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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

頼り甲斐のある器

今日ご紹介するのは美味しそうに盛り付けが出来て、
ともかく使い勝手の良い便利なサイズ感の、
久保田信一さんの栗虎釉丼大です。

21_kubota_1286.jpg
久保田信一 栗虎釉丼大 4,620円
径17.5cmHc7.5m


鉢でありボールであり大きめの丼です。
料理ができて盛り付けるときに、
鉢に守る着けよう。
ボールにサーブしよう。
丼にしつらえよう。
とそれぞれイメージしたもの、
全ていけちゃう頼り甲斐のある器です。

21_kubota_1288.jpg

栗虎釉という名前にした、
黄色い発色の鉄釉薬は、
黄瀬戸や黄伊羅保と共通の、
料理が美味しそうに生える釉薬です。

21_kubota_1287.jpg

アブストラクトの文様が国籍不明で、
多彩な料理を受け止めて、
料理を主役に盛り立ててくれます。

21_kubota_1289.jpg

陶器の良さを生かした手持ちの軽さは、
器を持つときにも、
持って食べるときにも、
大きな長所でこの器のポイントをあげます。

秋を感じる彩りを持つ器で、
秋の実りの食材料理を楽しみたくなる器です。

              甘庵
 

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オブジェのようなマグカップ

このところの荻窪の朝夕は肌寒く、
暖かい飲み物がいっそう美味しく感じます。
ご紹介している独特の質感を持つマグカップは、
鶴見宗次さんの手ひねりマグカップです。

21_turumi_0244.jpg
鶴見宗次 マグカップ 3,300円
径7.5cm8.5cm 程よく入れて200cc


石を含んだ荒い土を、
手ひねりで作り出し、
釉薬ではなく木灰をかけて、
冷却還元という焼き方で、
素地の中の鉄分が第一鉄化して、
黒い土肌を作り出しています。

21_turumi_0246.jpg

手ひねりの指あとが残る表情や、
ギリギリまで焼かれて、
含まれた石が爆ぜたり溶けて見える、
素地のテクスチャーや、
轆轤では生まれないフォルムから、
食器でありながらもアート作品のような、
オブジェ感のあるマグカップです。

21_turumi_0245.jpg


きっと少し使い勝手よりも、
スタイルや見え方にこだわる方が、
意識的に使う器と思われるかもしれませんが、
実は日常の器として使い勝手も良い、
オススメできるマグカップです。

21_turumi_0247.jpg

大きくて持ちやすいハンドル。
ザクザクしているようですが、
不思議なほど口当たりが良い口縁。
均一の厚みに作られた無駄のない仕上がりで、
小ぶりですが見かけよりたっぷり入る容積。
美しいフォルムと質感を持ちながら、
日常に使うマグカップです。

             甘庵
 
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擬人化しやすい急須

茶道の名器には名前が付けられているものが、
多く存在します。
これは和の文化としての特徴なのでしょうか。
愛用の器であったとしても、
名前がつけられるのは、
愛着だでではなくそこに命を感じるのではないかと、
想像してしまいます。

21_kato_0126.jpg
加藤財 急須 横手 黒丸 11,000円
容積280cc


博物館や図鑑の中でみると、
銘がある器には特徴的な表情があるものが、
多く感じるのは甘庵の邪推でしょうか。

21_kato_0127.jpg

今日ご紹介しているのは、
加藤財さんの急須横手黒丸です。
加藤さんの財急須は丸みのある姿が特徴で、
可愛いと思われて使っていただいているファンが多くいらしゃいます。
掌の中に収まる感じは、
愛玩の気持ちに近く感じます。

21_kato_0128.jpg

また整った姿で美しいのですが、
どこか愛くるしさがあって、
擬人化してしまうような気持ちにさせます。

21_kato_0129.jpg

少しアレンジしてアニメ化したら、
すぐにパーソナルな個性を持って動き出しそうです。
こんな急須やポットに、
密かに愛称をつけて愛用している方も、
少なからずおいでになるのではと、
想像をしております。

