも育ちも軽井沢の武井さんから、
軽井沢の今昔話しを伺っていて、
いつも思うのは、モダンな文化が根付いているところです。
それは、武井さんの作り出す作品にも、
しっかり反映し浸透していると、
納得することが多いです。
パン皿 15,750円
ホウ・マユミ 拭き漆
W48cmD16cmH5cm(h1.5cm=皿厚)今日ご紹介するパン皿。
同世代のぼくは東京生まれすが、
子供のころは、甘い生地のパンが主流で、
フランスパンなどは特別なもので、
普段口にするのは中学、高校のころになってでした。
皿の外周の楕円と削り込みの楕円のズレが良い感じです。このパン皿の形は、
明らかに、パンは長い、堅い、パリとした、
しょっぱい系の・・・バケットみたいな、
イメージが基本にあると思います。
裏面の線彫りは、反り留めを兼ねていますが、
手がかりにも、滑り止めにもなっています。パン皿ですが、普通の食器として、
長い形をいかして、八寸皿みたいに前菜や、
肴を3点盛りや、長い姿の食材を盛りつけててもと、
工夫するのが楽しそうです。
輪と受け材は、縦横の方向に強いから輪に削りだせるマユミ材です。
本体はホウ材です。ディテールを見てもお洒落な皿で、
マユミ材で作られた輪にも感心させられます。
日常で使えば必ず楽しくなる、
持っていることが幸せになる器です。
甘庵
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今日ご紹介する山桜両手付器は、
今年の武井順一さんの個展の中では、
一番か2番目の大きさの鉢です。
山桜両手付器 50,400円
ヤマザクラ 拭き漆
W36cmH25.5cmH11.5cm抱えるほどの大きくはないのですが、
両手でもっても、しっかりした重量感がある、
たっぷりしたボリュームの器です。
見込みは照明が映りこむほど艶やかな仕上がりです。両手でもっても、
外側や取っ手の刃の後をなでても、
丁寧に仕上げられた見込みに触れても、
ヤマザクラの持つ緻密な素地や、
重量感と堅さを感じると同時に、
木材ならではの温かみや柔らかさも感じとれます。
凛とした美しいフォルムですが、優しい穏やかな表情も兼ね備えます。堅い木と切れる刀とのと会話といっていい、
刃後が生み出す、緩やかでいてシャープな、
フォルムは美しくリズミカルです。
手がかりも良い、使い勝手の良いハンドルです。木の塊から削り出した手は、
先日ご紹介したスープカップのハンドルとも共通する、
武井さんも特徴が良く出ている部分で、
この器の見所でもあります。
果物を盛っても、花を活けても、
サラダボールにしたり、
鍋の材料を盛る器としてつかったら、
本領を発揮することでしょう。
でも、普段は目に届くところの置いて、
このゆったりした存在感を、
触れることで楽しみたい器です。
甘庵
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武井順一さんは、持ち上がらないような、
大きな木の塊から、格闘するように削り出す、
まさに力強い大作や、椅子など、
大きなものも、だた力で削り出した仕事ではなく、
緊張感のある一発仕事は、
常に木と会話をしながらも、
納まりの隅々まで、刃あと1つまで、
心がこもっている、温かさがあります。
それはきっと、小さな作品も良く作り、
細やかな視点で力を注ぎ、
木のささやきを聞き逃さない鍛錬を、
重ねているからだと思います。
中さじ 3,150円 ヤマザクラ 拭き漆
左から3本:L16.5cm
右から2本:L18cm逆に、今日ご紹介する匙などは、
サイズは小さくても、
大きな仕事をする時に得た、
力強さを感じとることができます。
木を読み、木を見て、木の語りを聴き、
常に木と会話をしながら、一刀一刀を彫り、
木の器を生み出しているからです。
中さじ 3,150円 ヤマザクラ 拭き漆
左から1本目:L18cm
左から2本目:L15cm
右から3本:L16.5cm同じ形の匙も作りますが、
出会うたびの木の木目や質感で、
それぞれ1つずつの魅力を見せてくれます。
よく生まれたお子さんのプレゼントに匙と贈りますが、
武井さんのこのサイズの匙がお薦めです。
自分で持って食べる時の、
木の持つ持ちやすさ、
プラスティックでも金属でもない、
木の持つ優しく温かい質感、
たとえば、かじってしまっても、
無害な安心感など、木の匙はベストです。
甘庵
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武井順一さんの器には、
楕円の形が多く見られます。
そこには、武井さんの手で彫るからこその、
手だからできる、手仕事らしい、
手のパワーを活かした仕事を、
意識し、目指しているのだと思います。
今日ご紹介するヤマザクラを刳りぬいた、
舟形器は、力強く優雅なフォルムの、
武井さんらしい器です。
舟形器 58,800円 ヤマザクラ 拭き漆
W41.5cmD18cmH14cm]
両手で抱えるのに程よい大きさの鉢は、
ヤマザクラの堅い材質感が力強く伝わり、
切れる刀の刃後が掌に心地よく、
ゆったりした楕円の造形は、
自然がうみだしたかのように思えるほどに、
生命力と存在感を感じとれます。
ヤマザクラの木目が美しく艶やかな見込み。刃後がパワフルな印象の外側とは対称的に、
見込みは丁寧に仕上げれてて、
穏やかな木目の美しい滑らかな表情は、
緻密で堅いヤマザクラ材の持つもう一面の、
持つ優しい柔らかさを引きだしています。
関節のあるサラダサーバーは次の機会にご紹介します。存在感のある美しい姿は、
調度品として飾れば、
空間を楽しませてくれるアイテムなるでしょう。
でも、器好きの甘庵としては、
この器に似合う、武井さんのサラダサーバーを添えて、
たっぷりサラダを食べる幸せを、
想像しては、パブロフの犬を実践しています。
甘庵
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武井順一さんは箱やふたものがお好きなのか、
毎回の個展には大小の箱やふたものが並んで、
「見て・触れて・開けて」を、楽しませてくれます。
女性箱 23,100円 ヒノキ・カツラ 拭き漆
W11cmD7.2cmH25cm(楕円箱W9.6cmD7.2cmH8.5cm)今日は今回の個展から、
箱に装飾の女性像が乗っているのか、
女性像の台を箱にしているのか・・・。
機能として箱は見事に作られている上に、
女性像も小振りですが、
優雅で伸びやかな動きのある木彫に仕上がっています。
どこかのキャラメルのコピーではありませんが、
「一粒で二度美味しい」感の箱です。
見る角度で違う表情が楽しめて、
やはり木彫としての存在感を感じます。女性像は、ヒノキ材で作られ、
箱部分はカツラ材から彫り出されています。
一木から作る事の多い武井さんですが、
2つの要素と機能を持つこの箱には、
材質それぞれの良さを活かして、
材種を選定しています。
無駄なく彫られた楕円箱の見込みは、
W7.5cmD5cmH5.7cmで、
フタの彫り分を合わせて内部の高さは6cmほどです。画像が少し黒いのは、拭き漆の仕上がりから、
まだ時間が浅いからです。
この後、半年一年と急に漆が透けていき、
全体に明るくなり、木目も見えてきて、
それぞれの木肌や色合いを見せてくれます。
心豊かになって、使う事が楽しめる箱です。
甘庵
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武井順一さんが生えている木々も好きで、
日々の暮らしのなかでも、
優しい眼差し手観察をしてると想像させるのが、
木々の葉を彫り出した、葉型皿です。
楢葉型皿 6,300円 ケヤキ 拭き漆
W25cmD12.5cmH2cm今年は、楓、楢、栗、柏と、
秋の雑木林の落葉を思わせるような、
葉形皿が並んでいます。
楓葉形皿 6,300円 ケヤキ 漆仕上げ
W18cmD16cmH2cmどれも、特徴を良くとらえた造形と、
落葉のもつ軽やかな質感まで、
伝わって来る軽快な手際で削りだされています。
柏葉型皿 6,300円 ケヤキ 拭き漆
W22cmD14cmH2cm取り皿菓や子皿に良い大きさの、
楓葉皿、楢葉皿、柏葉皿、栗葉皿は、
ケヤキ材の木目活かして彫られ、
削りだして作られています。
栗葉型皿 7,350円 ケヤキ 拭き漆
W25.5cmD7cmH2cmケヤキは、落葉の広葉樹で、堅木ともいわれる、
丈夫な木で、木との相性のよい漆で仕上げているので、
日常使いに使い勝手よく、
木目といかしているので、
盛りつける菓子や料理も引き立てます。
甘庵
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武井順一さん個展が11月5日(金)からはじまります。
木を手仕事で削りだした作品には、
木の温もりと武井さんの人柄で、
穏やかで心地の良い質感が溢れています。
今年も新作を含めて、楽しい作品が届きます。
材種ごとの違う素材感、刃後のテクスチャーなど、
手に触れて頂くことで、より良さが伝わると思います。
ぜひご来店をお待ちしております。




