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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

うつろう四季の情景が見える器

早朝に車で出かけようとしたところ、
黒っぽい車の屋根が白くなっていました。
露が降りていました。
よく晴れていて放射冷却があったためですね。
走り出せば嘘のようにすぐに乾いて消えてしまいます。

18_mitufuji_0352.jpg
黒釉7寸兜皿 8,580円
径21cmH4.3cm


先人たちが儚さのたとえとして、
短歌などに詠み込まれていたのがよくわかります。

18_mitufuji_0354.jpg

光藤佐さんの黒釉の器には、
露が降りたさまを思わせる表情が見て取れるものがあります。
画像の黒釉兜鉢にも黒い釉薬の銀沙を蒔いたような窯変が見えます。
黒釉の中に多く含まれる鉄などの金属が、
釉の表面に結晶化しています。

18_mitufuji_0353.jpg

高温で焼成された窯の中で起きる現象で、
予期してコントロールから生まれるのですが、
絵を描くように確定はせず、
どうしても窯の神様に委ねる部分が多く、
それは人工的でありながらも自然現象に近くて、
生み出せれる釉調などの仕上がりには、
四季折々の情景や風景を思わせるものが多くあります。

18_mitufuji_0355.jpg

そこが手仕事ならではの趣です。
ムラの無い、均一で、違いが出ないように、
完成度を求める高い技術で生み出す量産品も、
それはそれで凄いことですが、
どうも甘庵は一つずつ顔つきの違う器に心惹かれ、
身の回りにはそんな器を置きたく、
肩を持ってしまいます。

               甘庵

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