                 甘庵

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台付の小鉢と言うべきかも

今日は巳亦敬一さんの新スキ楕円デザートカップを、
視点を変えてご紹介したいと思います。

21_mimata_0492.jpg
巳亦敬一 新スキ楕円デザートカップ 3,520円
W13cmD12cmH6cm


デザートカップという名称から、
かえってこの器の実力に目がいかないことがあるかもしれません。
もちろんデザートをより美味しそうに楽しめる、
華やかさも備えたデザインになっていて、
実際に多くのファンに長く愛されています。

21_mimata_0494.jpg

ただデザートカップとして、
脚があるデザインから少し特別感のある器として、
とだけ思われていると、
かえってもったいないかなと。
台付の小鉢と言うべきかもしれない使いやすさです。

21_mimata_0493.jpg

見た目ではなく性能機能を見てみると、
前に「手後が残るガラス」でもご紹介したように、
型ではなく一つずつの手作業で生まれるからこその、
楕円に歪めても縁が下がっていない、
使いやすいデザインになっています。

21_mimata_0495.jpg

このデザインには効果がもう一つあります。
普段の食器の収納ならよく見かける、
重ねての収納が実に安定性があって、
半ダースでも無理なく重なります。
3段重ねで11~12cmの高さになりますが、
これだと粗忽な甘庵でも不安がなく、
安定感のある収納になります。

実用性でもう一点。
丈夫です。
カップ部分と台部分の接合が、
実にしっかりとしていて、
台付きとしての特別感を忘れてしますくらいです。
また厚みのある台は器の安定性能を高めていて、
タンブラーなどよりも安定感があるデザインになっています。

それ以外にも滑らかなカップ見込み部分は、
スプーンですくいやすさと洗いやすいという、
使う人への優しいデザインになっています。

後は使っていただけるオーナーが、
美しいフォルムからの特別感のしつらえを楽しみながら、
使い勝手の良さから出番が多く、
多用に使っていただければ完璧になります。

               甘庵
 

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時知らずになりつつあるガラス皿

鮭のことではありません。

21_arakawa_0103.jpg

四季がある和の文化では、
暮らしの中で季節感を感じる楽しむために、
道具や器なども文様や素材や形などの季節感を、
大まかながらも振り分けて、
食事の場面やおもてなしの場面などでも、
共通意識として言葉がなくでも、
楽しもうとしました。

21_arakawa_0100.jpg
荒川尚也 ディップ皿 4,180円 
平均のサイズ:径15.7cmH2.5cm


ガラスの器は正倉院の御物にもあるように、
古くから導入はされていても、
玻璃瑠璃と言われまさに宝物でしたが、
明治以降には近代の工芸品として技術が広まり、
また洋食の文化にも連動して、
庶民にも使える器になっていきました。

21_arakawa_0101.jpg

澄んで光を通す素材感や、
熱伝導率から冷たいものを入れると結露する様など、
涼感を感じられるところから、
ごく自然に夏の割り振られました。

21_arakawa_0102.jpg

ここで面白いのがごく庶民が、
早くからかき氷をガラスの器で楽しんだことです。
これこそが和の文化の素晴らしい点で、
日常の中で器を楽しむという素敵な習慣があるからです。

21_arakawa_0104.jpg

さて、時知らずに戻ります。
気候変動、異常気象が心配されながらも、
まだ四季がある日本ですが、
それでも住環境などは大きく変わりました。
夏は涼しく冬は暖かく過ごせるようになってきて、
ガラスの器が涼感を楽しむだけではなくなり、
四季を通して魅力的な器になってきて、
料理やデザートの美味しそうな盛り映えを楽しめる、
まさに時知らずの器となりました。

