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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

芯までじっくり焼いています

やきものは言葉の通りに、
焼くことで全てがなりが成り立っています。
とくに、日常の食器は、芯までじっくり焼き切ることで、
汚れず丈夫なやきものが出来ると同時に、
素地の土と、釉薬が絡みあって、
やきものとして魅力的な表情が完成すると、
甘庵は思っています。

10inagaki0197.jpg
右結晶釉ワイングラス 3,800円
径10cmH13.8cm


好みはともかくとしても、
生焼けの器はイケマセン。
扱いかたでは、カビたり汚れになったりします。
陶器は、使う事で表情が変わるものです(侘び寂び)。
でも、それなりの思いやりがあれば、
急激な汚れにはなりません。

10inagaki0200.jpg
やきものには少ない形ですが稲垣さんの遊びゴコロです。
焼くときに歪んだり倒れたりしやすいからです。


稲垣明子さんの結晶釉は、
素地がしっかり締まる温度まで焼いても、
溶けにくい釉薬にすることで、
マットなお菓子のアイシングみたいな質感になっています。

10inagaki0201.jpg
釉が溶け下絵の赤い線文と混ざりながら、
流れだしその後一部に結晶もできています。


ところが、結晶釉と言う名の通り、
もう一息、ギリギリ限界まで焼いていくと、
また違った表情が生まれてきます。

10inagaki0210.jpg
結晶釉筒型碗C-6-1 4,000円
径10cmH7cm


釉薬が流れだし、下絵の色が溶け出し、
釉薬の中の金属を核に結晶ができたりという、
いわゆる窯変ができあがります。

10inagaki0199.jpg
焼き切ってこそ変化する窯変を予測して、
計画的に下絵に施された色(酸化金属)が、
イッチンや彫りによる造形で、
溶けあい流れる道を造っています。


サイズや焼き上がりに安定性を必要とする食器では、
あまりなさらないのですが、
碗や盃など、一点の嗜好品的な器で、
稲垣さんの作る楽しみとしていつもトライして、
美しい窯変を見せてくれます。

10inagaki0215.jpg
見込みも下絵の線文が重なりあいとけだして、
混ざり合い、地層のようなオーロラのような、
神秘的な景色をみせています。


結晶釉に器は形や絵柄が一つずつが多いのですが、
碗や盃の嗜好品の器は、完全に一品つくりで、
出来上がりも一つずつですが、
出会いも一つずつです。
一期一会の器です。

                 甘庵


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