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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

たなごころが良い <好い“うつわ”の条件>3

言葉の中に文化を見いだすことがありますよね。
ばくが、掌(たなごころ)という言葉も、合掌の掌という文字であり、
てのひらを意味することは知っていたのですが、
てのひらに納めたときの心地を表して、
「たのごころの良い器」などと、使うのは、
大学生になってから、やきものに魅せられてから知りました。
それはぼくが理系へ進む勉強をしていて、漢字の読み書きや、
言葉の深さをないがしろにしていたからでしょう。
ぼくにとって日本文化の深さを強く感じ始めた頃でもありました。

好い“うつわ”は、心地の良いたなごころを感じます。
ぼくが目安にしているいくつかの、良い掌の判断ポイントをお知らせしましょう。

1.心地の良い重さ
見かけより少し軽いぐらいが良いと思っています。これは、必ずしも重い軽いではなく、もった時に違和感がない方がいいですね。人は誰でも、持ち上げる前に、見たときにそれなりの重さを無意識ながらも想像しています。その想定した重さより重いと、下手な作りに感じますし、軽過ぎても軽薄な感じをもちます。“うつわ”に関して少し軽い方がいいのは、料理や飲み物が入る分、器の重さを軽めにしておく方が、使いやすいからです。もちろん、パワーあふれて力があり余っている方はこの限りではありません。


2.心地の良い質感
“うつわ”はやきもの、ガラス、漆器など、材質の違いで、ざっくりしていたり、つるんとしていたり、
しっとりしていたり、素材感というか、さわり心地がそれそれに違います。ところが、それぞれ違っていても、同じざっくりなりでも、好ましい物と違和感がある物が、人によってあると思います。これは好みで良いと思います。自分の好みの質感で選択することは、自分好みの器として可愛がるのが、大切な選択です。

3.心地の良い収まり具合
器の形や重さや質感の違いを超えて、手に持った収まりの善し悪しは、器の出来の善し悪しもさることながら、相性もあります。そのため、必ず自分の手に収めて器を選びましょう。良い器を良の掌に納めて、心静かに耳をすませば器の語りが聞こえて来るに違いありません。と、ぼくは思っております。是非お試しを。いずれにして、掌に包み込んだときに「なんだか好い感じ!」っていう器が、自分のとって良い器です。

掌からたくさんの器の情報が得られます。はじめからわかるものもあれば、時間と共に伝わって来る情報もあります。それは工芸店で選ぶときでも同じです。なるべく時間をかけること。両手を開けて、両掌でゆったりと、しっかりと器をもつのは、手仕事から生まれた作品を扱うマナーです。もしかして自分のところにお嫁(お婿かな)に来る作品からのメッセージをしっかりくみ取るために是非心がけてみましょう。
**こうしてお持ちになれば、きっと工芸店のオナーたちからは、「好いお客様」と認知されるはずですよ。ぜひ心がけで下さい。**
         閑庵

今回の画像は、手に持って口に触れる碗、椀を選びました。
陶器、磁器、せっ器、漆器、吹きガラスと並べてみました。
掌を想像しながらご覧ください。

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藤田佳三 三島飯碗

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村木律夫 銀彩飯碗

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天野雅夫 イズブルー飯碗

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稲垣明子 練り込み結晶釉ボウル

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松室裕重 漆絵大椀

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光藤佐 安南手飯碗

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小野寺友子 刷毛目粉引き飯碗

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武田千秋 線象眼飯碗

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鶴見宗次 手ひねり灰釉碗

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