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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

明けるとそこには・・・

遅まきながら仕事始めです。
PCやちょっと仕事がらみでは、
動いていましたが、店には今日からでました。
といっても、今日は明日からの「2006箱展」の飾り付け準備です。

この「箱展」は手のひらに乗る程度の大きさの箱ばかりを集めた企画なのですが、
箱というテーマには、いくつかのぼくの想いが仕込まれています。
それを曖昧に作り手に伝えることで、
作り手がどう解釈して、広げていってくれるかを、
皆さんと一緒に体験出来るのが、
とても楽しみなんです。

コンセプト 1 あってもなくてもいいけど欲しい物
いつもの荻窪「銀花」の企画は、
ほとんどが、使う目的、使える物が中心の企画展ですが、
この箱は、そうでないと言っていい物と出会う企画展の代表です。
かといって、アートギャラリーではない、荻窪「銀花」ですから、
それでも、使う余地や、使う工夫を楽しみとして残すことを、
作り手にお願いしています。
つまり、箱の素材感質感、デザイン、仕掛け、手に持った心地よさなどから、
何に使うためとかではなく、欲しくなってしまうことを意識してくださいと、
「蓋物ではなく箱です」などと、
作り手に伝えています。
これは、案外奥が深いテーマなんです。

コンセプト 2 掌の中に収まり 懐が痛まず手に入れられる物
大きさ、素材、重さ、そして価格が、
手にしたときに、掌の良さから手の中から棚に戻したくなくなる、
心の宝箱として、手に入れたくなることを、
作り手には、重要な課題として与えています。

コンセプト 3 思わず開けたくなる物
箱は開けるという動作が体験出来ます。
思わず開けたくなるような箱であること、
開けたら作り手がまず1ポイントゲット。
開けたときに、そこに小さくても異空間が出現すると、
お客様は、「・・・・!」と思わず発言。
その発言は、「可愛いー!」でも、「おぉー!」でも、「綺麗!」でも、
何でもいいんです。
これでさらに1ポイントゲット。
意外性や、技術や仕事に関心でもなんでも・・・。
ともかく、開けた時にある仕掛けや意匠を発見した喜びで、
次々箱を開けて行きます。
こうなると、お客様を箱展のトリップに巻き込んでいるわけですが、
同時にここで初めて箱展のコンセプトである、
お客様の開けるという動作で参加していただく企画展が、
成立します。
ちなみに、「箱展」のサブタイトルは「明けるとそこには」です。
年明け一番の企画展として、
開けるを明けるとして、言葉遊びも。

コンセプト 4 作り手として楽しんだ物
昨日まで5日間、作り手が良い翻訳者であるというお話をしましたが、
箱展は、特に良い翻訳者であることが要求されます。
たとえば、やきものなら、粘土や釉薬や焼成を土遊び火遊びととらえられること、
木工なら、木の持つ特性を引き出したり、指物の仕掛けと見せたり、
他の素材でも、素材の持つおもしろみや、作る過程を想わせたりと、
作り手の遊びの楽しさにお客様を巻き込んでいく力をもつ箱を、
見せて欲しいとお願いしています。

手に保ち=話したくない>持って帰る=買う>OK
明けて=意外性や開ける楽しみを発見出来る異空間の存在>OK
占めて=蓋を閉じたときに心の宝物として他の人に開けさせたくなくなる>持って帰る>買う>OK
と、なるような箱を作って欲しいという、
荻窪「銀花」の店主の初夢を願っております。

                                甘庵

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