荒川さんの特徴的な澄んだ素地と、
凍り付いた渓流から削り出したような、
泡が美しい箱です。

荒川尚也 吹きガラス箱 径11H10cm ¥15750
吹きガラスは、ホットワークですから、
蓋と本体は別々に作られて、
合わせ目を確認出来るのは、冷めてからです。
すんなりと収まるのは、確かな技があってこそです。
美しい姿で飾り箱としておいてもいいのですが、
たっぷりした容積の箱ですから、
使い手の工夫で楽しく使うことができそうです。
キャンディボックスでも、氷入れでも、
本体の深さがあるので、蓋をそえて花入れに、
かき氷を敷き込んで珍味を盛って出すのも、
ゴージャスでよいかも。
ぼくには何か使いたくなるイメージがわいてきます。

眺める角度によってキラキラと煌めく、
流れように入っている泡は、
液体に巻き込まれた泡で、
ガラスが熱く溶けていたのが感じとれます。
また、手に取った時に、
ガラスだからこその、ずしりとした重みがあります。
ガラスの素材感を感じ取れて、
この重量感がぼくには好ましく、心地よい掌です。

箱は目的を持って使えても、普通の器と少し違う点は、
彫刻を愛でる感性を刺激してくれるところです。
手に取り、眺めすがめ、蓋を開け・・・。
作り方を想像し、使い方の工夫を膨らませていく。
そんな楽しみ方ができます。
甘庵
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