武井順一さんの仕事は、
電動工具を少しだけ使いますが、
そのほとんどを手作業で、
木の塊から削り出しています。
木目を楽しみ、木の特性を活かして、
熱い料理でも、油ものでも、
冷めにくく温まりにくく、
盛り映えして、使い勝手の良く、
洗ったり管理のしやすい、
仕上げは拭き漆が中心です。

それらの仕事を時間給計算で、
価格を設定しているので、
手の掛かる仕事も多く、
ヤキモノなどと比べて、
高価を感じてしまう方も、
おいでになると思います。
そんな中でも、
比較的時間が少なかったり、
最小限で手を止める勇気で、
とってもお得にできている器があるので、
ご紹介してみます。
器角 8,400円 ヒバ 拭き漆
W40.5cmD17cmH5.5cm両側に手のある、ヒバのモダンな器は、
どこか北欧の匂いを感じるます。
ヒバという針葉樹の特性を活かした器です。
ケヤキや山桜などの広葉樹に比べて、
材としては柔らかく仕事は早く進みます。

ただ年輪部分は堅く、その堅さの差や、
逆目が立ちやすい点を、
技で補うことでスムーズに納めています。
結果が嬉しい価格に反映しています。
桜長皿 25,200円 桜 拭き漆
W50.5cmD20cmH3cm山桜の皿は、長さ50cmというこの大きさから思うと、
ヤキモノでは制作の大変な長皿と比較しても、
むしろリーズナブルな価格です。

しかも、ヤキモノなら割れやすい形状ですが、
まず割れることはないのも嬉しい器です。
日常で毎日のように気軽に使え、
軽くて、手入れも楽で、
バンバン使って気になれば、
さっと漆を塗り直してもらえて、
メンテナンスも簡単です。
どちらも、木の器の使いやすさを、
経験していただくためには、
価格からもお薦めの2点です。
甘庵
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ご紹介する額は、
今回の武井順一さんの個展では一番の大作です。
「少年と竜」と言う作品名の通りに、
抱き合うような少年が竜がトリミングされた構図です。
額「少年と竜」 157,500円
トチ 拭き漆
W48cmD30cmH5cm武井さんによれば、
「和の竜ではなく、羽をつけました」と、
竜というよりドラゴンのようです。

洋のドラゴンのイメージは、
獰猛で恐ろしい、いわば悪役で、
対する少年は、か弱く無垢というのが常套。
このドラゴンと少年との間には、
信頼にたりるものが存在することが、
十分に伝わってきます。

きっと武井さんの中に、
物語が存在して、
その一場面のように思えてなりません。
甘庵がその部分まで問いかければ良いようなものですが、
今はまだ、武井さんが彫り描いた物語を、
読み解くことを楽しんでいます。
甘庵
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武井順一さんの個展から、
毎日のように使って欲しい、
タモ材の長皿をご紹介いたします。

巾が37cm、奥行き17cmの楕円皿は、
使い方は幅広いと思います。
ただ、木の皿への先入観から、
使い方に制限があると思われている方が、
多いかもしれないので、
誤解といってもよい部分を、
なくせたらとお話ししてみます。
まず、ヤキモノやガラスの皿のように、
なんでも盛って使っていただけます。
下地が木ですから、鍋焼きの受け皿のような使い方で、
特別熱い物を置くのは無理です。
また、皿なので汁が多いと盛りにくいのですが、
それ以外は、熱いものでも冷たいものでも、
脂っこいものでも、お酢のものでも、
食材を気軽に盛りつけていただいて、
まったく問題ありません。

手入れも、普通の食器のように、
洗剤で洗ってください。
水でもお湯でもよく濯いでください。
それだけです。
ただし、木に漆仕上げなので、
堅いもので洗うと、表面が傷ついたり、
縁が減っていってしまいます。
目安としては、
自分の手に擦って痛いもので洗うのは、
避けてください。
この点だけ慣れれば、
軽くて、丈夫で、盛り映えして、
実に使い勝手のいい皿になります。

メンテナンスもお気軽にできます。
長く使いこんでいただき、
縁や高台部分などが、
すり減った時には、
もう一度、漆を塗ることで、
簡単に元に戻ります。
本来、ぼくたち和の文化には、
椀や木皿など、木の器を多く身近で使っていました。
それは、丈夫な使い勝手の良さと、
木の持つ温かい手触りや質感を、
好んでいたからです。
ぜひ、木の器を見直していただき、
日常に使って欲しいと思います。
甘庵
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このところの武井順一展の案内状の画像は、
武井さんにお願いしています。
作品をアトリエ近辺の風景の中で、
撮られることが多くなっています。
それは、作品の表情が自然の中に溶け込み、
伸びやかになれるからではないかと、
甘庵は思っています。
フクロウブックエンド 78,750円
シナ・ケヤキ 拭き漆
W11.5cmD11.5cmH20cm今年の案内状も緑の背景にした、
フクロウ2羽でした。

