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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

見極める力

稲垣さんが作り手として独立するまでの道のりは、
いきなり”やきもの"に行き着いたのではないようです。
”やきもの”から、遠くはないのでしょうが、
大学生時代は美術史の勉強をいていたようそうです。
その後、ちょっとOL生活を経て、
やはり、”やきもの"を自分の手でつくろうと、
多治見の陶磁器意匠研究所でびっちり勉強してから、
今に至っています。

それでも、うつわ"を作り出すまでにたどった道は、
迷いも無駄もなかったと、ぼくには感じます。
それは直接関わりのないようなことでも、
すべてが肥やしとして温存して来て、
"うつわ"作りの段になって、たくさんの引き出しから、
選びだし、参考にし、物差しにして、
今の"うつわ"つくりが成り立っていると思います。

たとえば美術史で学び吸収したことが、
ものつくりの基本でもある、見極める力として、
大いに強さを発揮していると思います。

ingk859.jpg


これは想像なのですが、
稲垣さんの"うつわ"作りは、
自分を俯瞰しながら作るタイプの方ではないかと。
近年の女性の作り手には結構多いんです。
でもこれ、俯瞰するまでは、出来ても、
自分を冷静に分析し、厳しく叱咤したり、
褒め称えのばしたりと、両方の技を発揮しないといけないのですが、
それにはまず、正しく見極めることが第一の基本です。
この線は無駄でうるさい。
このフォルムは動きが見えずシャープでない。
と、厳しく修正することもあるでしょうし、

ingk880.jpg


このにじみは偶然だけどおもしろみがある、
失敗と見過ごさずに、発展させてみよう。
こんな結晶がでるんだー。ではこうしたら・・・。
混ざりあった発色がおもしろい。では次には、あれとこれを加えて・・・。
と、今が完全でなくても捨てずに、次を見越していくこともあるでしょう。

全体の創作を一口にいうと、一見クールにみえる稲垣さんですが、
切り捨てる思い切りの良さと、
拾い上げ徹底的に煮詰める熱さの両方を持った作り手です。

稲垣さんは小柄で、可愛い笑顔の女性です。
人の話をきちんと聞く、でも、違うと思うことは、
うち解けた相手なら、その場で、疑問を投げかけるし、
自分でも同意出来ることだと、目を輝かして熱く語ります。

稲垣さんはそんな作りでです。
   
              甘庵


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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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