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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

お話し会終了+ネタ その8

お話し会終了
昨日までの企画展「春のしつらえとお話し会」で、
お話し会に参加頂いた皆様ありがとうございました。
26日の記事へのはなさんからのコメントへお返事したように、
お話し会はとても勉強になりました。

直に伺った皆さんの器への疑問や質問は、
もっとかみ砕き、わかりやすくお伝えしていかないとと、
改めて反省することもありました。
また、器への熱心な思いや、大切にしてくださっていることを、
強く感じて、ぼくと同じ「器大好き人間」と感じ、
とても嬉しく、勇気づけられました。
お話し会参加していただいたのにお礼のメールを頂いた皆様。
ご自分のブログへご紹介いただいたMINITURE GARDENさん。
改めてありがとうございます。

”うつわ屋のつぶやき”は、マイナーな器好きの声なので、
タイトルに”つぶやき”って。
でも、もっともっと、わかりやすくしっかりしたメッセージをお伝えして、
器好きの輪が広がっていけば、
”うつわ屋の声”>>”うつわ屋の大声”などとなるくらいに!!
いえ、タイトルは変えませんがね。

さて、お話し会のネタがまだあるので、
お知らせしておきます。
次回こういった機会があるまでには、
もう少しでも、圧縮し省き濃縮して、
短い文章でもわかりやすくなるように、
がんばります・・・ので、今回はお許しくだいね。

                 甘庵


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6.器を手に入れる
100円ショップから、美術工芸ギャラリー、骨董品まで、
器を手に入れる範囲も、器の種類素材も広いです。
自分に合った器選びから、買い方や見方のマナーまで、
お気に入りの器を手に入れる秘策をお教えしましょう。

a. うつわは使わないと判らない
5回のお話で、うつわの出来から特徴、使い方まで、うつわについてお話してきまたが、うつわは何と言っても使っていただくのが一番わかり安いと言い切れます。
そのためには手に入れないといけません。
その方法をご案内いたします。

b .うつわの選び方、買い方
 世界中の多種類でとても豊かな食材と料理が、いま私たちの食卓にあがります。
 和食、中華、フレンチ、イタリアン、タイ、ヴェトナムと、歴史上もかつてないほど多国籍の料理が、根付こうとしています。同時に私たちの祖先は、長い歴史のなかで時間をかけて、様々な器を発明し、輸入し、技術を手に入れてきました。そんな私たちは「器好きな」人種なのだと思います。それは手仕事の職人が、豊富で優秀な国だったからではないでしょうか。
 しかし、残念ながらこの2~30年でも、非常に少なくなった職種が、少なくありません。近年まで、職人を尊敬し大切にして来た私たちなのですが、今もそうだとは言えない現状だと思います。豊になるごとに、私たちは機能的という錯覚から、心の豊かさのバロメーターといってもよい、手の仕事への理解や、見いだす目を無くしていったと、思っています。
 たとえば、ほとんどの人が「ムクの木がよい」と思いながら、掃除のしやすさから、
指し物の家具より合成樹脂のテーブルを、鉋がけされた床板より、紙のように薄い木を樹脂コーティングした床材を選んでいます。
 いくら手入れが楽でも、ステンレスの皿や椀だけでは味気ないでしょ。よく出来ているからといって、型に流し込まれてプリントで出来上がった皿や、プラスチックの素地に合成樹脂塗装の椀でいいと、思いたくありません。
多少面倒な手間も、生活する楽しさに置き換えられるなら、手の仕事から作り出された器は、私たちに必ずそれ以上の、心の豊かさを教えてくれるはずです。
 少しずつですが、手で作られた器の、選び方、買い方、使い方をお知らせしながら、私たちの暮らしを、ひとまわりゆとりのある楽しいものにする提案をしていきたいと思います。
 

