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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

陶芸家M氏の作陶姿

このM氏は時間や何かに追われることなく、
(追われっぱなしのぼくからはそう見えるだけかなー)
淡々と轆轤を挽き、猫と戯れ、三食を自分で作り。
ちなみに、お仕事している奥様の帰りを、
夕飯の支度をして待っているそうですよー。
偉いですね。
って、全然苦にならないどころか、
料理を作ることを、楽しんでいるようです。

前に個展に来てくれたときに、
冷蔵庫に一個残して来たピーマンが気になるって言っていて、
帰ったらいたんでいて、心が痛かったという、
ちゃんと予定通り、無駄なくこなすことが基本で、
そういかなかったことが、辛いらしいです。
偉いなー。
主夫の鑑ですね。

こんな暮らしぶりの陶芸家M氏、いな光藤佐さんの仕事が、またいいんですよー。

ちょっとした時代錯誤というか、
不思議な感じでね。
気ぜわしさがなく静かで、凛としています。

齢四十と四歳になられる光藤氏は、
二十代のころから、作風は良い意味でトラッドで、
粉引や刷毛目、灰釉の茶陶や骨董を、
思わせる器が多かったですね。

お話しした暮らしや、料理の腕前などが、
器作りに影響し、反映して、
作風に広がりを豊かさをましていっています。
ただ、その作風は、侘びさびの感性を基本にしていますし、
一見は地味な器で、さりげなく、でも、焼き切った仕事です。
そのために判断するときに、いくらかの見識があると嬉しいですね。

まず手始めに、少しでも時間をかけて見て頂くことだと思います。
手に取り、土や釉肌が語ることを聞いてみましょう。
分かりやすい派手さも、好みで基準になる絵柄も少なく、
ここは、その器に、料理が盛られたこと、酒が注がれたこと、花が生けられたこと、
いえ、できれば、思い浮かべるほうが・・・、
好きな料理と盛りつけてみる。
贔屓の酒を呑む。
四季折々の花を取り合わせてみる。
そんな想像を描きながら、器を手にとっていただけると、
器の表情に広がりや深さが見えてくると思いますよ。

でも、気に入った器を手に入れて、使っていただくのが、一番。
それに、かなうわけはないのですけどね。

さて、ぼくは黒釉の器に、イチゴをもって食べようかな。
それとも、サラダにしようかな、
いいや、きんぴらゴボウもいいしなー。
渋めの器から不思議なくらいに、美味しそうな景色が、
どんどん浮かんできます。
それが光藤さんの作陶姿勢から生み出された器の魅力です。

                 甘庵

テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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