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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

冷却還元

鶴見さんの器の特徴は、
轆轤を使わず手ひねりであることがまず一番なのですが、
その手法を生かすために、
伊賀の原土や常滑の土など調整して、
ざくっとして質感の素地にしています。

土の肌合いを生かすために、釉薬ではなく灰をかけて、
しかり還元炎で焼き切り、
さらに、冷却還元をしています。

turumi428.jpg


さて、この「冷却還元」は、聞き慣れない方もいると思うので、
少し説明しておきますね。

今の器を作る作り手の焼成窯は、
ガス窯や灯油窯か、電気窯がほとんどです。
そして、銀花でご覧になる多くの作り手が、
還元炎もしくは中性炎で焼成してくれています。
酸化炎より、素地が締まり、
平たく言い切ってしまえば、
少しでも丈夫で使いやすくするためです。

この還元炎というのは、
焼成の後半に窯の中が、燃料過多で(どの燃料でもガス化した状態)、
酸素不足の状態です。
薪で焚いたときに、攻めるように薪をがんがん入れるので、
「攻め焚き」などともいわれます。

こうしてきっちり焼いて、
通常はガスや灯油のバーナーのコックをひねり、
火を止めます。

turumi413.jpg

それで冷めるまで待つのですが・・・。
冷却還元は、ここからもうひと手間かけます。
火を止めても1200度以上の窯は、
夜など真っ暗にすると「ほわーん」と、
焼けて赤いような状態です。
ここに、火をつけずコックをひねって、
生ガスと入れるそうです。
ちょっと聞いただけで怖い感じですが、
酸素がないので、火がつかず・・・・。
窯の中で燃えようとしてくすぶり、
黒煙が、窯の隙間からモクモクとあがるそうですよ。
いわば、いぶし焼き。
薪で焚いていたときだと、
焚き終わって、焚き口などを粘土でふさぐと、
燃え切っていない薪が、オキ(熾き)状態になって、
いぶし焼きになります。
それをガス窯で再現する方法です。

turumi423.jpg

こうしていぶして焼くことで、
酸素不足の状態で還元反応して冷めて行くために、
素地や灰が溶けたガラス質の中の鉄分などの金属が、
黒くなります。

鉄が二つの手を持つ元素で、
酸化第二鉄が赤さびで、酸化第一鉄が黒さびと考えてください。
鉄が豊富な酸素と結びつけば、赤さび状態で真っ赤。
酸素不足で酸素と結びつけば、黒さび状態で真っ黒。
この黒さび状態を意図的に作るための、
焼き方・・・いえ、さまし方が、冷却還元です。

ちなみに、次回の企画展の角掛さんも冷却還元で、
あの黒い釉肌をだしています。

                  甘庵

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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

そうそう

いぶし焼きです。
燃えたいのにガスが燃えず。
常に酸素不足。
それはつまり還元させることになり、
鉄が第一鉄になって真っ黒クロスケになっちゃいます。

おっはー

きょうもバリバリ仕事でーすhttp://blog74.fc2.com/image/icon/e/271.gif" alt="" width="14" height="15">
いぶし焼きとはスモークみたいなのかな?渋くてレオンみたいhttp://blog74.fc2.com/image/icon/e/446.gif" alt="" width="14" height="15">欧米かっ!

  • 2007/04/07(土) 07:04:51 |
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  • 2007/04/06(金) 23:05:11 |
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