じっくりお話しようとおもったのですが・・・。
他の仕事に関しても、制作方法や私見ですが見所などのことは、
昨年のブログ「稲垣明子”うつわ”の解明1~5」で、
かなり熱く語っていて、
「うーん甘庵若いな~」って。
いや、一年でそうそう丸くなっているわけではないのですが・・・。
自分で読み直すと、例のごとくの誤字脱字以外にも、
ちょっと、照れくさいものが・・・・。
でも、間違った内容や、改訂したい内容は今のところありません。
稲垣さんファンの方でお時間のある方、あるいは、
怖い物見たさという方にはお奨めです。ぜひ。
さて、はじめて読まれる方もいると思うの、
このグレーシリーズの事を改めて簡単にお話します。

手にとって感じるのは、重さだけでなく軽やかなことです。
光りにかざすとガラスかと思うほど光りが透けます。
ガラス化する素地とかなり薄仕立ての仕事の結果です。
この硬質感、軽快な素地で仕立てられたフォルムの器には、
モノトーンの無駄のなくデザインされた絵柄が線描されています。

この線描は「稲垣明子”うつわ”解明2」でも、
詳しくお話していますが、
染め付けなどのような多くのやきものの絵付けのように、
絵の具(やきものの)と筆で描いているのではなく、
象嵌(ぞうがん)という方法で描いています。
カリカリって素地をとがった物で彫り、
そこに、絵の具にあたるものを埋め込んでいます。
そのために、この独特の立体感ある質感の線描になっています。
実際に線描をツメでなぞると、場所によっては凸凹していて、
線が凹んでいるのがわかります。
力のある線描と素地の空白の生み出す空間が、
いつも新鮮で美しいグレーシリーズです。
甘庵
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