皆さんは、“うつわ”を選ぶときの物差しもっていますか?
“うつわ”も、人により心地よさは違う物です。
持った感じ、見た感じ、口に触れた感じ。
これらは、“うつわ”選びの主観です。
これに、機能や性能やデザインなど様々な要素も加えて、
“うつわ”選びの物差しを作りましょう。
たとえば、目的に応じて、やきものの種類や焼き方などを、
選択要素として判断できるおおまかな知識を得ておきましょう。
土器、陶器、せっ器、磁器と、4つあるやきもの種類については、
別の機会にお話ししますね。
さて、“うつわ”選びの物差しを作る基本をお話ししましょう。
今日は、やきものの“うつわ”、食器を中心にお話しします。
自分が好きな“うつわ”を選ぶ。
もう、理屈でなくていいんです。「これが好き」っていう感じです。
だって自分が使うんですから、これが基本中の基本。
“うつわ”は使う物です。そのために、まず自分が使いやすいことです。
湯呑みや飯碗のように片手で持つことが普通の“うつわ”なら、
持ちやすく、出来れば掌のよいものを選びましょう。
口当たりも大切ですね。
色々使えそうな“うつわ”をお薦めします。
色々使えて楽しんで元も取れるでしょ。
清潔感があって美味しそうなこと。
そう、“うつわ”は美味しそうでないとね。
収納しやすい“うつわ”を選びましょう。
数が必要な皿や鉢などの日常の“うつわ”を、
複数求める時には、重なり具合はチェックポイントです。
盛りつけのしやすい“うつわ”を選びましょう。
盛り映えのする“うつわ”の定義は難しくて、
絵があるなしとか、シンプルなだけが良いわけでもなく、
やっぱり使ってみての経験からですね。
でも、盛り映えのする“うつわ”は、
料理の腕を後押ししてくれますし、
料理やお酒や、お茶やコーヒーが美味しいですよー。
晴ハレ、褻ケや、季節なども取り入れるのも楽しいですね。
こうして、自分の暮らしやリズムにあわせて、
“うつわ”選びの物差しの目盛りを刻んでいきましょう。
ただ、いくら目盛りが増えても、
使って頂かないと・・・うつわ屋としては・・・。
手で作られた“うつわ”は特にそうですが、
出会いはまさに一期一会です。
チャンスを逃さずに、びしっと物差しをあてて、
ばしっと、しっかり持って、レジに行って、
「これ、いただきます」
「毎度ありがとうございますー」
と、“うつわ屋”にとって嬉しい構図になるのを、
楽しみにしております。
よろしくお願いいたします。スリスリ。
閑庵