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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

解明 黒釉八角鉢

光藤佐さんの定番アイテムでは、
一番の人気なのが、黒釉八角鉢シリーズです。
今日はこの器を徹底的に解明します。

11mitsufuji1452.jpg
光藤佐黒釉八角鉢 手前から、
6.5寸 6,500円(対角19.5cm高さ7.2cm)
6寸  5,500円(対角φ18cm H6.3cm )
5.5寸 4,500円(対角16.5cm高さ6.2cm)
5寸 3,500円(対角15cm高さ6.2cm)


と、ちょっとTV番組的な発想ですが、
ぐっと寄ってみたり、ひっくり返したりして、
細部にわたり、作られ方から見所まで、
余すところ無く魅力の秘密をお伝えします。

って、やっぱりノリがバラエティ番組みたい・・・。
ですが、わかりやすい説明ができるかもしれないので、
気軽にお読み、眺めてください。

11mitsufuji1453.jpg
入れ子に重なる姿がまた魅力的!


まずはこの八角鉢は、
5寸、5.5寸、6寸、6.5寸の4サイズが、
0.5寸(約1.5cm)刻みで作られています。
そのために、入れ子にすると良い感じに、
単体とは別の美しいフォルムが生み出されます。
これが、ちょっと揃えて欲しくなる魅力の秘密です。

11mitsufuji1456.jpg
チジミや、禾目(のぎめ)や、金属の結晶など、
見込みの釉調も炎の流れでそれぞれ微妙に違います。


八角形の形は、
まずはロクロでそれぞれのサイズに、
円形の普通の鉢のように挽かれます。
その後に、素地の変形によい乾燥具合を見計らって、
指で八カ所をつまんで、掌で形を整えて、
緩やかで優雅な八角形にしていきます。
道具や型ではない、柔らかな造形の魅力が、
こうして生まれていきます。

11mitsufuji1454.jpg
手作業で絞られたイッチンの化粧土が、
稜線と強調しながらも、黒釉がもっている黄色や赤の、
柔らかな色合いを引きだしています。


八角形の稜線をよく見て頂くと、
少し盛り上がっているのが見れます。
これは、粉引などにもつかう白化粧土を、
デコレーションケーキのクリームを縛り出すように、
稜線にそって付けています。
こうすることで、器の縁と同様に、
黒釉が少し薄めに掛かることで、
釉のもつ違う色合いで稜線を引き立てて、
よりシャープな造形にして、
八角形のフォルムの魅力をアップしています。

11mitsufuji1455.jpg
高台の畳付に見える白い4点は、
ここに粘土をつけた後です。


高台を見ると、2つのチャームポイントが見られます。
一つ目は、高台や高台際の土見せ部分にも、
薄く釉薬が掛かっています。
これは一旦全部黒釉をかけたのちに、
この部分だけ、釉を落としています。
そうすることで、少しだけ釉が掛かる状態で、
焼き上がり、素地がしまり、
汚れが軽減され、丈夫さもまします。
ただ、そのまま焼くと溶けた釉で、
置いた棚板などにくっついてしまうので、
トチンなどといわれる、粘土にアルミナなどをいれてもので、
くっつかないように、4カ所を浮かして窯詰めして焼きます。
この後を「目あと」と呼び、茶人たちには、
見所、景色として好まれます。
使い勝手を良くするための手間が、
景色にもなっているという箇所です。

さて、こんな風に、じっと目を凝らすと、
やきもの好きの甘庵には、バラエティ番組なみに、
盛り上がる事ができるのですが・・・。
皆様にも、少しだけでもこの楽しみが、
伝わってくれたら良いのですが、
いかがだったでしょうか。

             甘庵


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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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