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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

作り手の姿勢2

23日金曜日からの加藤財さんの作陶姿勢はストイックで、
姿勢が作風として反映された急須ポットは、
誰もが認めるシャープな仕上がりです。

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もともと、お茶が好きと言う原点から突き詰めた結果は、
“たから急須”のリピーターが多いことでわかります。
しかも、急須をもとめると次はポットを、
ポットを使うと急須も欲しくなり、
煎茶、番茶、ほうじ茶、紅茶、烏龍茶・・・と、
お茶に毎に替えたいと、
2つ目3つ目とそろえてくれる方が多いのも特徴です。

大好きなお茶の急須が作れることを喜びとし、
自分の仕事に謙虚で真摯な加藤財さんの暮らしぶりは、
ある意味で作り手の当たり前の姿ですが、
誘惑や情報過多の今にあるぼくには、少々羨ましく、浮世離れして見えます。
そのゆったりした時間の中でこつこつと作り出された急須だからこそ、
茶葉からじっくりと旨味を醸し出すことが出来るのかもしれません。

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加藤財(かとうたから)さんの急須やポットの姿は、
その丸さの魅力に尽きるといってよいでしょう。
しかし、蓋口は小さく、高台部分も小さく、
作りも限りなく薄く仕立てられています。
そのため、合理主義的教育を受けた私たちには、
茶葉が入れにくいのでは、壊れやすいのでは、
倒れやすいのではと、とかく心配が絶えません。

本来は煎茶も紅茶もウーロン茶もすべて嗜好品であり、
それらが愛され呑まれたのは、文人達の社交の場であったり、貴族のサロンでした。
お茶類はのどの渇きを潤す溜にだけ呑むのでなく、
その過程全てを楽しむべきものですし、そこに意味があります。
水を選び沸かし、急須や碗を仕立て、気に入りの茶を選び、
ころ合いの加減の湯を注ぎ、立つ香りを聞き、
時を読んで緑の露を注ぎきり、芳しい薫りと、
旨味と、渋味を喫する。

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かつての文人達はそこに小宇宙を愉しんだそうです。
私たちはそこまで掘り下げずとも、せっかく呑んだりお出しするお茶を、
多少気取って娯しむのもまんざらではないでしょうか。
抹茶だと気楽にといっても、多少は趣や緊張を味わえるのですから、
煎茶や紅茶にもセレモニーを盛り込んで楽しみましょう。
その時こそ、財急須(たからきゅうす)の良さがわかっていただけると思います。

合理主義の教育を受けたからこそ、
口が小さいなら茶葉を匙でいれ、
心配するより食器とは別のタイミングで洗えば、
この可愛いらしい丸さを手でふれ楽しめて、
さらに心にゆとりを持つことが合理的生活に大切だということを味わいながら、
美味しいお茶が呑めます。

便利さに短縮された時間に、かえって追われがちな暮らしのなかで、
ゆったりとお茶を喫する時間を持つきっかけには、
財急須は格好のアイテムでしょう。
                閑庵

加藤財さんの急須やポットをご希望の方は注文を承ります。
荻窪「銀花」: ginka@netlaputa.ne.jp
在庫があればお知らいたします。


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