c. うつわを選ぶ時の「ものさし」
 うつわ屋にを始めたきっかけに、私自身の「うつわ好き」がありました。
それまで、使う側として器を選んでいた立場で、店にに並べる器も「うつわ好き」として鍛えた「うつわ選びのものさし」を基本にしています。
その「ものさし」を皆様にご紹介します。
 一番目に、自分の好きな器を選んで下さい。
らんぼうな言い方をさせていたただければ、器には二通りしかありません。
「自分の好きな器と、嫌いな器」です。 
器は使うほどに色艶を増していき、良い表情に変わっていきます。
まず、好きな器なら使う機会も多くなり、自然に好きな器はより良くなる理屈です。
 二番目に、色々と使える器を薦めます。
少なくとも三通りの使い方を思い興せる器を選んで下さい。
三倍使えて、三倍早く良くなることでしょう。
 三番目に、美味しそうな器を選びましょう。
ひとりひとり感じ方はそれぞれですが、清潔に感じる、暖かそう、品がある、よく焼けている等々、そんな言葉をよりどころに、自分の美味しそうな器を、探してください。
 四番目に、普段使いの器なら、収納のしやすい器を選ぶようにしましょう。
毎日使う器なら、重なる器、出し入れのしやすい器であることが、大切な点です。
 五番目に、盛り付けのしやすい器選んで下さい。
盛り付けの映える器は料理の腕前を後押ししてくれます。
逆に盛り付けに邪魔になる図柄や、形の器では、折角のお料理も台無しです。
 それ以外にも、場(晴ハレ、褻ケ)や時を考えて器を選ぶことも必要です。
お客様を迎える時、お正月、ひな祭り、クリスマス、誕生日といった楽しい季節の行事を意識すことや、食卓にリズムをつけるを楽しみましょう。「やきもの」の色々な知識も楽しみながらおぼええて下さい。
 「うつわ選びのものさし」は、ひとりひとりが持っている物です。
後はどんどん使って、そこから得た経験や好みを、
あなたの「うつわ選びのものさし」に新しい目盛りとして、刻み込んで下さい。
 最後に大事なこと、機会をのがさないようにして下さい。
手仕事の器との出合いは、「一期一会」です。
これはという器に出会ったときは、おもむろにご自分の「ものさし」をあてて計り、
勇気を持って選び、そして「自分のうつわ」にしてください。後は、たくさん使い込み、可愛がることで、表情が少しずつ変わり、色つやが出て来るのを、楽しんでください。

d. 手で作られた器の魅力
手で作られた器はなら、何でもOKと言うわけではありませんが、心配りの元にしっかりと作られた器なら、暮らしの中で使うことで、心豊かになり、一杯のお茶やご飯が、より心地よいものになるのと思います。
 手で作っているので、型で作られた量産のものにくらべれば、ちょっと値段は高めになってしまいます。値段の違いを損と思うか、使うことで元を取れると思うか?
ここが手で作られた器を受け入れられるかどうかの、問題点です。
高めの値段の分、気にいって頻度が高く使えるなら、使って飽きが来ないのなら、使って心地よいなら、それはそんなに高くはないはず。
 飾り物やよそ行きの器より、まずは毎日使うものを、手になじみ心に自然なものを手に入れて、たくさん使っていただけたなら、言葉でいろいろ言うより、実に簡単にその良さを体験出来ると、思います。
器はお饅頭といっしょ。手で作られた器と、量産の器との違いは、妙に日持ちする量産のお饅頭と、一つずつ手で作られたお饅頭の違いに、どこか似てます。食べたときに栄養やカロリーだけなら、さほど変わらないのに、味もさることながら、心の満足度がきっと違うと思います。お饅頭も、食べて見なければ、その差はあまり感じられないはず。器も使って見ないと、やっぱりわからないです。お饅頭を選ぶときのように、器も自分の好みで選ぶはず。使い出してから、うーん、はずれかな?何か違うなー?と言うこともあるけど、それも経験ですね。経験を重ねることで“ハズレ”は、まずなくなります。選ぶときは、お見合いみたいなものですから、ピィーンと来たり、じわっと来たり、ビリビリっと来るかも、人それぞれですが、自分が使う器ですから、自分の暮らしに合わせて、使う事を大前提で選べば、まず間違いありません。自分が食べるために饅頭を選ぶように、自分が使う器を選びましょう。
器は選びは気軽に。手で作られた器は、作り手たちの生活感から、生まれて来ています。
器はともかく使うのが一番その良さは分かります。そのためにも、よそ行きの器ではなく、毎日使う器を選びましょう。気軽に使うためには、気軽に選べる器が一番。暮らしの中で使われてこそ器は生きます。そのためには、いつもの気軽に食べるメニューに合い、気軽さから、色々使い回しが出来たり、イメージが広がりやすい器を選びましょう。きっと、身近な器になったときに、手で作られた良さが、より楽しめて、作り手の人柄まで、伝わって来るはずです。
 器との出会いも縁。器との出会いは、恋愛のように、たまには失敗もあるかもしれません。
でも、受け取り方で、次は良い縁がきっとあるはず。しっかりと選ぶことも大切ですが、出会いは縁のもの、縁を信じて良い出会いを捕まえる。そんな気合も欲しいものです。そうでないと、いつまでたっても、絵に描いた餅状態のまま。器は手にとり、使わなければその良さの、本当の所はわからないはず。縁をのがさないように。勇気を持って。手に入れ暮らしのなかで、活かしてください。