               甘庵
 


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無駄が削がれて品格が生まれた

ご紹介する光藤佐さんの白磁そばちょこは、
絵文様もなく少し濁った素地の白磁です。
それなのに趣がある。

21_mitufuji_0406.jpg
光藤佐 白磁そばチョコ 3,300円
径8.8cmH5.6cm


無駄を省き削ぎ、
美しいフォルムを見せることで、
品格が生まれた。

21_mitufuji_0407.jpg

グレーがかった白磁は、
どこか骨董品にも似た重さを感じさせて、
大きさ以上に存在感があります。

21_mitufuji_0408.jpg

幅広く使い勝手も良く、
そばちょこの多用性のある使い方に、
対応したデザインと仕上がりです。

21_mitufuji_0409.jpg

手に取りやすく、
飲みやすく、
盛り映えすると、
三拍子そろっています。

絵や文様を省くことでこそ生まれた、
このそばちょこの魅力です。

               甘庵
 


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マグカップにないコーヒーカップの力

お茶をしましょうというフレーズで、
イメージできるものは紅茶、コーヒー、緑茶などでしょう。
個人的には緑茶も紅茶も好きだけど、
四季を通して一番飲むのはコーヒーかな。
カフェインなしでは辛い甘庵です。

21_nonami_0228.jpg
野波実 マット白磁カップ 2,200円
径7.8cmH7.8cm 満水200cc程よく入れて130cc


何れにしてもこの3つは共通して嗜好品と言えると思います。
茶道があったり、セレモニーや茶会や、
おもてなしの習慣に付随したりと、
お酒とも違う人との交流やコミニケーションツールにもなりますね。

21_nonami_0227.jpg

今日はその中のコーヒーの器。
コーヒーカップについてのお話です。
甘庵もなのですがつい習慣的にがぶ飲みもあって、
仕事中にマグを話すことなく、
慢性的に飲んでしまっています。
でも上にも考察したように改めて嗜好品を意識すると、
マグカップより小ぶりの120~150ccほどの、
カップが圧倒的に美味しいのでオススメです。

21_nonami_0230.jpg

入れたてのコーヒーを、
じっくりしっかりと味わうなら、
このぐらいのサイズがベストです。

21_nonami_0229.jpg

香りを楽しみながら、
冷めないうちに味わい切るには、
伝統的なコーヒーカップのサイズは、
考えられた結果のようです。

21_nonami_0231.jpg

200ccを超えるマグカップでは、
飲料としてたっぷり飲むというための、
合理性だけには軍配が上がりますが、
そのために失っていることがあることを、
反省しつつコーヒーを味わってみれば、
明らかにコーヒーカップの方が美味しく味わえます。

喉の渇きだけではなく心を潤す嗜好品のコーヒーには、
コーヒーカップは大切なアイテムです。
 
                 甘庵
  


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月見でいただきますの妄想

明日は敬老の日で祝日ですね。
また旧暦の八月十五日になるので、
十五夜でもあります。
台風も通り過ぎて晴れそうなので、
仲秋の名月が楽しめそうです。

四季を通しての行事慣習ごと、
甘庵はいつでもそうなのですが・・・。
月見にかこつけて、
秋の味を楽しむ方になりそうです。

21_kubota_0278.jpg
久保田信一 長石釉鉄流描七寸鉢 7,700円
径21cmH8cm 


さつまいもを輪切りにして少し甘く煮て、
これはもう完全に晴れ間の黄色い月です。
月いただきます。

21_kubota_0280.jpg

小ぶりの里芋を、
丸くむいて炊けば、
ほーら、薄曇りの月。
月いただきます。

21_kubota_0279.jpg

かぼちゃを櫛形の薄切りして、
カラッと揚げて天ぷらにすれば、
満月ならず三日月ですが・・・月。
月いただきます。

21_kubota_0281.jpg

もうこじつけるようにイメージが広がると、
美味しそうな妄想が果てなく。
完成形にするため器の選定もしましょう。

ここは料理に合わせて、
六寸か七寸の鉢に、
ゆったりと盛り付けたいところです。
うんこれで完成。
月いただきます。
食いしん坊な器好きの妄想ですが。

               甘庵
 


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野分と武蔵野図

今日の荻窪は台風の接近で朝から雨で、
時折強い降りになっています。
通り過ぎた後に大きな被害がなく済んで、
このところの台風ではあまり見られない、
台風一過の秋空が見られると良いのですが。

