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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

描くこと歪ませること

光藤佐さんの仕事の表情は広く、
今回の作品でも、粉引、黒釉、三島手、刷毛目、灰釉、朝鮮唐津、
などの土ものや、白磁の石ものも含まれています。

積極的に手を加えることを「加飾」とひとまとめにさせてもらうと、
その方法も、安南や鉄絵や赤絵といった文様を描いたり、
三島手の飛びかんなや印刻、白磁にしのぎをしたり、
黒釉の色合いを見せるためにイッチンを施したりと、実に多彩。
今日はそんな中から、描くことと歪ませることを取り上げてみます。

mtfj910.jpg

これは、安南手の平鉢です。
くるくる~と渦巻く螺旋や唐草は、
長く光藤さんのモチーフになっている文様です。

mtfj927.jpg

赤絵などは、構成上なのでしょう。
淘汰された感はあっても、
未だに初期の頃と大きく変わることなく、
エネルギーの迸る渦が勢いよく描かれています。
はじめの頃は同じような描き方だった安南は、
年々、省かれ、柔らかく、侘びてきました。
滲む文様を好み、絞り手ともいわれて、
日本に定着したのも、中国染め付けのような、
しゃきっとした姿とは別な美を見いだしたからで、
そこがまさに、侘びに通じてた美意識です。
そんな安南の絵柄と心得て、光藤さん的に侘びさせて、
今に至っていると、ぼくは思っています。

mtfj920.jpg

こちらの粉引片口鉢は、
轆轤の達者な光藤さんが引き出した鉢を、
さらっと歪ませています。
こうすることで、瑞々しさを失わないままの質感や、
挽きあがってまだ柔らかな土の瞬間を、
切り取って止めたと感じとれます。
硬質な石ものではない、土ものの侘びだ造形表現です。

省いて緩やかに描くことも、
引き上げてゆったりと歪ませるのも、
光藤さんの見いだした、
侘び寂びを表出する仕方です。

              甘庵

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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

お返事です

おひょいのTさん
コメントありがとうございます
久しぶりですね。お変わりないですか?
仕事大変そうで、がんばってますね。
いろいろ画像のブログ勉強になりましたか。
では、これからもそんな書き方を、
時々はして見ましょうね。

はぐみさん
若い時のただ気合いだけの作品もそれはそれで、
とっても魅力的ですが、
日々努力している人の、進化していった仕事は、
やはり心地よいものです。
うつわ屋の商いの方も少しは進化しないと・・・。

進化する

器もつくり手も、そのひとの個性、本質を残しながら味わい深く育っていくんですね。http://blog74.fc2.com/image/icon/e/446.gif" alt="" width="14" height="15">http://blog74.fc2.com/image/icon/e/820.gif" alt="" width="14" height="15">http://blog74.fc2.com/image/icon/e/710.gif" alt="" width="14" height="15">http://blog74.fc2.com/image/icon/e/374.gif" alt="" width="14" height="15">http://blog74.fc2.com/image/icon/e/708.gif" alt="" width="14" height="15">

  • 2007/01/30(火) 07:40:24 |
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  • はぐみ #-
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このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2007/01/29(月) 20:24:35 |
  • |
  • #
  • [ 編集]

今日のブログは、1回で色んな作風が見れて楽しかった。なるほど、コレが こういう名なのねhttp://blog74.fc2.com/image/icon/e/77.gif" alt="" width="14" height="15">って感じ。


久々にお勉強…みたいに参考になりました。

  • 2007/01/29(月) 12:37:35 |
  • URL |
  • ひょいのT #-
  • [ 編集]

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