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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

磁器の引き出し

幅7cm奥行き10cm高さ6.3cmの青白磁のこの箱は、
蹴轆轤で作る器が人気の野波実さんの作品です。

box743.jpg

陶箱(やきものの箱)の多くが、
上下に身と蓋に分かれる構成ですが、
そこは野波さんらしさにあふれていて、
引き出すという収まりです。
これは過去の箱展にも出展していただいていて、
評判のよいシリーズです。
大きさやバランスは野波さんの気持ちが反映されて、
その時々で微妙に違いますが、
ディテールへの配慮は、
変わらず細やかな気配りと、優しさにあふれています。

box744.jpg

中も、裏も、すべてに釉薬がかかり、
滑らかで穏やかな表情をしています。
そのまま窯詰めして焼いてしまうと、
解けた釉薬がガラス状に固まり、
棚板に付いてとれなくなってしまいます。


box745.jpg

そこで、目立てをして、
棚板から浮かせて窯詰めをして焼成します。
こうして始めて、すべての面に釉薬を施すことができます。
そんな仕上げのためにかける手間を、
少しも惜しまないところが、
野波さんの人柄そのもので、
ファンの多い秘密なのだと思います。

             甘庵


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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

引き出しっていう言葉から

ぼくは知恵をイメージしてしまいます。
言葉や、知識が引き出される・・・、
たくさんの情報が分類されて、
詰まった引き出しから、
シューって開いて、必要は情報が出てくる。
ちょうど、たくさんの引き出しが壁一面あって、
膨大な漢方薬が収納されている薬ダンスみたいな・・・。

明けるとそこにはhttp://blog74.fc2.com/image/icon/e/721.gif" alt="" width="14" height="15">じゃなくて引き出すとそこには優しい面影がのぞいているhttp://blog74.fc2.com/image/icon/e/317.gif" alt="" width="14" height="15">優しい気持ちになれるね。http://blog74.fc2.com/image/icon/e/266.gif" alt="" width="14" height="15">

  • 2007/01/09(火) 14:32:32 |
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