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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

多用な漆器

多目的な器と表現してしまうことに、
いささか抵抗が出てきているアマノジャクな甘庵です。

確かに、色々使えるのは良いことなのですが、
はじめからそう意識しすぎると、
特徴のない、個性なく、魅力的な気配にかける器になりそうです。

やはり器は、使い方のイメージを込めて作るべきです。
ここでいう使い方はメニューではなく、動作です。
たとえば、手に持って食べるイメージがあっても、
口を付けることや、液体を飲むことを、
イメージするのとしないのでは、
当然フォルムや、納まりが変わるはずです。

09urushi173.jpg
太田修嗣 朱平鉢 楓 10,500円
径16~15.5cm 高さ5cm


この碁笥高台の平鉢は、木の歪みを意図的に意匠に取り入れた、
緩やかに波打つ口縁は、魅惑的な滑らかなフォルムに仕上がっています。
晴れの場の向付から、日常の総菜まで、
食材も和で洋でも隔たることなく受け入れられる、懐の広さをもっています。
手にして食べるときの掌の良さも、
置いたまま頂くときに安定感のある存在も、兼ね備えています。
ただし、口縁のシャープさはあえて、
口を付けることへの拒みに近いデザインで、
この器の魅力に通じていると思っています。

09urushi171.jpg
太田修嗣 根来小椀 楓 12,600円
径12~11.6cm 高さ5.8cm


こちらの椀も、同じように木の歪みを、
椀の美しさに取り入れています。
椀として毎日使うことを想定して堅牢にするために、
縁に少し厚めの麻布を巻いています。
上塗りの朱をしごくように塗ることで、
荒めの麻布のテクスチャーが、力強い根来調に表現されています。
手に持ち、口を付け、汁をすすり、具をかきいれる、
そんな日本人独特の日常食が裏付けられた椀らしさを、
しっかりもちながらも、どこかモダンで、
和から少し遠のいた食材を盛ってみたい、
食べてみたいと感じさせる小椀でもあります。

漆器を選ぶときにも、やきもの器と同様に、
手に入れるときには、自分のなかで、
食べるイメージがいっぱいわき出すもの、
美味しそうな漆器を手に入れてください。
信頼の置ける出会いであれば、毎日使っていただくことで、
心地良さや使いやすさから、直ぐに元が取れ、
それ以上の豊かさをもらえることを、
甘庵がしっかりと請け合います。

                 甘庵




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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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