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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

広がりのある秋の景色

甘庵の子供のころには東京でも、
空き地や原っぱがあり春にはヨモギや土筆が萌えだし、
秋にはススキが伸び放題という景色が見られました。
今を思えば四季折々の自然を感じ取れていました。

子供たちも自然を残した公園などでしか体験できず、
それもかつて雑草と言われたものさえ、
とったりできないのはさぞ窮屈だと思いますが、
ルールを守って育ったきた子供たちは、
まったく感じてもいないのでしょうね。

18_cyujo_0779.jpg
中條正康 武蔵野図撫角向付 小 4.860円
□10cmH5.8cm


どこにでも薄原があった時代に育った甘庵には、
この器から好ましい秋を感じ取れます。
風にそよぐススキと香りが思い受けべられます。

18_cyujo_0780.jpg

手のひらに乗るほどの大きさの中に、
豊かな広がりを感じ取れるのは、
丸でも角でもない隅が丸く続くデザインの、
撫角といわれる納まりが、
大きく作用しています。

18_cyujo_0781.jpg

茶室の床の隅が角がなく丸く納められて、
仄暗い空間で境目と距離感なくなり、
幽玄の世界を生み出す手法に、
共通していると思います。

18_cyujo_0782.jpg

また一つずつ描かれが秋草が、
2客3客と並べるとさらに広がりが出てきて、
豊かな武蔵野図が生まれて、
野分けの風を感じ取れそうです。

           甘庵


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