今日は野波実さんの長い定番で、
人気の高い中鉢を例にして、
ご紹介してみます。
野波実さんの器は、
白く手シンプルで、一見は自己主張がないようで、
使った時のイメージが湧かない方も多いかもしれません。
ところが、料理を盛った瞬間に、
活き活きとし、水を得たように華やぎます。

蹴轆轤で一つずつ挽きだしているため、
少し時間を頂戴して手に取っていただき、
よく見ればみるほど、同じ感じのように見えたいた器が、
全く違う顔つきで自己主張しているのが見えてきます。
青白磁中鉢 5,000円
手前:径19cmH7cm
奥:径19.5cmH7.7cmこのさりげない青白磁中鉢に、
今回の新作の「一輪花留め」を使って、
野波さんのお友だちが花をアレンジしてくれました。

緑の葉やオレンジ色の淡い紫の花弁が、
しっとりと、気品をもち、
華やいだ空間が浮かび上がりました。
それは瑞々しくて美味しそうでさえあります。

料理も同じです。
使い勝手がよく、盛り映えし、
手で作り出した個性を持ちながら、
品格を醸し出します。

素地が磁器ですから扱いも気楽で、
ラップしてチンも、
チーズたっぷり乗せてオーブンも、
スポンジタワシでゴシゴシも、
どうしてもなら漂白材にドボンとしても、
何の問題もなく、汚れも匂いも付きにくく、
翌日違ったお料理で違う表情を、
楽しませてくれる飽きのこない器です。
甘庵
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明後日の6月28日(金)より、
野波実 心おだやかになる器 展がはじまります。
白磁や青白磁の白くシンプルでさりげない器は、
玉つくりと言う、ロクロに一つ分の粘土を乗せて、
足で蹴って回す、蹴轆轤(けろくろ)で挽きだされています。

電動のロクロに比べると、
能率的ではないのですが、
出来上がった器には、
独特のあたたかみのある、
ロクロ目やフォルムを見て取れます。

不安定な回転をマイナス要素と見ずに、
作り手の息づかいのままに生み出せるとする、
野波さんのもの作りへの意気込みが、
伸びやかな表情を持った器に、
仕上げていると思います。

料理をやさしく包み込み、
使うほどに愛着の湧き心穏やかになる、
身近で長く使いたい器です。
甘庵
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樹ノ音工房展も今日が最終日となりました。
明日からは、山梨県都留市の
「もえぎ」に、
巡回しますので、お近くの方は是非お出かけください。
白釉ポット 5,250円 径11cmH12.5cmご夫婦で作品を生み出し、
運営している樹ノ音工房さんなので、
今日のブログは作品を取り合わせてご紹介します。
加彩たっぷりマグ 2,100円 径10.5cmH6cmほのぼのとした可愛い絵柄の、
アカネさんのたっぷりマグに、
ゆったりしたフォルムの大寿さんのポットから、
暖かい飲み物を注ぐ景色が見えてきます。

タッチや質感など、まるで違うのに、
取り合わせてみると、
自然で温もりのあるハーモニーを見せてくれます。
黒釉ポット 5,250円 径10.5cmH12cm作られた器は作り手の分身だと、
感じることがよくありますが、
お二人の作品から、
ご夫婦の睦まじさが伝わった来て、
幸せのお裾分けをいただけた、
そんな気持ちになります。
甘庵
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巳亦敬一さんの個展も最終日になりました。
まだまだご紹介したい器があるのですが、
一つに絞らなければならないので、
今回の一番大きな作品のボール大をご紹介します。
ボール石玉 大 モスG 18,900円 径23cmH9.5cmボールや皿で人気のある、
「石玉モスグリーン」シリーズの、
単品製作の大きなボールです。
柔らかさを残しながらも、
直線的に開いた綺麗なフォルムです。

巳亦さんのガラス器には、
共通して感じられることがあります。
溶けたガラスを息で膨らまし、
広げ、形作られた緊張感を感じますが、
そこには、躊躇無く伸びやかに作られた開放感があり、
「大変だった」「これは手間がかかっている」といった、
作る側からのお仕着せがなく、
ガラス器を手にしたぼくらは、
「綺麗だな〜」「素敵だな〜」「可愛い〜」などと、
ただ素直に手仕事の感激をもらいます。

それは間違いなく、
巳亦さんの確かな技に裏付けられた、
ガラスの魅力を伝えたいという、
三代目の職人魂から生まれてくるのではと、
甘庵は感じています。
甘庵
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巳亦敬一さんのガラス器は、
日常で使える機能と価格を満たしていながら、
クオリティは食器の世界を越えています。
デザートカップ蕾 R 3,675円 径12cmH7.5cmご紹介するデザートカップを例にして、
お話ししてみます。
色はベージュと、赤か緑でまとめられていますが、
カップにある赤は文様を埋め込んでいます。
これは、トンボ玉の要領であらかじめ作って置きます。
カップのベージュとステムの赤も、
色ガラスのパウダーを作っておきます。
デザートカップ蕾 G 3,675円 径12cmH7.5cmここまでは、下準備です。
料理ならば仕込みと言うところです。
カップをステムの構成を、
文様を入れ、それぞれ色を巻き込み、
吹きガラスで作り上げます。

ただ、ディテールを見ると、
カップ縁は輪花に処理されていて、
ステムのベースは四角です。
それぞれ型ではなく吹いている段階で、
巳亦さんの手業で施されていきます。

出来上がりはさりげなくまとまっていて、
だからこそ、可愛い色合いでも気品があるのでしょう。
それは巳亦さんの高い手仕事の技が、
あってこその完成度高いオシャレなデザートカップです。
甘庵
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相変わらずファンが多い巳亦敬一さん。
個展が始まり3日目ですが、
正直なところ品薄になってきています。
今年は甘庵の予定の建て方が悪く、
巳亦さんの忙しい時の開催になり、
少しアイテムが少なかってしまい、
ご迷惑をお掛けしています。
デザートカップ黄 3,885円 径14cmH5.5cmそれでも新作が多く、
またそれらの評判がよかったことも、
あるかと思います。

さて、ご紹介する以上は在庫のあるモノにいたします。
通常のデザートカップよりは、
浅めのフォルムなことを、
彩りが少ないことで目立たず、
まだ在庫があると思いますが、
焼き物でいる高坏、向付として、
見ると実に使い勝手の良さそうなフォルムです。

また、銀花の展示台の黒で、
色が見えにくいのですが、
カップ部分は仄かな黄色で、
立体的な市松の地紋が、
カットグラスのような、
煌めきのある陰影をつくりだします。
盛りつけた時にこそ、
料理を映えさせる力のある、
使いたいガラス器です。
甘庵
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