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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

吹きガラスの秘密

吹きガラスの魅力をより身近に感じて頂くために、
ガラスについてのお話しです。

坩堝(るつぼ:高温で溶けたガラスや金属の容器)の中で、
溶けた水飴状のガラスを、金属などの竿に巻き取って、
型に入れないで、息で膨らませ、形を作り出して行くガラスを、
「吹きガラス」と言います。

溶けたガラスが、固まってしまうまでの短い間に、
体で覚えた技と勘で、作り出して行く為に、沢山の同じ形を揃えるには不向きですが、
器一つ一つの表情や、勢いを楽しむのには最適の方法です。

さて、ここで吹きガラスの秘密をお教えします。
前にも少しかきましたが、改めて・・・。
吹きガラスが、丁度飴細工のように作り出せるのは、
どの種のガラスも、一定の熔融点
(ようゆうてん:固体から液体に変わる温度)
を持たないという、不思議な特性があるからなんです。

わかりにくいですね。
でも、難しくないですよ。
たとえば、ガラスの塊に熱を加えて行くと、
徐々に形がくずれていって、
最後にはドロドロの液体になってしまいます。
これを冷ましていくと徐々に粘り気が出て来て、
元のガラスの戻ってしまいます。
この徐々に粘り気が出て、固まるまでの間に、
息を吹き込んで膨らませたり、加工をしたりして、
形を固めてしまうのが「吹きガラス」です。

これはガラスが持つ特徴でこそ、出来ることなんですよ。

だってもし、水にも同じ特性があったなら・・・・?
寒い所でなら、水から氷に固まるときにストローに、
とろとろの水をつけて、「吹き氷」という、
もの凄く楽しそうな遊びが出来ることになります。

でも、水が氷に変わるときには霙からカキ氷状に、
そして氷に固まっていきます。
だから、残念ながら「吹き氷」は作れません。

技と勘を信じ、全身を使って作り出す「吹きガラス」には、
ガラスが無機化合物の素材であることを忘れさせるほどの、
温かみのある質感があります。

手に持ったグラスが、
熱く溶けた液体であったことを想像しながら、
出合いのあった「吹きガラス」で、
お気に入りのお酒や飲み物を戴くのは、
一段と格別な味わいなることでしょう。
ぜひとも、お試しくださいな。

               閑庵

arakawa05.jpg

荒川尚也・ハンドモール鉢

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