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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

乞うと仕掛けをごらんあれ!

実は・・・・もうひとつのぼくの仕事に、建築の設計があります。
特に住宅の設計が好きで、楽しみながらやらせていただいております。
そのために、住いにかかわる部品を、
工芸の作り手にお願いすることがあったり、
「住いには、こんなものが欲しい」という気持ちから作り手に、
いろいろな提案もしてきました。

それらのなかでも、好評なのが、 今回企画展の照明器具、あかりです。
このあかりは、空間や、周りのものを演出するだけでなく、
あかり自体が、存在感を持ち個性のあふれるものばかりです。
それらの多くが異材種の混合から出来ています。

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鉄や真鍮や銅といった、金属とガラス。陶器とガラス。
これらの、組み合わせの面白みが、このあかりの、趣になっています。
シェードのガラスは、吹きガラスで作られ。
泡の輝きや陰影が、空間に立体感を描き出すもの。
乳白色にくるまれた柔らかな光りで、広がりを作るもの。
色ガラスの中に手の込んだ蜻蛉玉を仕込んで文様にした楽しくもの。
描きだされたグラビールの線が、異国に思いをはせらすもの。
シェードそれぞれの個性は、光が灯されることで、
いっそうの輝きを見せて、光の演出を楽しませてくれます。
台やパーツに使われる、金属も、それぞれにあわせて、手で作られています。

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金属は、メッキや塗装を施さずに、
素材が持っている肌合いを大切にして作られます。
打ち出して作られたもの、腐食させて紋様を描き出したもの、
錆び付けや焼き付けで侘び深い表情を作ったものなど、
へら絞りという職人技術で作られたシンプルなもの。
どれをとっても作り手の、匂いが込めらています。

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こうして組み合わされたあかりには、
量産品では出し得ない、手の暖かみと、存在感があります。
この中に、私たちがわすれがちな、
手の仕事だけがつくり出す仕掛けが入っています。
この仕掛は、使う程に暮らしの中に、溶け出してきて、染み渡ります。
この仕掛けが溶け出した部屋には、心地よさが広がります。
ただ、この仕掛けは、刺激的な強さを持っていないので、
楽しむためには、少しだけ、静かで穏やかな、心のゆとりがいるかのも知れません。
忙しさに追われがちな生活の中で、この仕掛けを味わうために、
こんな時の広がりを、意識するのも、たまには、良いのではないでしょうか。 

                       甘庵


テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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