甘庵が子供の頃の武蔵野は台風が通り過ぎた日は、
冒険の一日になることが多く、
今思えば不謹慎な部分も多いのですが、
無邪気に楽しんでいました。

今は人気の大きな公園に隣接した住まいだったので、
栗や栃の実が落ちていたり折れた枝や大量の葉っぱの吹き溜まりや、
溢れた池や川の名残や大きな水たまりと、
いつもとは違う景色にワクワクしたものです。

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中條正康 武蔵野図撫角向付 小 4.950円
□10cmH5.8cm


そんな中でも、
群生しているススキが渦巻く風で薙ぎ倒されて、
大きな力で描かれたエネルギーの文様に、
不思議と惹かれました。

21_chujo_0262.jpg

少し成長して文芸や工芸などにも興味を持ち出してくると、
野分という言葉や武蔵野の図という絵柄を知るようになり、
花や月や鳥などのようにストレートでなくでも、
自然や季節から感じ取れる情景として、
受け止められていたと知りました。

21_chujo_0263.jpg

ご紹介している中條正康さんの小鉢は、
武蔵野図撫角向付です。
内外全面に芒が描かれています。
特徴的なのは名称にある撫角で、
四角鉢でも丸鉢でもない、
四角の角が丸くなっていて隅がなく、
四面が連続的になっています。

21_chujo_0264.jpg

この鉢を始めて見たときに、
利休さんの作った小さな茶室の、
床の間の隅の処理と同じで、
連続性のある空間の広がりを演出する効果があると、
いたく感心してしまいました。

              甘庵
 


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はしりの食材を少量で楽しむのにピッタリ

気候変動を感じながらも、
季節が秋に変わっていくのを、
感じ取りたく秋の実りが楽しみになります。
ただ、いろいろなものが不作だったりして、
庶民には遠くなるものが多くて寂しいですね。

それでも変わらず秋を楽しめるものもあります。
臨機応変に秋味を満喫しましょう。
とはいうもののはしりの食材はまだお高めだったり。

21_mimata_0137.jpg
巳亦敬一 新スキデザートカップミニ 3,190円
径8.5cmH7cm


そんなときには少量でも主役の盛り付けが楽しめる、
巳亦敬一さんの新スキデザートカップミニがオススメです。
小さめの向付として盛りつければ、
器は小さくても存在感があって、
何より食材が美味しそうに盛り映えします。

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新スキシリーズは黄金色にきらめきますが、
素地はスキガラスです。
制作方法の工夫で電球色など赤い光を受けて、
黄金色に輝きます。

21_mimata_0139.jpg

その温かみのあるきらめきも、
秋の夜長の食卓に映え、
秋味を楽しむお手伝いをしてくれます。

21_mimata_0140.jpg

カップ部分に二方向からのモールの入った被せガラスが、
開く花弁を支える萼のようです。
しっかりして台を持つ高坏型で、
小さくても華やかな一品になります。

                  甘庵
 

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月見団子を盛りたい皿

昨日は久々に真夏日になりました。
でも気温は上がってもどこか爽やかで、
秋をしっかり感じ取れました。

そういえば今年の十五夜は来週 9/21月敬老の日です。
「あれ早いな」と思ったのは甘庵だけでしょうか。
なんとなく10月になってからのイメージだったのですが、
旧暦の八月十五日なので毎年変わるため、
9月の時も結構多いようです。

21_mitufuji_0269.jpg
光藤佐 黒釉兜皿六寸 7,150円
径18cmHc4m


十五夜には月見団子とススキが、
昭和人の甘庵のイメージですが。
「きぬかつぎ」だったり「さつまいも」だったり。
栗や豆を供えたり、秋の収穫をお祝いしてきたようです。
伝承された中国では、
「月餅」だったり。
何れにしても甘庵の好物が多くて嬉しくなる。

21_mitufuji_0270.jpg

米粉のお団子は少々面倒ですが、
白玉粉で平たくなく丸く作って代用して、
気分だけでも月見団子で食べてみようかな。
それならこの皿がぴったりかな。
光藤佐さんの黒釉兜皿六寸です。

21_mitufuji_0272.jpg

兜の形状からの名称の兜鉢を、
皿に転用したツバの広い姿は、
自然にベストポジションへ盛り付けできて、
温かく深みのある黒が、
月見団子を引き立ててくれること間違いありません。

