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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

印と鉋

光藤さんは今回三島手の器をいくつか見せてくれました。
多くは、見込み中央に花の印を押して、
立ち上がり部分は飛び鉋で破線のように削られた、
それぞれの凹みに、白化粧土は入り、
文様を表しています。

mtfj911.jpg

花印はそう複雑なものではありません。
○に*を刻み込んであり、
押すとレモンの輪切りのようなのですが、
隙間なく押されると小花が集まったように見えます。
素地に押し、化粧土で強調して、
素地の土色と化粧土の白さの対比で文様が浮かぶのですから、
あまり複雑な印にすると、それをはっきり見せれるために、
精巧な仕事を要求されてしまします。
それは、それで一つの仕事の方法ですが、
光藤さんのさりげなく土味を生かそうとする仕事には、
そぐわないと思います。
だからこそのシンプルな印なのでしょう。

mtufuji972.jpg


飛び鉋のあとは、器を轆轤の上で回転させて、
鉋で連続的に削るのではなく、
鉋が器の表面をはねて、飛び飛び削っていくことで、
破線のような凹みを作ります。
光藤さんは、飛びやすいように普段の鉋とは別に、
アレンジしたものを使っているそうです。

mitufuji973.jpg

*やきもので鉋(かんな)というのは、
高台などを削る鉄など金属製の道具です。
多くは板の端が90°前後で折れ曲がっていて、
残りを柄として持って器にあてて削ります。

グニュって押して凹んだあとと、
チョンチョンって削って凹んだあと、
どちらも素地の土が柔らかだからこそできることです。
この感じは、誰でもが子供の頃に経験したことのある、
土遊び、粘土遊びの体験があるからこそ、
堅く焼き上がった器を見ても、
その時の柔らかさの想像が出来て、
三島手の器独特の、土味を楽しめるのだと思います。

              甘庵


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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

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