ブックエンドとしての作品なので、
つがいのフクロウです。
ヨーロッパでの知恵や知識の象徴とされるころからも、
蔵書をつがいで挟むにはぴったりのイメージです。

表は造形として彫り上げていて、
通常はこのままで使えますが、
背面は、あえて平らにして、
ブックエンドの機能をしっかり果たす形状です。

今回会場にはもう1羽のフクロウがいます。
こちらは、造形を楽しむ壁掛けです。
木のうろから顔をだすフクロウの構図です。
フクロウ壁掛け 52,500円
カツラ・桜 拭き
W22cmD10cmH40cm実は、先日武井さんのお宅に泊めていただいたとき、
彫り上がったままで、まだ漆仕上げ前で、
寝室に掛かっていて、
静かに見つめられる中で眠りにつきました。
良い作品と思っていましたが、
やはりこうして仕上がると、
さらに凛としていて、重厚さが増しています。

3羽のフクロウがいる銀花は、
なんとなく森の気配が漂っているように、
感じている甘庵です。
甘庵
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荻窪は、朝晩が秋めいてきました。
秋の気配を感じれば、恒例になっている、
武井順一 木との会話が聞こえる器 展が、
はじまります。
フクロウ・ブックエンド 漆仕上げシナ
W115×D115×H200mm木の塊から削りだされた作品は、
小さな匙や箸から、椅子まで、
武井さんの人柄が伝わってきます。
武井さんが木と会話して出来上がった、
作品にふれると、その会話が聞こえて来そうです。
是非お出かけください。
武井順一 木との会話が聞こえる器 展
10月12日(金)〜10月23日(火)
10/10水.11木.17水はお休みです
最終日は18時までです
武井さんの作品を手に取ってじっくり眺めていると、
なんかだ和んでしまうんです。
使う道具の匙や鉢でも、木彫作品でも、
全てを手作業で削りだすのはご苦労も多いはずですが、
ご本人は常に木との会話を楽しんでいるようで、
仕上がった器の表情には優しく温もりがあります。
甘庵
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山口利枝さんの個展会期中ですが、
今日10/3(水)は定休日で中休みです。
なので、うつわ屋の ブログですが、
山口さんの個展から、器でないものをご紹介します。
机 2,100円 W6.6cmD4cmH4cm
椅子 2,100円 W3cmD3.5cmH5cmヤキモノで作られた小さな椅子や机です。
机と椅子が手のひらに乗る大きさです。
つまり、何かに使うために作られたのではなく、
オブジェです。
椅子 2,100円 W6.6cmD4cmH4cm作り手山口利枝さんと遊び心を共有できる、
存在が楽しい、作り物です。
後ろに写っているのが、DMはがきです。
小ささがイメージできると思います。初日に来店してくれていた山口さんに、
”椅子には物語を語ってくる感じしませんか?”と、
変なお尋ねしたら、存外にも共感していただきました。
このヤキモノの椅子たちに、心動いたぼくは、
作り手山口さんとどこか共感できたようです。
甘庵
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山口利枝さんの個展から、
今日ご紹介するのは一部の方には、
そう、お酒が好きな方には、
耳が大きくなるようなネーミングの器です。
こぼし酒セット 各4,725円
盃:径5.5cmH8cm
升:□6.5cmH4.5cm”こぼし酒セット”は、
枡状の角小鉢と小振りなコップのセットで、
飲み屋さんでやってくれる、
枡に置いたコップになみなみと注ぎ、
コップから溢れて枡に流れていくあの状況を、
自分で再現できます。

とはいえ、枡のほうの角小鉢は、
絵柄は違いますが別の作品として届いているくらいで、
器としてかなり魅力的。
コップの方はプレーンな小湯飲みとして、
一口ビールコップとしても使って見たい器です。

つまり、三徳な器ということになり、
組み合わせや、盛りかたや、注ぎ方など、
工夫が楽しめるセットです。
昨日は月見酒が出来ない空模様でした、
今夜は十六夜の月で一杯いかがでしょう。

また、絵柄は絵替わりで、
並んでいるのも楽しく、
それぞれの個性が鎬合っています。
ぐい呑みを同様に自分だけのセットや、
各人それぞれのセットで、
宴を楽しめるアイテムになります。
甘庵
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