甘庵
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温かいものがご馳走になってくる季節は、
漆器の出番が多くなってくる甘庵です。
中身が木の漆器は、熱伝導率が低くて、
料理が冷めず、器も熱くならないので、
持つ手にも優しい器です。

太田修嗣 根来合鹿椀 みずき 18,900円
径13~12cm 高さ7.1cm他の材質の器にはない、手持ちの軽さや、
柔らかな素材だからこその口当たりも自然で、
漆器で食べていると、とても穏やかな心持ちになります。
上の根来椀をいくつか並べて上からみると、
歪みもそれぞれなのがわかります。ご紹介している太田修嗣さんの椀は、
横木のロクロ引きで、木の歪みを活かした形が多く、
やきものの歪みの表情にもにて、
1つずつの飯碗を選ぶように、
自分に好みの姿や掌から選ぶ方が多い椀です。

太田修嗣 洗朱根来大椀 27,300円
径15.2~14.3cm 高さ8.6cmぼくも長く愛用させていただいていますが、
丈夫で安心して日常使いをしていると、
口当たりや掌が体に馴染んでいき、
愛着が増して行くばかりです。
制作に時間がかかるので、
どうしても他の器に比べて高く感じられる方も多いでしょうが、
長く使う事で、元がとれましす、
心の見返りは価格以上のものがあるのが、
良質な漆器だと強くお伝えしたい点です。
甘庵
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