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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

頃合いの線引き

漆器の絵や文様を描く方法には、
様々な方法がありますが、
とっても、ストレートな方法の一つでありながら、
あまり目にしない、ある意味とても太田さんらしい描き方が、
この椀の線描です。

urushi161.jpg

太田修嗣 石目大椀楓
径15H9.5 ¥24,000

塗布した下地漆の面を、
とがったものでひっかいて描く線描が、
見込みと側面にあります。
その上に押さえるように漆が塗布してあるので、
指先で線描をたどれるものの、
引っかかりは全くなく、
絵柄がしっかり肌合いになっています。

urushi173.jpg


具象の花の絵だからこそ、
それは手を加えた装飾と判断できますが、
この漆の不思議な色合いと相まって、
これが連続的な文様などであったら、
刷毛跡や、木地の質感なのかと思えてしまうかもしれない。

つまり、ぼくは不思議と違和感を感じることなく、
気づいたら、すんなりと存在していました。

適当な粘りと堅さを保っているタイミングで、
描いた様子を想像しながら、
線描を指でなぞって見ています。
これって、やきものには良くある楽しみ方ですが、
漆器では珍し感触です。

ノミ目のあるような、木地の仕事を見せた漆器や、
下地をパテのようにして作り上げた漆器では、
感じ楽しんでいますが、
使い勝手から、しっかり塗り固める普通の椀では、
ぼくは、経験したことがありませんでした。

出来てくる行程や作者の感覚を、
疑似体験して楽しむ、ぼく好みの仕事です。

            甘庵

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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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