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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

稲垣明子"うつわ"の解明 4

稲垣さんは「解明 2」でお話した、
磁器の素地に象眼で絵柄を描く「グレーシリーズ」以外にも、
多様な手法で楽しませてくれます。
「グレーシリーズ」が定番として、
作り続けることで、買い足しや補充が効くタイプなのにたいして、
一つずつ作ることで、フォルムが自由でのびのびしていて、
おおどかだったり、大胆だったりと、様々なフォルムや表情を楽しめます。
また、素材も、磁器だけでなく、陶器も手がけていいます。
釉も、結晶釉を使った作品は、
計画的ながら、窯任せの結晶や窯変を楽しめます。

これらもまた、ファンが多く、「グレーシリーズ」とは全く違うのに、
それでも稲垣さんの"うつわ"になっているのは、
いつもお話するように、"うつわ"は作り手の分身だからです。

ingk879.jpg


土ものカップとボールです。
轆轤を挽いたあとで、外側を大胆に面取りしてあります。
下絵のように、全体に色付けして、結晶釉を施してあります。

ingk878.jpg


限界まで薄く轆轤挽きした素地に、
その数倍の厚さに施釉した結晶釉が、
ぎりぎりまで流れ、結晶化して、不思議な景色を醸し出しています。
素地が薄いために、何となく光が透ける"うつわ"です。

ingk883.jpg


同じく磁器に結晶釉ですが、
意図的は図案は、「グレーシリーズ」と同じように、
色を発色する酸化金属などを象眼して、結晶釉を施しているので、
にじみながら結晶釉と混ざりあう美しさを見せています。

ingk882.jpg


これは磁器の"うつわ"ですが、
お話したように、稲垣さんの杯土は鋳込み用ために、
水はけがよく、タタラ作りすると、
このようにひびがどんどん入ります。
その素材感を生かしてデザインされた角小鉢です。
彫刻的なセンスが生きている作品ですね。
(タタラ作:板状にした粘土を組み立てたり、型に入れて作る手法)


こんな風に、一つずつで、同じ気持ちで作り続けても、
一つずつ顔つきが違っていて、同じようには出来ない"うつわ"です。

出会いを逃したら、二度と出会えない、
「一期一会」の"うつわ"たちです。

                          甘庵


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