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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

急冷割れる溶かす挟む

アイスクラックと言われる吹きガラスのテクニックがあります。
熱いガラスを一瞬水に浸けて、
ヒビをいれ、形を整えた後に再加熱して、
ヒビの後をデザインとして残す加飾のことをいいます。

arkw052.jpg


ちょっと怖いような、ダイナミックな動きを感じる方法ですが、
古くからある手法です。
もの作りの手法は、およそ基本的には、やり尽くされていて、
それらの中から作り手それぞれが、
自分らしさの器作りにむく手法を選択して、
自分なりのアレンジや工夫をして作っていっています。

その意味では、シンプルな手法ほど、
作り手の技量やセンスが推し量られることがありますね。
例としてよく、紙に墨で字を書くことをお話しします。

紙を選ぶ。
墨を用意する。(墨汁の人から墨や硯にこだわる人まで)
筆を選ぶ。
書く。

基本はこれだけですが、
出来上がりは、字の個性だけでなく、
出来上がりの広がりが無限です。
もの作りも同じです。

arkw127.jpg


さて、荒川さんのアイスクラックは、
比較的肉厚の作品が多く、
ゴツ~ンって感じで、バリバリ割れています。
それを、縁が適当に丸くなるまで炙って、
さらに作品によっては、縁を道具で挟んで、
絞ったり、表情を作ったりしています。

アイスクラックは、日本語では氷裂(ひわれ)にあたるでしょう。
極寒の時に氷に入る割れ目のことです。
やきものでの氷裂は、中国から入ってきて、
梅や菊をあしらって冬と夏でオールシーズンの柄として、
染め付けの器などに好まれて使われました。

荒川さんのアイスクラックをはじめて見たときに、
見るからに氷の割れた表情を連想させましたが、
同時に、やきものの伝統的な氷裂が、
ぼくのイメージをしめました。

それは、墨で紙に字を書くように、
千差万別の個性が生み出されるように、
荒川さんの個性としての和が、
きっと無意識に滲みでてきているのだと、
ぼくは勝手に解釈しています。

                 甘庵

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