21_mitufuji_0271.jpg

問題は、漉し餡が良いか、
黒蜜ときな粉が良いか。
どちらも美味しいんですよね。
と、妄想なのに悩む甘庵です。

            甘庵
 


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肴になるガラスのぐい呑を楽しむ

今日の荻窪は朝から日が差しています。
それでも薄曇りなのか風があるのか、
実に心地の良い秋らしい爽やかさです。

スーパーなどの表示にも秋の訪れを感じるようになっています。
新米入荷、秋刀魚、秋鮭、ぶどう、かぼちゃ、さつまいも・・・と、
美味しい秋が目からどんどん入ってきます。

21_arakawa_1200.jpg
荒川尚也 酒鬼盃 旭 6,600円
径7.6cmH8.1cm


四季の恵みを楽しむのには、
少しお酒があると、
味わい深さがなお膨らみます。
もちろん酒器選びも器好きにはご馳走。

21_arakawa_1209.jpg
荒川尚也 平盃 4,620円 
径7.7cmH5.3cm


ここで使いたいのがぐい呑です。
ぐい呑というのは・・・。
細かい定義は特にありません。
やきもの、漆器、ガラス、金属などと素材も自由。
小振で数物が多い盃やチョコと言われるものより、
大きくて飯碗より小さければ、
自分が飲みたい、美味しいと思うサイズなら、
これが私のぐい呑と言い張ってください。

21_arakawa_0149.jpg
荒川尚也 渓流盃 4,400円
左:径7.1cmH11.3cm
右:径7.1cmH11.4cm


ただ、作り手として作るときには、
少し条件をつけて作って欲しいところです。
それは、ぐい呑自体が酒の肴になることです。

21_arakawa_0153.jpg
荒川尚也 馬上盃 4,180円
左:径6.4cmH9.9cm
右:径6.8cmH10.8cm


秋めいてきてまだガラスのぐい呑の気分です。
少しでも運動不足解消にと、
開店前に早歩きで駅前の銀行まで行ってきました。
まだTシャツでちょうど心地よく、
体感した爽やかな風から、
ガラスのぐい呑で飲みたい気持ちになりました。
肴になるぐい呑なので、
消費エネルギーを超えないようにしないと。


                 甘庵



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秋茄子は美味しくポットなすびは注ぐ具合良し

また台風が来ています。
少し離れてはいますが、
最近は台風から遠いところでも、
大雨や集中豪雨や長雨が起きることがあるので、
心構えが変わって来ていますね。

季節がイメージ通りではなくなっても来ています。
すんなりと秋にならずに、
厳しい残暑かと思うと、
涼しいを通り越して低温になったりと、
体温調節が追いつかず着るものに悩みます。

19_kato_0290.jpg
加藤財 ポット黒 なすび 13,200円
容積450cc


それでも朝夕は秋の気配を感じ取れるようになり、
となれば不思議なほどに口が秋味に。
いえ、秋の味わいへの妄想が広がります。
新米、芋、栗、茄子。

19_kato_0292.jpg

そうナスです。
今日は加藤財さんのポットなすびをご紹介します。
人気が丸型に集中するのは丸いフォルムに惹かれてで、
わかりやすいのですが、
総合的な注ぎやすさはポットなすびに軍配が上がります。

19_kato_0291.jpg

イメージとしては昭和の喫茶店でマスターが、
ネルのドリップでコーヒーを入れる時に、
ホーローのケトルで細くスムーズに湯を注いでいた、
あのシステムと同じデザインです。
注ぐぐちとの関係でポット自体にそこその高さを持つ姿は、
湯を注ぐコントロールがとてもしやすいからです。

19_kato_0293.jpg

なすびポットの注ぎ心地は同様に、
スムーズでコントロールしやすいため、
なすび一筋というマニアックなファンもいます。

                  甘庵
 


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日常食器なのに一つだけの表情

今日は磁器ぽくない器を作る野波実さんの、
マット白磁の汲み出しをご紹介します。

21_nonami_0121.jpg
野波 実 マット白磁汲み出し 2,750円
径9.5cmH6cm


磁器ぽくないとは言ったものの、
甘庵的には磁器そのものなのですが、
一見した時には平均的な磁器の表情とは、
異なる点が多いために、
磁器と思われない方が思ってより多かったので、
改めてそのあたりをご紹介してみようかと。