e. 器に思うこと
【オリジナルなもの】
 作り出す人々にとって、オリジナルな作品を作り出すことは、なかなか難しいことなのですが、それでもやり甲斐のある、仕事の目標のひとつでしょう。器は人類が生活をはじめたときから、気の遠くなるほどの時間をかけて、工夫がされてきています。やきものも、生活用具として、楽しみ華やかにするために、様々な形や釉薬がつくられ、試されてきました。そんな流れの中で、オリジナルの器というと言うと、今までに見たことのない形や、釉薬、あるいは、絵や文様だけのように思われがちですが、ぼくは、もっと大切なオリジナルがあると思っています。
【美味しそうで、当たり前でいて個性ある器】
私たちの生活は、日々刻々と変わりつつあります。その中では、食べるという行為は基本的には変わらず、美味しく食べるという欲求は果てしなく、食習慣や新しい料理や素材が、どんどん豊かになっています。それでも、盛り付けること、注ぐこと、呑むこと、持つことなどの器の持つ基本的な機能は、変わるものではありません。使いやすいと言うことは、器にとっての基本的な骨格です。それに加えて、器自体の持つ味わいを楽しめるということが、とても重要です。器は、器自身が“美味しそう”でなければいけません。器自体が、魅力のある“嗜好品”と言っても良いくらいです。当たり前でいて個性ある器が、何気ない中に光る個性のある器が、
ぼくは好きです。
【伝統の中のオリジナル】
たとえば、粉引、伊羅保、刷毛目、赤絵、染め付け、青白磁・・・・などの器は、すべて、伝統的に作られてきた手法で、“和食器”と言われるものですが、今の私たちの食卓に並ぶ、様々な料理や素材にも似合う器です。飽きのこない、和の器でありながら、イタリアンが似合ったり、中華が映えたり、エスニックがぴったりな、そんな器であれば、それは伝統的でありながら、同時に新鮮な器です。作り手それぞれの思いから、作り出されたそんな器なら、一つずつが、全てオリジナルになりうることでしょう。
【季節を感じさせる器】
器から季節を感じて、料理を盛りつければ季節を満悦できます。季節をイメージさせ、行事やイベントを思い描ける器や、季節毎の楽しさや風景を、連想出来る器を選ぶことを、楽しめば、
もうそれが、季節を感じることです。伝統のなかのお約束や知識を得るのも、一つの手段です。
例を少し。緑釉の織部などは、冬の器とされています。世の中に緑がなくなった時に、目に緑のご馳走を。という配慮からだそうです。焼きしめと言われる、無釉の土肌のやきものは、夏の器として使われるときには、器を水につけ込んで、その濡れた表情から、涼感を呼ぶ清流の岩肌をイメージさせます。約束にしばられず、紅葉の葉を添えて、秋の色合いをしっとり抱え込んだり、うるさくない程度に、桜花を散らすのも、淡い春の色を楽しめるでしょう。と、自由に季節感を感じ、美味しそうな演出を楽しみましょう。
【器はキャンバス】
器はキャンバス兼額縁だから、無地でも、華やかでも、絵があっても、料理を盛りつけることを、イメージして、器自体が、美味しそうなものを選びましょう。器はキャンバスですから、盛りつけた料理を受け取り包み、より美味しそうに映えさせる事が大切。少しだけ控えめで、料理を盛って初めて華やぐほうが、飽きがこないし、使い回しも出来やすいですよ。
盛りつけは、きつきつでなく、ゆとりを持って盛りつけて、キャンバスである器に盛りつけられた絵をフレーミングする、額縁であることも、意識してみましょうね。
【ゆとりのある華やかさ】
季節毎のに感じられる、華やぐ気持ちを大切にしていけば、季節に合わせて、華やかな器を選びたくなるものです。そんなときに、華やかな色合いの釉薬であっても、季節を感じる絵付けだとしても、器だけで完成されたものより、料理がそこに盛りつけるゆとりがあるものを、選びたいものです。絵付けが、うるさ過ぎないこと、見込みがあって、奥行きや広がりがある姿のものが、良いと思いますよ。
【器と料理の共演で】
四季のある日本は、食材も季節ごとのものが、たくさんあって、四季ごどに舌と目を楽しませてくれます。器選びも、四季を楽しみながら、季節の演出してみましょう。自分ながらの季節をイメージするものを、積極的に使うのと同時に、季節のイメージや香りが広がるしつらえも、大切にしたいものです。食材も季節の変わり目で、目先の変わる楽しみがあります。器も少し季節を意識して変えるもの、器を楽しむのも一つの方法です。でも、いつもの器でも、しつらえを変えたり、盛りつけを変えたりすることでも、季節感を取り入れられます。使い慣れた器で、演出して楽しむのも、大切なことです。器と料理の共演で、季節を感じとりましょう。

テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

ぶりこさん

お話し会へのご参加ありがとうございました。
おっしゃるように、理屈や解説より、
自分で手に取り感じ、好みの器と出会えたなら、
それはもう、気に入っているから、
出番が多い、出番が多いから使いこなしが上手くなる、
一杯使うから、元が早くとれる。
と、三拍子お得な結果に。
土人形は、道楽かん工房の真鍋芳生さんに仕事。
可愛いだけなく、ちゃんと品格があるから、
飽きがきませんよ。
確かな目をなさっていますね。
是非、また遊びに来てくださいね。

コメント遅くなっちゃいましたが、お話会に寄らせていただいた
姉妹です。その節はとてもご親切に対応して頂き、
どうもありがとうございました。
甘庵さんの器お好きなんだな~という説明っぷりとか、
その場の雰囲気とかとても楽しかったです。
初めて知る事もたくさんで…
それに、ブログでご説明されていることも一応読んだり
していたのですが、実際の器を見てみるとイメージとか、
違うものですね。
商品もいちいちかわいくて、器とは違うけど泥人形さんたち?
みたいなのもかなり食いついて見ていたんですが(笑)
また伺わせていただきます、どうもありがとうございました。

  • 2007/03/30(金) 20:24:57 |
  • URL |
  • ぷりこ #kvLPXw2o
  • [ 編集]

こちらこそ・・・

お話し会にお出かけ頂いてありがとうございました。
ブログ拝見しました。
早速、美味しそうに盛りつけていただいてのデビュー。
やはり、使っていただく姿の器は生き生きしていますね。
また、荻窪「銀花」へお出かけください。

先日は大変お世話になりました。
とても楽しい会でした。一つ一つ丁寧に説明してくださってありがとうございました。
素敵な器を見にまたおじゃましたいと思っています!!
早速八角形の器を使ってみましたが、本当に色々使えそうでとっても気に入ってます。
メールでお店の場所を細かく教えてくださったおかげで迷子にならずにすみました♪

  • 2007/03/28(水) 23:34:03 |
  • URL |
  • tabirin #.2cgsHzE
  • [ 編集]

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