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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

手あとが美しい器

手仕事の器は轆轤を使って滑らかに作られても、
どこか手あとを感じられて温もりがありますが、
鶴見宗次さんの器は手あとそのものが表情になっています。

18_autumn_0767.jpg
鶴見宗次 手ひねり深鉢 10,800円
径20.5cmH8cm


手ひねりといわれる轆轤で挽き出すのではなく、
手指で少しずつ伸ばし形作くっていくために、
器の表面には指のあとが見て取れます。

18_autumn_0766.jpg

その印象は粘土で型を作りだした彫塑の重厚さです。
蓄えているエナルギーがとても大きく存在感を感じます。
さらに豊かな表情に合わせて釉薬ではなく、
灰をかけて限界近く焼き締めることで、
素地と灰が溶けてしっかり噛み合って、
強い一体感のある器に仕上がっています。

18_autumn_0768.jpg

手で一つずつ作りだしことは、
フォルムにもよく現れています。
ほぼ高台削りもなく連続した工程で、
仕上がりまで形作られる効果は、
器が一つずつの個性を持って出来上がります。

18_autumn_0769.jpg

それは器よりお道具の茶器によく似た存在感で、
自然と気品を備えることにも繋がります。
と言いながらもあくまでも器として作られていて、
作り手の思いは使いやすい器です。

それは眺めるだけでも美しい姿を持ちながら、
料理が美味しそうに映えること、
丈夫で使い勝手が良いことです。
鶴見さんの手から美しい器が、
丁寧に一つずつ生み出されています。

             甘庵

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テーマ:日用品・生活雑貨 - ジャンル:ライフ

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