まず第一に野波さんは蹴轆轤で水挽きをしています。
多くの作り手はモーターで回す轆轤を使って作られていますが、
足で蹴ることで回す轆轤を使って製作しています。
均一な回転を得られる電動ロクロとは異なり、
良く言えばゆったりした回転になります。

21_nonami_0122.jpg


この回転が作るものの表情にも現れます。
ロクロ目一つとってもキリリとした表情の電動ロクロに比べて、
蹴轆轤はどこか長閑で伸びやかです。

その上、野波さんは一個挽きという、
この汲み出しなどでも一個分の粘土を蹴轆轤において、
一つずつ挽いています。
普通は5個なり10個なりに必要な分の粘土を、
ロクロにおいて挽く山挽きと言われる方法で、
続けて能率良く均等に挽き出して行きます。

21_nonami_0120.jpg

野波さんもバブル時には工房を任せれて、
半量産で陶器を作っていたので、
どちらかというと得意な作り方なのですが、
抹茶碗や壺や花入などを作るときなどにも行われる一個挽きで、
一つずつ作ることで一つずつの個性や魅力を、
引き出そうとしていると思います。

実際、この汲み出しのように、
一個手に取ってみても、
ゆったりした蹴轆轤目、
それを生かすマットの白磁釉、
手回しで削り出している高台と、
抹茶碗やぐい呑のような存在感をしっかり備えています。

21_nonami_0123.jpg

ですが、日常食器として作られているので、
丈夫で汚れにくく使い勝手の良い、
使い手には優しい仕上がりです。

                 甘庵
 


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秋日に映えるガラス片口

今日の荻窪は久々にお日様が照っています。
それでも二週間ほど前の猛暑の日差しとは、
まるで違う秋の日差しです。
ジメジメしていた長雨の跡もあってなお、
爽秋という響きを感じます。

21_mimata_0069.jpg
巳亦敬一 片口 長 あわ線 ベージュ 5,500円
W12cmD9cmH8.4cm


今日はそんな心が和む日差しが、
じんわりと染み込む彩のガラス片口です。

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巳亦敬一さん独特の透けてはいないのに、
ガラス器全体が仄かに明るい、
不思議な表情がひときわ生きている片口です。

21_mimata_0070.jpg

ベージュのベースカラーの中に、
ベージュの縞模様があり、
その間には紫色の点文が細かく配置されています。
この点文も良く見ると、
白地に紫の点文が入っています。

21_mimata_0072.jpg

美しいフォルムだけではなく、
実用性が高いデザインです。
美しい姿を崩さずに整えられた、
紫色のガラスの塊の高台は、
安定感をもたらしています。

何よりも、
思い通りに注ぎ入れて、
すっと切れる。
使う楽しさや心地よさも備えています。

              甘庵
 

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HPの荒川尚也さんのガラスの在庫のページを書き換えました

厳しい残暑から一転して過ごしやすい気温になっている荻窪です。
ただ秋に長雨らしく湿度が多い天気です。
それでも、換気はしやすい季節になったので、
窓を全開して開店しています。

それでも外出を控えたいご時世ですから、
HPでなるべく作品の情報をお伝えできるように、
見やすくわかりやすいページにと心がけ、
内容を充実させるように努めております。

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荒川尚也さんの宙吹きガラスのHPの在庫のページを書き換えました。
銀花で長く人気のある定番品類はほぼ在庫があります。
補充をお考えの方には良いタイミングかと思います。
ぜひ、ご覧になってください。

2021年秋 荒川尚也 宙吹きガラス在庫のページです。
https://www.kan-an.com/shop/shop_21_9arakawa.html

                       甘庵
 

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使って仕上がる丸い四方鉢

秋の実りを盛り込んで撮影したら、
雑誌や番組の秋の料理の特集の画像のような、
存在感のあるビジュアルを持つ、
光藤佐さんの粉引四方鉢をご紹介します。

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光藤佐 粉引四方鉢九寸 27,500円
W24.5cmD24cmH8.7cm


