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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

シンプルな手仕事 その2

ロクロを使わずに、手でひねり出す柔らかでいて、
力強い土味の表情を生かすために、
鶴見さんが選んだ方法は、
木の灰をかけてガンガン焼くという、
シンプルな方法。

器作りでは、価格も腕の内なので、
質とのバランスをとることは、
作り手としての大切な姿勢です。

turumi847.jpg

手ひねりという、ちょっと非能率的な作り方なのですが、
そこは、それにこだわった鶴見さん。
ロクロに負けないようなスピードと、
なにより、質感の表現では、鶴見さんらしさを出し切っています。

焼成が安定するために灰や長石で調整する釉薬ではなく、
灰をそのまま器に施して、溶けるまで、
ひたすら焼くという方法は、
これも鶴見さんらしさの追求からいえば、
採算性以上の魅力をもっているので、
たくさんの失敗からえた経験で、
土の限界まで焼き切っています。

turumi845.jpg

こうした土味の器を焼くには、
薪窯が理想ではあるのですが、
器をして作り出すには、
価格の面では、高価になりすぎてしまいがち。
それに比べれば、安定した価格で、
提供できる方法として、選択して続けています。

とはいえ、溶ける時には一気に溶けてしまうのは、
釉薬ではなく、灰ゆえの欠点であり、
同時に、美しい溶け溜まりや、釉調を見せてくれます。
しかし、溶けすぎれば、棚板についてとれなくなってしまいます。
ここは、先人の知恵をかり、鶴見さんは貝高台で解決。

turumi833.jpg

貝高台というのは、海に近い常滑らしい、
トチン(めたて)の方法です。
拾ってきた貝に粘土をつめて、
それを緩衝にして浮かして焼く方法です。

turumi843.jpg

貝が焼けると、酸化カルシウムになり、
粉になりやすいので、くっつき防止になります。
その時に、巻き込んだ釉薬が貝の文様を写し取り、
残した景色を、お茶人たちが「貝高台」と呼んで景色として、
楽しんだそうです。

               甘庵


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