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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

余録な作りの皿

湯呑みなどを、複数ロクロで挽くときには、
通常は、ロクロの上の粘土をコーン形にして、
手の感覚で土取りして、挽きだしていき、
トンボといわれる器ごとの物差しでサイズを決めて、
コーン形の山が無くなるまでか、
予定数を挽きだしていきます。

野波実さんは蹴轆轤で挽きだしていますが、
トンボなどは余りつかいません。
またこの連続作業もほとんどせず、
あえて玉挽きという、
1つずつ挽きだしていく事が中心です。

10nonami084.jpg
マット皿 6,000円 径22.5~24cm H3cm

それは、抹茶碗などを作る人も良くする方法で、
同じ物をたくさん作るには非効率的でですが、
能率よりも、流れや勢いのなかから、
1つずつの個性や魅力を引き出すには、
とても有効な方法です。

逆に、作り手の感性がそのまま姿に反映されるので、
下手とすると、不揃いの形と、
ナルシスト的な思い込みだけの器になってしまうこともあります。
そこには、作り手自身への厳しさが要求されることにもなります。


10nonami083.jpg
同じマット釉でも、釉調が微妙にちがいます。

そんな作り方をする野波さんの器の中で、
ちょっと異質で、面白く、お薦めなのものに、
皿があります。

野波さんの多くの皿は、
何かの大きめな器を玉挽きで挽いた後に、
ロクロに薄く残った土を、
その径から出来る大きさで、
ベタなままで挽きだしています。
いわば余録な仕事なのですが、
これがなかなか良い味になるんです。

10nonami158.jpg
基本的に野波さんは高台裏まで全て施釉します。

その形も、パイプレートのような、
底面が大きく、少し立ち上がりのある、
シンプルで使いやすい形でいて、
ロクロ目や肌合い質感から、
存在感がしっかりあって、
和から洋、エスニックまで、
幅広く料理やデザートを引き立てます。

10nonami159.jpg
そのまま焼くとくっついてしまうので、細かく砂で浮かして焼きます。
その目あとが使っていくと侘びてアクセントになります。


欠点ともいえませんが、
特徴でもある、少しずつサイズや調子が違うので、
ディナープレートというより、
マイプレートとして使っていただけたらと、
お薦めしていいます。

                甘庵

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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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