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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

作り手荒川尚也 その6

昨日は荒川さんの作り手としての感性のお話をしました、
京は、いえ今日は、荒川さんの科学力についてのお話。

荒川さんの家柄には多くの化学者を排出しているそうです。
お父さんは国立K大の化学の先生だったそうです。
荒川さん自身も国立H大の農業土木科を卒業しているはず。

そんな荒川さんからガラスを作る技や方法、素地の調合や配合。
また、窯作りに関する材料、バーナーなどの機械部品の知識と技術。
また、器として作ってからの検品、梱包発送までのシステム的な流れ。

これはもう、小さな工場として機能している部分があります。
そこには、化学、物理学、機械工学などの知識や技術があってこそ、
今の晴耕社ガラス工房が成り立っています。

大分前にアトリエにおじゃましたとき、
新しい窯の制作にあたり、色々なことが広がったり、
勉強し直している話を聞きました。
フレームを作るために近くの鉄鋼屋さんと仲良くなり、
それでも、自分たちで手を染める部分が多くなり、
結果的に鉄を含んだ作品が出来上がりました。

arkw122.jpg


また、新しい窯業材料のこと、
山林での排水溝などの設計のために学生時代に習った、
流体力学が、窯の中の高い温度の炎の動きを分析して、
窯をつくるのに役だった話は面白かったです。

「かずおさんさぁー、やきものもそうだけど、
ガラスの窯もバーナーからの炎の流れを考えて窯つくるですよ」
「うん、そうだね、下手すると煙突の中で一番温度が上がる窯作ることになっちゃうからね」
「そう、そう、流れ良すぎると良くないことあるね。
1300℃ぐらいの温度の炎は、いわば高温の気体でしょ。
そのぐらいの温度の気体の中にね。仮に、手をいれられて、
ぐいっと・・・たとえば水槽の中の水を手で漕ぐみたいにすると、
どんな抵抗感があるとおもう?」
「うーん、てーことはもしかして重いとか?」
「そうそう、その抵抗値は相当でさ、だから今の窯の設計に、
泥水流れる排水溝の設計に勉強した流体力学の教科書をひきづり出してきた・・・」
「そうかー、で、唐津の竹割り窯が鉄砲窯より抵抗多くして、
躍進的に燃費がよくなり、効率の良いやきものできていたんだ。
今の窯のほとんどが四角いのもそれで炎が渦を作って、
能率的に熱カロリーをやきものに伝わり良く焼ける・・・なるほどね」

と、マニアックな話を嬉しそうに語り合った記憶があります。

arkw123.jpg



というわけで、荒川さんのバランスのよい科学力を持っていてこそ、
素晴らし感性を引き出せて、ガラスの器が出来ているようです。

               甘庵

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