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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

面取りの器

今日ご紹介する野波実さんの器は、
ロクロ挽きされてまだ柔らかいうちに、
糸で面取りをした湯呑みとコップです。

11_nonami_3172.jpg

水引きと言われるロクロ挽きしたての器は、
瑞々しく柔軟性があって、手やヘラで押すことで、
さまざまな変形などが融通が利きます。
ただ、裏返して高台を削るような作業は、
もう少し堅くなるまでできません。

11_nonami_3173.jpg
青白磁面取り湯呑み 2,000円
径8.5cmH7cm


面取りも、少し堅くなってからする方法もあります。
この場合は、堅さと粘りが出てきた素地を、
金属などの刃物やヘラような道具で削った、
シャープで硬質な後が残ります。

野波さんの選択の柔らかな素地の時には、
ヘラなどはくっついて変形してしまい削れません。
糸やワイヤーなどで削ります。

11_nonami_3174.jpg
名称は湯呑みですが色々な飲み物や、そば猪口や小付として、
料理やデザートにも使いってみたい器です。


なんでこんなお話しをするかというと、
削り出した面の質感がそれを物語るからです。
そろぞれの表情をもち、それぞれの良さがあります。

11_nonami_3166.jpg
青白磁面取りカップ 2,600円
径8.5cmH9cm


野波さんは、同じ物を作りだすより、
一つずつ挽きだした器を、
一つずつ削ることで、それぞれの個の存在を、
際だたせる方を好まれるようです。
同じ姿に揃えることよりも、
そうして生まれてくる器の表情に、
魅力を感じ、生み出したいと、
仕事をしていると思います。

11_nonami_3167.jpg
コップですから、使い方は自由です。
お好きな飲み物なら、温かくでも冷たくても幅広く楽しめます。


こういった作り方には、落とし穴があります。
自分を律するところがないと、
だらしない姿の器になってしまいがちです。
その点、柔らかで優しい人柄から、
ちょっと結び付かないくらいに、
頑固なまでの自分の芯をもっている野波さん。
生み出すもののフォルムや表情には、
柔らかな揺らぎがあっても、
芯が通っていて、気品を失うことはありません。

                甘庵


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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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