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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

西川さんのガラス 6 「ステム」

西川さんの話にもネタにつまって来たので、
ちょっとディテールのことになりますが、
ステム(脚)のことについて思うところをお話しします。


ワイングラスや、ゴブレットなどの、
上の液体の入るカップ部分と、
下のベース(台)やボトム(台座)と言われる、
普通は平たい円盤をつなぐ部分をステムと言います。

グラス類の高さやデザインは、
暮らし方に・・・・特に天井高さや、空間に比例した高さになるのではと、
ぼくは、感じています。

有名なクリスタルグラスのブランドメーカーのワイングラスには、
いかにも華奢で美しいプロポーションのステムが数多くありますが、
あれは、欧米の天井の高い空間でこそ似合うものという気がします。

家具の脚も同じに感じます。
歴史的にたどると、ギリシャの列柱に由来するとか、
どこかで聞いたような覚えがあります。
そうそう、ロールスロイスのフロントグリルの垂直線が強調されているのも、
その列柱だとか・・・・これも怪しい記憶ですがね。
それが、近代の建築空間になって少し天井が低くなり、
特に一般住宅などは、そうそう欧米でも天井が高いところばかりではないはず。
そんな空間にあわせるように、
グラス類も少しくだけて、脚の短い物がデザインされてきているようです。
先のワイングラスもメーカーによっては、ステムもボトムも取り払って、
カップ部分だけの物が販売されてきています。

nskw591.jpg


さて、西川さんのワイングラスやゴブレットを見てみると、
そんな歴史や伝統をどこかに滲ませ伝えながらも、
日本の平均的な建築空間と暮らし向きに似合うプロポーションのデザインです。

nskw592.jpg



晴れのグラスであるワイングラスやリキュールグラスは、
夢があって、眺める楽しみがあるステムになっています。

nskw593.jpg



少し日常的でも、コップよりはちょっとおすまししたゴブレットは、
安定した形ながらも、台座とカップの組み合わせ方が、
オシャレにデザインされています。

そして西川さんのステムにある遊びは、
色使いの上手さに加えて、
その色がカップやステムやボトムに映りこんで、
手に持って視点を変えることで、
レンズ効果や屈折によって動きのある景色になっています。

お気に入りのワインやリキュールを傾けながら、
そんな遊びの仕掛けをほどく時空を、
楽しみたい物です。

甘庵

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