轆轤で挽いて素地が柔らかいうちに、
四隅を作り出すように4ヶ所を摘み、
四方鉢に仕立てています。
でも、轆轤で挽いた丸さが残っていて、
型で作る出した四角とは違う、
柔和なフォルムです。

ただ、個性や自己主張はかなりあります。
見込みにも火おもてになる側面には、
穴窯の窯変として自然釉の流れが見えます。

21_mitufuji_0138.jpg

見込み底にはツヤの消えた目あとや、
御本(ごほん)の柔らかな赤みがさしています。

21_mitufuji_0137.jpg

光藤さんの焼成はかなり強く焼くので、
粉引でありながらもたやすく侘びてくる変化は見せません。
それでたくさん使いこんていただければ、
時間とともに落ち着いた表情になり、
確実により魅力的に仕上がっていきます。

21_mitufuji_0139.jpg

その頃にはなくてはならない愛器になっていて、
料理を盛り付けるのが楽しみになり、
味付けの仕上げの作用には欠かせない、
身近な器になったいるはずです。

              甘庵
 


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秋の夜長に一人楽しむ徳利

燗をしない酒が中心になって久しいです。
製法や流通で冷たいまま美味しく飲める酒が、
身近になり一般的になりました。
自然と注ぐ器にも変化が訪れました。


荻窪銀花が始まって1980年代には、
まだやきものの徳利が工芸店としての、
酒器のメインになっていました。
特に備前や信楽など焼締の徳利が、
人気の中心でした。

この頃から燗をしないて飲まれる方も多く、
汗をかく土肌を肴として、
めでながら飲むというかなりのマニアックな人が、
銀花の顧客にはよく見かけられました。

19_arakawa_0668.jpg
荒川尚也 徳利 5,170円
径9.4cmH10.5cm
程よく入れて270cc満水で320cc


今世紀に入る頃には、
燗をしないで飲む酒が中心になり、
徳利に変わり片口に人気が移り、
今もその傾向は変わりません。

19_arakawa_0670.jpg

一方で徳利の持つ注ぐ時の感触を、
好む方もまだまだいらっしゃり、
吹きガラスの徳利を楽しみが広まりました。

19_arakawa_0669.jpg

音を含めた徳利の注ぎ感は、
酒を楽しみの一部になります。
徳利の入る酒の量で変化するため、
飲み始めから注ぐ終わるまでの、
ドラマを楽しめます。

19_arakawa_0671.jpg

ご紹介している荒川さんの徳利は小ぶりで、
程よく入れて一合五尺と、
一人秋の夜長を楽しむには、
頃合いのサイズかと思います。

                甘庵


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この数日は麦茶がほうじ茶に

荻窪は秋の長雨の毎日です。
残暑が辛く涼しくなることを渇望していた先週が、
嘘のように涼しい、いやひんやりしてます。

ガブ飲みしていた冷蔵庫の麦茶が減らなくなり、
こっくり入れたほうじ茶が美味しくて、
温かくてという極端な変化です。

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加藤財 ポット 黒平 13,200円
容積500cc


こうなると愛用の加藤財さんのポットが活躍します。
茶葉を入れ熱い湯を注ぐと広がる、
ほうじ茶の香りに心和らぎ、
ついお煎餅に手が伸びる。

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アイスやキャンディーよりも、
誘惑度が高くなっています。
気温による嗜好の変化はハッキリと分かるものですね。

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コンビニの棚に並べるものの選定や在庫管理には、
気温の推移がとても重要になるとか聞いたことが、
確かに。
うつわ屋もそれほどではないとしても、
和の文化では四季をより楽しむために、
身近な器を選んだり、
食材に合わせる器を選ぶのも、
大切な文化なのだと改めて思います。

21_kato_0056.jpg

四季の変化は危うい気候変動ですが、
気持ちだけでも季節感や気候に合わせた器選びを、
楽しみたいと思います。

                  甘庵


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