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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

月と土鍋

今日は十五夜=中秋の名月ですね。
昨日の帰り道でも、綺麗な輝きが見えていました。
今夜も荻窪近辺は晴れの予報。
帰り道は月を見ながら帰りましょう。

日中はまだ気温が上がることがあっても、
朝夕はずいぶん過ごしやすくなり、
秋風が吹くと、ちょっと前まで想像するのもはばかれたのに、
暖かい物が、恋しくなるという、わかりやすい性格です。
「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言った物です。
この陽気はまさに、彼岸も近いということですね。

それなら、ファッションだけでなく、
“うつわ”も、ちょっと季節先取りで!
というわけで、土鍋のお話し。

mrk63.jpg


村木さんは、使いやすい土鍋を作ってくれます。
画像の鍋は村木さんの作られた土鍋です。
今回の個展に、新作が間に合えばと思っていましたが、
土鍋は普通のやきものとは違う焼き方なので、
個展の後で入荷して、ご覧頂くようになりそうです。
鍋物の土鍋だけでなく、シチューや煮込み、
あるいはご飯や、玄米を炊く物など、
色々作っていらっしゃいます。

ところで、「堝」っていう字をご存じですか?_
今は、金属やガラスを溶かす時に使う、
坩堝(るつぼ)というときぐらいしか使われませんが、
平安ぐらいまでは、金属で出来たナベを鍋。
土で出来たナベを堝と、表記を分けていたのですが、
金属の鍋が主流になってから、土でできたものを、
土鍋と呼び、表すようになったそうです。

mrk62.jpg


でも、“うつわ屋”としては、
堝 とか、土堝とか表記したほうが、
なんだか、土鍋の柔らかさが伝わって好いように思うのですが・・・。

最近の土鍋ですが・・・・、
量産の土鍋は土に特殊な薬品をしれて、
素地を作っているので、
使い込んで行くと、ヒビが入ったり、
鍋が煮詰まったような、表情にはなりません。

子供のころ、お蕎麦屋さんに鍋焼きうどんをたのむと、
それはそれは、年期の入った、
醤油色にあちこち変身した、熱々の土鍋できました。
近年は、どこかさらっとした、
確かに使っているけど、
使い込んだ味わいのない土鍋です。
あれが、火にかけても丈夫にするための薬品を、
土に入れた土鍋です。
鉱物質のものですから、身体に訳ではなく、
確かに少々荒い使い方でも、
ヒビ割れることないのですが・・・・。
ぼくの好みでは、美味しそうではないです。

鍋焼きうどんは、やっぱり鍋もすっかり焼かれた感じで、
つゆの味がしそうでないといけません。

ついでに、土鍋の使いはじめを簡単にお話ししておきます。
土鍋は使いはじめのやり方で、
寿命が全く変わって来ます。
はじめに米のとぎ汁を・・・・、
とぎ汁のかわりにお米を少しいてもいいですが、
もったいないので・・・、
適量いれて、鍋の裏底が濡れていたら、
よくぬぐって、はじめは弱い火に掛けて、
中火ぐらいにしていき、
沸騰しだしたら、吹き出さないようにして、
鍋自体を煮詰めきもちで、しばらく火をかけて、
さめるまでそのまま待ってください。
理屈はヒビはどうしても入るので、
はじめになるべく細かく、おくことで、
火にかけて膨張したときに広がる分を、
沢山のヒビで分割すれば、ヒビ一本あたりのヒビの巾が非常に狭く、
水や湯が滲んだり漏れたりしません。

また詳しくご紹介しますが、おおよそはこんな感じです。

           閑庵

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