FC2ブログ

うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

作り手との出会い 2 森くみ子さん

森さんとの出会いは・・・16年経つのかな。
縁があって徳島へ滞在したことがきっかけで、
藍への想いが深まり、阿波藍の現状に奮起して、
藍のすばらしさや、手を抜かない本来の藍を、
伝えたいという気持ちからのスタートだったようです。
その意味で、とてもメッセンジャーとして、
制作や実験だけでなく、調査や広報活動までなさっていました。
その一つの自由工房という小冊子の内容の高さには、頭が下がります。

m468.jpg


そんな森さんの、一生懸命な勢いにおされ・・・。
いえ、冗談です。
(森さんのおしゃべり知ってる方には受けたかも。でも森さんには内緒)
正確には、意気投合して、見せて頂いた藍の色とデザインに感激して、
是非荻窪「銀花」で、本物の藍を皆さんにご覧に入れたいと。
その年の秋の「大きな布展」に参加して頂き、
翌年から個展を今年まで15回連続して開催してもらっています。

m466.jpg



森さんの作品を見たときに、
ぼくの心にヒットしたのは、
まずは、手を抜かない、本物の藍の色です。
(本物という言葉は、軽薄な形容詞になりかねないので、
あまり使いたくないけど、一番適切なことばなので使います)
これを見て頂ければ、藍の前に「正」や「本」をつけなくても、
ただの「藍染め」で、きっとわかって頂けると。

二つめに、森さんの作品は、
上から下まで、藍大好き人間には、恥ずかしくてなれない、
ぼくのような小心者が、普段の衣服の中にさりげなく取り入れても、
ごくごく自然なデザインの藍染めだったからです。
まず良いなーって思ったのが、「ドット」でした。
藍絞り染めで、「ドット」はとても、とても新鮮でした。

もう一つ、素材の選択が的確だなーと思ったからです。
ぼくがわかる範囲でも、綿、麻、レーヨンなどの、
藍がよく染まる植物繊維系の素材を、
作品により、しなやかさ、ハリ、つや、テクスチャーなどなど、
実に的確だと思わせてくれました。
また、素材の質の高さもありました。
それは、「染め返し」が出来るようにという森さんの考えからです。
「染め返し」というのは、10年20年と時を経て、
水を何度もくぐり、粒子である藍分が落ちて来たときに、
藍瓶にもう一度つけて、全体を染めることです。
こうすることで、さらに長く作品が生きていくという、
本来の藍染めのシステムだそうです。
そのためにも、先に繊維が負けてしまうようではいけないので、
長く持つ、質の良い繊維を選んでいるそうです。

m469.jpg


こんな姿勢の森さんの作品を通して、
藍染めの本来の姿と、手を抜かない仕事を、
皆さんに見て頂きたくて、
森さんという、素晴らしい作り手と、
出会い、お付き合いいただきました。

       閑庵

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
https://utuwaya.blog.fc2.com/tb.php/64-47df3f7f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)