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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

あかりと陰影 1

あかり(このブログの中では、照明器具全般をそう呼びます)には、
陰影も大切です。
明るいだけの影のない空間を作り出す無粋な照明器具は、
住宅の中には要りません。
って、いきなり暴言です。
たしかに、台所や水回りや、場合によっては書斎などの、働く空間には、
お好みで、作業能率のために選択されることもあるでしょう。

でも、心をくつろがせて、豊かにする空間には、
影を作り出すあかりが必要です。
食事を美味しく食べるには、白熱灯の温かな色を持つひかりが必要です。
音楽を聴いたり、お酒やお茶を楽しむときにも、
スッキリ見えたとしても、フラットな影のない蛍光灯のあかりより、
白熱灯などのフィラメントが発光するを電球のあかりの方が、
陰影を作り出し、空間に広がりを浮かび出させて、
くつろぎの空間を演出してくれます。

ぼくのところで提案している照明は、白熱灯やミニ球を活かすデザインと、
工夫がされていて、陰影のある空間を作り出す照明器具です。
これらの照明のシェイドは、ペンダントもスタンドも、
吹きガラスで作り出された物です。
ガラスのシェードは手入れが楽で、いつまでも綺麗に保てます。
輝きと、点灯したときの柔らかな色合いは、アクリルなどの樹脂系では、
出し得ない魅力です。
構成するパーツも、銅のキャプ、支え金物、陶器のボディと、
それぞれの作り手たちから生み出された物で、
それぞれの個性を引き出し合い、高め合い、競演しています。

akari.155.jpg


明るさを求めて、照明器具が変化進歩して明るさが増大したことが、
この百年のあかりの歴史です。
油を灯心で灯す行灯(あんどん)などから、
ガラスの火屋(ほや)のランプへ変わりました。
さらに、今も使っている、安全で明るいフィラメント電球が発明され、
戦後には蛍光灯が使われるようになりました。

能率が良く明るくなることが、豊かさの象徴だったと言ってよいでしょう。
インバータの蛍光灯のように部屋の隅々まで明るく影を作らないのは、
仕事の能率を上げるのには向いているけれど、
くつろいだり心の緊張をほぐす空間のあかりには、
必要な明るさと同時に、陰影を生み出すあかりの方が、
演出効果があるとおもいます。
もちろん、あかり自体が美しくあって欲しいですよね。

次回は、あかりの色についてお話します。

                甘庵

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